Deno 2.3実践ガイド:ローカルNPMパッケージ対応で実現するモダンTypeScript開発

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「Node.jsのnpm依存地獄から抜け出したいけど、既存のNPMパッケージは使いたい」

このようなジレンマを抱えているTypeScript開発者は多いのではないでしょうか。Deno 2.3では、ついにローカルNPMパッケージのネイティブサポートが実装され、Node.jsエコシステムとの互換性が大幅に向上しました。

私自身、PjMとして複数のTypeScriptプロジェクトを管理する中で、Denoへの移行を検討しながらも「NPMパッケージが使えない」という壁に阻まれてきました。今回のDeno 2.3のリリースは、まさにその課題を解決する待望のアップデートです。

この記事では、Deno 2.3の新機能を実際のプロジェクトで活用するための実践的な手順と、Node.jsからの移行戦略をお伝えします。

目次

Deno 2.3の新機能と開発効率への影響

Deno 2.3は、2025年11月にリリースされた最新バージョンです。最大の目玉はローカルNPMパッケージのサポートですが、それ以外にも開発効率を向上させる複数の改善が含まれています。

ローカルNPMパッケージ対応の意義

これまでDenoでNPMパッケージを使用する場合、npm: プレフィックスを使ったリモート参照が必要でした。しかし、企業内で開発したプライベートパッケージや、ローカルで開発中のパッケージを参照するには工夫が必要でした。

Deno 2.3では、node_modules ディレクトリ内のパッケージを直接参照できるようになり、既存のNode.jsプロジェクトとの共存が格段に容易になりました。TypeScript型安全実践ガイド:Zodとzod-to-tsで実現する実行時バリデーションとスキーマ駆動開発で紹介したZodのようなライブラリも、ローカルインストール版をそのまま使用できます。

その他の主要な改善点

Deno 2.3には、以下のような改善も含まれています。

  • 型チェックの高速化:大規模プロジェクトでの型チェック時間が約30%短縮
  • セキュリティモデルの強化:より細かい権限制御が可能に
  • Node.js互換性の向上:より多くのNode.js APIをサポート
  • ビルド最適化deno compile の出力サイズが削減

これらの改善により、Denoは本番環境での採用がより現実的な選択肢になりました。プロを目指す人のためのTypeScript入門 安全なコードの書き方から高度な型の使い方まで のような基礎を押さえた上で、Denoの特性を活かした開発が可能です。

Developer working on code with multiple monitors

開発環境のセットアップと前提条件

Deno 2.3を使った開発を始めるにあたり、必要な環境と前提知識を整理します。

必要な環境

以下の環境を想定しています。

  • Deno 2.3以上deno --version で確認
  • Node.js 18以上(オプション):既存パッケージのインストール用
  • VS Code + Deno拡張機能:開発効率向上のため推奨

Denoのインストールは、以下のコマンドで実行できます。

# macOS / Linux
curl -fsSL https://deno.land/install.sh | sh

# Windows (PowerShell)
irm https://deno.land/install.ps1 | iex

# バージョン確認
deno --version

VS Codeの設定

Deno拡張機能をインストールした後、ワークスペース設定で有効化します。Claudeコード入門:五分でアプリ作成からデプロイまで完了するCLI開発実践ガイドでも触れましたが、エディタの設定は開発効率に直結します。

// .vscode/settings.json
{
  "deno.enable": true,
  "deno.lint": true,
  "deno.unstable": false,
  "editor.defaultFormatter": "denoland.vscode-deno"
}

私のチームでは、Clean Code アジャイルソフトウェア達人の技 の原則に従いながら、Denoの標準フォーマッタを活用することでコードスタイルの統一を図っています。

Clean code on laptop screen

ローカルNPMパッケージの活用方法

Deno 2.3の目玉機能であるローカルNPMパッケージ対応の具体的な使い方を解説します。

deno.jsonの設定

ローカルNPMパッケージを使用するには、deno.jsonnodeModulesDir オプションを設定します。

// deno.json
{
  "nodeModulesDir": "auto",
  "imports": {
    "zod": "npm:zod@3.22.4",
    "@mycompany/shared": "./packages/shared/mod.ts"
  },
  "compilerOptions": {
    "strict": true,
    "lib": ["deno.window", "dom"]
  }
}

nodeModulesDir: auto を設定すると、Denoは自動的に node_modules ディレクトリを認識し、そこにインストールされたパッケージを参照できるようになります。

既存Node.jsプロジェクトとの共存

既存のNode.jsプロジェクトにDenoを導入する場合、以下のような段階的なアプローチが有効です。

  • Phase 1:新規スクリプトのみDenoで作成
  • Phase 2:テストコードをDenoに移行
  • Phase 3:ビルドスクリプトをDenoに移行
  • Phase 4:本体コードを段階的に移行

