
30代エンジニアが年収800万円を突破するためのキャリア設計と転職戦略
お疲れ様です!IT業界で働くアライグマです!
30代エンジニアが年収800万円ラインを突破するには、技術力だけでなく「市場価値を正しく伝える力」と「適切なポジション選び」が必要です。
「30代になって年収が頭打ちになってきた」「同期は転職で年収を上げているのに、自分はどう動けばいいかわからない」――こうした悩みを持つエンジニアは少なくありません。
私自身、PjMとして多くのエンジニアのキャリア相談に乗ってきましたが、年収800万円を超えるエンジニアには共通するキャリア設計のパターンがあることに気づきました。本記事では、30代エンジニアが年収800万円を突破するための具体的なキャリア設計と転職戦略を、ケーススタディを交えながら整理していきます。
30代エンジニアの年収分布と800万円の壁
まずは、30代エンジニアの年収分布を整理しておきます。自分が今どのあたりにいるのかを客観的に把握することが、キャリア設計の第一歩です。
30代エンジニアの年収帯別分布
600〜700万円のゾーンにボリュームがあり、800万円以上は全体の10〜15%程度というのが実感です。つまり、800万円を超えるには「普通に頑張る」だけでは足りず、意図的なキャリア設計が必要になります。
800万円の壁が生まれる理由
800万円の壁が生まれる理由は、主に以下の3つです。
- 技術力だけでは評価されにくい:コードが書けるだけでは、700万円台で頭打ちになりやすい
- ポジションの選択肢を知らない:ハイクラス転職やITコンサル、フリーランスなど、年収を上げるルートを把握していない
- 市場価値の伝え方がわからない:自分のスキルや経験を、企業が求める形で言語化できていない
年収交渉の基本については、転職で年収アップを実現するエンジニアのスキル棚卸しと交渉術も参考になります。
キャリア設計の考え方を体系的に学ぶには、転職と副業のかけ算が示唆に富んでいます。

年収800万円を突破する3つのルート
ここからは、30代エンジニアが年収800万円を突破するための具体的なルートを3つ紹介します。それぞれのルートには向き不向きがあるので、自分の志向性やライフスタイルに合わせて選択してください。
ルート1:ハイクラス正社員転職
最もオーソドックスなルートは、年収800万円以上のポジションを狙ったハイクラス転職です。メガベンチャーや外資系IT企業、急成長スタートアップのテックリード・エンジニアリングマネージャーポジションが該当します。
このルートのメリットは、安定した雇用と福利厚生を維持しながら年収を上げられる点です。一方で、求められるスキルレベルや面接難易度は高く、準備に時間がかかります。
ルート2:ITコンサル・アドバイザリー寄りキャリア
技術力に加えて、上流工程やビジネス課題の整理に強みがある場合は、ITコンサルタントやテックアドバイザーへのキャリアチェンジも有力な選択肢です。
コンサルティングファームやDX推進部門では、エンジニア出身者の需要が高まっており、年収800〜1000万円クラスのポジションも珍しくありません。技術顧問やアドバイザーとしての働き方については、テックアドバイザーというエンジニアの新しいキャリアパスで詳しく解説しています。
ルート3:高単価フリーランス
正社員にこだわらないなら、月単価80万円以上の高単価フリーランスとして独立するルートもあります。年間で960万円以上の売上になるため、経費を差し引いても800万円ラインは十分に狙えます。
ただし、フリーランスは案件の継続性や福利厚生の面でリスクがあるため、ある程度の貯蓄やスキルの汎用性が求められます。
下のグラフは、私がPjMとして関わってきたプロジェクトや転職相談の実感値をもとに、30代エンジニアの年収帯別分布をイメージ化したものです。
キャリアの選択肢を広げる思考法については、エッセンシャル思考が参考になります。

