IT女子 アラ美お疲れ様です!IT業界で働くアライグマです!
「とりあえずnpm install」が口癖になっていませんか?日付処理にmoment.js、HTTP通信にaxios、状態管理にRedux——気づけばnode_modulesが数百MBに膨れ上がり、ビルド時間もどんどん長くなっていく。
実は、これらの機能の多くはブラウザネイティブAPIだけで実現できます。Intl API、Fetch API、Web Storage API、Structured Cloneなど、モダンブラウザには強力な標準機能が揃っているのです。
この記事では、ライブラリに頼らずブラウザネイティブAPIで開発する実践的な手法を、コード例とケーススタディを交えて解説します。
テーマの全体像と背景



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近年、Web開発の現場では「ライブラリ疲れ」が深刻な問題になっています。依存パッケージの脆弱性対応、破壊的変更への追従、バンドルサイズの肥大化——これらはすべて外部ライブラリへの過度な依存が原因です。
なぜ今「脱ライブラリ」なのか
- セキュリティリスク:サプライチェーン攻撃の増加により、依存パッケージが攻撃ベクトルになるケースが急増しています
- パフォーマンス劣化:不要なコードがバンドルに含まれ、初期ロード時間が悪化します
- メンテナンスコスト:ライブラリのメジャーアップデートへの追従に膨大な工数がかかります
この流れはフレームワーク側でも加速しています。React Server Componentsの実践ガイドでも触れた通り、モダンWeb開発ではサーバーサイドとクライアントサイドの役割分担が進んでいます。クライアント側で動作するコードを最小限にする流れの中で、ネイティブAPIの活用は自然な選択肢です。
ブラウザAPIの進化
2020年以降、ブラウザAPIは劇的に進化しました。
- Intl API:日付・数値・通貨のフォーマットをロケール対応で処理
- Fetch API:HTTP通信の標準インターフェース
- Web Crypto API:暗号化・ハッシュ処理をブラウザ内で完結
- Structured Clone:オブジェクトのディープコピーをネイティブで実現



前提条件と環境整理
ネイティブAPIへの移行を始める前に、前提条件を整理します。
対象ブラウザ
- Chrome 90+、Firefox 90+、Safari 15+、Edge 90+
- IE11のサポートが不要であれば、ほぼすべてのネイティブAPIが利用可能です
移行の優先順位
すべてのライブラリを一度に置き換える必要はありません。以下の順序で段階的に進めるのが現実的です。
- バンドルサイズが大きいものから着手(moment.js → Intl API)
- 代替が容易なものを次に(axios → Fetch API)
- 複雑なロジックを含むものは最後に検討
パッケージマネージャー自体の見直しも重要です。uvへの移行ガイドで解説したように、ツールチェーン全体を最適化する視点が大切です。



ステップ1:基本的な実装・設定
代表的なライブラリをネイティブAPIで置き換える具体例を見ていきましょう。
moment.js → Intl.DateTimeFormat
日付フォーマットは、Intl APIで完全に代替できます。
// ❌ moment.js(バンドルサイズ: 約70KB gzip)
import moment from 'moment';
const formatted = moment().format('YYYY年MM月DD日');
// ✅ Intl.DateTimeFormat(バンドルサイズ: 0KB)
const formatted = new Intl.DateTimeFormat('ja-JP', {
year: 'numeric', month: 'long', day: 'numeric'
}).format(new Date());
// → "2026年2月9日"
axios → Fetch API
HTTP通信もネイティブのFetch APIで十分です。
// ❌ axios(バンドルサイズ: 約14KB gzip)
const res = await axios.get('/api/users');
const data = res.data;
// ✅ Fetch API(バンドルサイズ: 0KB)
const res = await fetch('/api/users');
if (!res.ok) throw new Error(`HTTP ${res.status}`);
const data = await res.json();
lodash.cloneDeep → structuredClone
// ❌ lodash(バンドルサイズ: 約25KB gzip)
import cloneDeep from 'lodash/cloneDeep';
const copy = cloneDeep(original);
// ✅ structuredClone(バンドルサイズ: 0KB)
const copy = structuredClone(original);
たとえばPitCMSのようなヘッドレスCMSと組み合わせる場合も、Fetch APIだけでコンテンツ取得が完結するため、追加のHTTPクライアントライブラリは不要です。