私がPjMとして関わったプロジェクトでは、まずCI/CDスクリプトをDenoに移行することで、チームがDenoに慣れる時間を確保しました。Python自動化実践ガイド:日常業務を10倍効率化するスクリプト設計とCI/CD連携で紹介した自動化の考え方は、Denoでも同様に適用できます。

ローカルNPM対応が最も高いスコアになっていますが、これは既存のNPMエコシステムを活用しながらDenoのメリットを享受できるという点で、達人プログラマー(第2版): 熟達に向けたあなたの旅 で説かれている「実用主義」の観点からも理にかなっています。以下のグラフは、Deno 2.3の主要機能が開発効率に与える影響を示したものです。

Deno 2.3の主要機能と開発効率への影響

実践的なプロジェクト構成と運用パターン

実際のプロジェクトでDeno 2.3を活用するための構成パターンを紹介します。

推奨ディレクトリ構成

以下は、私のチームで採用しているディレクトリ構成です。

project/
├── deno.json           # Deno設定
├── deno.lock           # 依存関係ロック
├── package.json        # NPMパッケージ用(オプション)
├── node_modules/       # ローカルNPMパッケージ
├── src/
│   ├── main.ts         # エントリーポイント
│   ├── deps.ts         # 依存関係の集約
│   └── modules/
│       ├── api/
│       └── utils/
├── tests/
│   └── *.test.ts
└── scripts/
    └── build.ts

依存関係の管理

Denoでは、deps.ts ファイルに依存関係を集約するパターンが一般的です。

// src/deps.ts
export { z } from "npm:zod@3.22.4";
export { Hono } from "https://deno.land/x/hono@v3.11.0/mod.ts";
export { assertEquals } from "https://deno.land/std@0.208.0/assert/mod.ts";

// ローカルパッケージの参照
export * from "../packages/shared/mod.ts";

セキュリティ権限の設計

Denoのセキュリティモデルは、HTMLマニュアル作成で見落としがちなセキュリティリスク:実践的な対策ガイドで触れたセキュリティ意識と同様に、最小権限の原則に基づいています。

// deno.json
{
  "tasks": {
    "dev": "deno run --allow-net --allow-read=. --allow-env src/main.ts",
    "test": "deno test --allow-read=. tests/",
    "build": "deno compile --allow-net --allow-read=. --output=dist/app src/main.ts"
  }
}

本番環境では、ゼロトラストネットワーク[実践]入門 の考え方を参考に、必要最小限の権限のみを付与することが重要です。

Secure coding practices on screen

Node.jsからの移行戦略とトラブルシューティング

既存のNode.jsプロジェクトからDenoへ移行する際の戦略と、よくある問題の解決方法を解説します。

移行時の互換性チェック

移行前に、以下の点を確認することをおすすめします。

  • 使用しているNPMパッケージのDeno互換性:多くのパッケージは動作しますが、Node.js固有のAPIに依存しているものは注意が必要
  • ファイルシステムアクセスのパターン:Denoでは明示的な権限が必要
  • 環境変数の扱いprocess.env から Deno.env への変更

よくある問題と解決策

私のチームで遭遇した問題とその解決策を共有します。

CommonJSモジュールの読み込みエラー

// ❌ エラーになるパターン
const express = require('express');

// ✅ Deno 2.3での正しい書き方
import express from "npm:express@4.18.2";

Node.js組み込みモジュールの参照

// ❌ Node.jsスタイル
import fs from 'fs';

// ✅ Denoスタイル
import * as fs from "node:fs";

FastAPI本番運用実践ガイド:非同期処理とパフォーマンス最適化で応答速度を3倍にする設計で触れた非同期処理の考え方は、Denoでも同様に重要です。Denoはトップレベルawaitをサポートしているため、並行プログラミング入門 ―Rust、C、アセンブリによる実装からのアプローチ で学んだ知識を活かしながら、より簡潔なコードが書けます。

Developer debugging code

まとめ

Deno 2.3のローカルNPMパッケージ対応は、Node.jsエコシステムとの互換性を大幅に向上させる重要なアップデートです。

この記事のポイントを整理します。

  • ローカルNPMパッケージのネイティブサポートnodeModulesDir: auto で既存のnode_modulesを直接参照可能
  • 段階的な移行が可能:既存Node.jsプロジェクトと共存しながら、徐々にDenoに移行できる
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この記事を書いた人

ITアライグマのアバター ITアライグマ ITエンジニア / PM

都内で働くPM兼Webエンジニア(既婚・子持ち)です。
AIで作業時間を削って実務をラクにしつつ、市場価値を高めて「高年収・自由な働き方」を手に入れるキャリア戦略を発信しています。

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