上のグラフが示す通り、ネイティブAPIに置き換えるだけでバンドルサイズを大幅に削減できます。



ステップ2:発展的な活用・応用パターン
基本的な置き換えを押さえたら、さらに高度なネイティブAPIの活用パターンを見ていきましょう。
Web Crypto APIによる暗号化処理
トークンのハッシュ化やデータの暗号化も、外部ライブラリなしで実現できます。
// SHA-256ハッシュの生成
async function sha256(message) {
const encoder = new TextEncoder();
const data = encoder.encode(message);
const hash = await crypto.subtle.digest('SHA-256', data);
return Array.from(new Uint8Array(hash))
.map(b => b.toString(16).padStart(2, '0'))
.join('');
}
Intersection Observer APIによる遅延読み込み
スクロール監視ライブラリを使わずに、画像やコンポーネントの遅延読み込みを実装できます。
const observer = new IntersectionObserver((entries) => {
entries.forEach(entry => {
if (entry.isIntersecting) {
entry.target.src = entry.target.dataset.src;
observer.unobserve(entry.target);
}
});
}, { rootMargin: '200px' });
document.querySelectorAll('img[data-src]')
.forEach(img => observer.observe(img));
AbortControllerによるリクエストキャンセル
const controller = new AbortController();
setTimeout(() => controller.abort(), 5000); // 5秒でタイムアウト
const res = await fetch('/api/data', {
signal: controller.signal
});
実際にFunstackのようなSPAフレームワークでも、これらのネイティブAPIを活用することで依存パッケージを最小限に抑えた軽量なアプリケーションを構築できます。



lib.dom.d.tsに定義されているため、追加の型パッケージは不要です。実装後の効果検証(ケーススタディ)



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実際のプロジェクトでネイティブAPI移行を実施した効果を検証します。
状況(Before)
- Next.js + TypeScriptのECサイト。依存パッケージ数は187個
- バンドルサイズ(gzip)が合計420KB。初期ロード時間がモバイルで4.2秒
- moment.js、axios、lodash、uuid、crypto-jsなどの汎用ライブラリが多数含まれていた
- Lighthouseのパフォーマンススコアは62点
行動(Action)
- moment.jsをIntl.DateTimeFormatに完全置換。日付処理のユーティリティ関数を30行で再実装
- axiosをFetch APIベースのラッパー関数に置換。インターセプター相当の機能を自作
- lodashの使用箇所を精査し、structuredClone・Array.prototype.flatMap等で代替
- crypto-jsをWeb Crypto APIに移行。非同期処理への書き換えが必要だったが、パフォーマンスは向上
結果(After)
- 依存パッケージ数が187個から142個に24%削減
- バンドルサイズが420KBから285KBに32%削減
- 初期ロード時間がモバイルで4.2秒から2.8秒に33%改善
- Lighthouseスコアが62点から84点に向上
この結果が示す通り、VanishChatのDB不要アーキテクチャのように、ブラウザAPIを最大限活用する設計思想は、パフォーマンスとメンテナンス性の両方を向上させます。



さらなる実践・活用に向けて
ネイティブAPI活用をさらに深めるためのステップを紹介します。
Web Components による再利用可能なUI
Custom Elementsを使えば、フレームワークに依存しないUIコンポーネントを作成できます。Shadow DOMによるスタイルのカプセル化も標準機能です。
Service Worker によるオフライン対応
Cache APIとService Workerを組み合わせることで、PWA(Progressive Web App)としてオフライン対応を実現できます。
Web Workers による並列処理
重い計算処理をメインスレッドから分離し、UIのブロッキングを防止できます。Tokentapのリアルタイム可視化のような大量データ処理にも有効です。
本記事で解説したようなAI技術を、基礎から体系的に身につけたい方は、以下のスクールも検討してみてください。
| 比較項目 | DMM 生成AI CAMP | Aidemy Premium |
|---|---|---|
| 目的・ゴール | ビジネス活用・効率化非エンジニア向け | エンジニア転身・E資格Python/AI開発 |
| 難易度 | プロンプト作成中心 | コード記述あり |
| 補助金・給付金 | リスキリング補助金対象 | 教育訓練給付金対象 |
| おすすめ度 | 今の仕事に活かすなら | AIエンジニアになるなら |
| 公式サイト | 詳細を見る | − |



まとめ
ブラウザネイティブAPIの活用は、モダンWeb開発における確実なパフォーマンス改善策です。
- バンドルサイズ削減:主要ライブラリの置換だけで30%以上の削減が見込める
- セキュリティ向上:依存パッケージを減らすことでサプライチェーン攻撃のリスクを低減
- メンテナンス性向上:ブラウザ標準APIは破壊的変更が極めて少なく、長期的に安定
まずは次のプロジェクトで、moment.jsの代わりにIntl.DateTimeFormatを使ってみてください。バンドルサイズゼロで同等の機能が手に入ることを実感できるはずです。
ネイティブAPIを使いこなせるエンジニアは、パフォーマンスとアーキテクチャの両方を語れる貴重な存在です。この機会にぜひスキルセットに加えてみてください。