ケーススタディ:年収650万円から850万円へ
ここでは、私が実際にキャリア相談に乗った鈴木さん(仮名・34歳)の事例を紹介します。
状況(Before)
鈴木さんはSIerで8年間、業務システムの開発・保守を担当していました。Java/Spring Bootを中心に、要件定義からリリースまで一通り経験し、年収は650万円。チームリーダーとして5名のメンバーを率いていましたが、「このまま同じ会社にいても年収700万円が限界」と感じ、転職を決意しました。
行動(Action)
鈴木さんは以下の3つのアクションを取りました。
- スキルの棚卸しと言語化:技術スタックだけでなく、「大規模システムの移行プロジェクトでリスク管理を担当し、予定通りリリースを達成した」といった課題解決ストーリーを整理
- ハイクラス転職エージェントの活用:年収800万円以上の求人を多く扱うエージェントに登録し、自分の市場価値を客観的に把握
- 面接対策の徹底:模擬面接を5回以上実施し、「なぜ年収800万円を希望するのか」「その年収に見合う価値をどう提供できるか」を明確に説明できるよう準備
結果(After)
転職活動開始から約3ヶ月後、鈴木さんはBtoB SaaS企業のテックリードポジションで年収850万円のオファーを獲得しました。年収200万円アップを実現しています。
ハマりポイント
鈴木さんが最初に苦労したのは、「自分の経験を年収800万円に見合う形で言語化すること」でした。技術スタックを羅列するだけでは評価されず、「どんな課題を、どう解決し、どんな成果を出したか」というストーリーで伝える必要があることを学びました。
職務経歴書の書き方については、職務経歴書で差をつけるITエンジニアの転職準備も参考にしてください。
転職活動の進め方を体系的に学ぶには、仮説思考が参考になります。

年収800万円を狙うための具体的アクション
ここでは、年収800万円を狙うために今日から始められる具体的なアクションを整理します。
アクション1:市場価値を客観的に把握する
まずは、自分の市場価値を客観的に把握することが重要です。転職エージェントに登録して、「今の自分のスキルセットで、どのくらいの年収が狙えるか」をヒアリングしてもらいましょう。
複数のエージェントに登録することで、より正確な市場価値が見えてきます。私自身、PjMとしてチームメンバーの転職相談に乗る際は、「まず3社くらいのエージェントに登録して、それぞれから提示される想定年収を比較してみて」とアドバイスしています。エージェントによって得意な業界や企業規模が異なるため、複数の視点から自分の市場価値を把握することで、より現実的な目標設定ができるようになります。
アクション2:スキルの棚卸しと言語化
次に、自分のスキルと経験を「課題解決ストーリー」として言語化します。以下のフォーマットで整理すると、面接でも使いやすくなります。
- 課題:どんな技術的・組織的な課題があったか
- 行動:自分がどう考え、どんな打ち手を取ったか
- 結果:定量的な成果(パフォーマンス改善率、工数削減など)
アクション3:年収800万円以上のポジションを知る
年収800万円以上のポジションがどんなものかを知ることも重要です。求人サイトやエージェント経由で、テックリード・エンジニアリングマネージャー・ITコンサルタントなどの求人を眺めてみましょう。
「自分に足りないスキルは何か」「どんな経験を積めば届くか」が見えてきます。
たとえば、年収800万円以上のテックリードポジションでは、単なるコーディングスキルだけでなく、「技術選定の意思決定経験」「チームの技術的な課題解決をリードした経験」「非エンジニアへの技術説明力」などが求められることが多いです。こうした要件を事前に把握しておくことで、現職での経験の積み方も変わってきます。
ミドル層エンジニアの市場価値については、ミドル層エンジニアが転職で年収ダウンを回避する市場価値の伝え方も参考になります。
キャリア設計を習慣化するには、ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣が参考になります。

おすすめエージェント・サービス
年収800万円を狙うなら、ハイクラス転職に強いエージェントを活用することで、書類選考の通過率や面接対策の質が大きく変わります。
ハイクラス正社員転職を目指すなら
年収800万円以上の正社員ポジションを狙うなら、ITエンジニアのハイクラス転職なら【TechGo(テックゴー)】がおすすめです。実務経験2年以上のITエンジニアを対象にしたハイクラス転職エージェントで、模擬面接は回数制限なく実施してもらえるため、面接経験が浅い方でも安心です。
さらに年収アップやフルリモート・海外リモートを視野に入れるなら、自分らしく働けるエンジニア転職を目指すなら【strategy career】も選択肢に入ります。テックリードやDevOps、CTO候補などハイレベルなポジション事例が豊富です。
ITコンサル・上流工程へのキャリアチェンジなら
ITコンサルタントや上流ポジションへの転職を目指すなら、テックゲートエキスパート|20代・30代のITコンサル転職が向いています。20代・30代のITエンジニアを対象に、要件定義やPM・PMO、DX推進などコンサル寄りのポジションを中心に支援してくれます。
複数エージェントの使い分け
転職エージェントは1社に絞らず、2〜3社を並行して使うのが基本です。それぞれのエージェントが持っている求人が異なるため、選択肢を広げることで、より自分に合った企業に出会える確率が高まります。
エージェントの使い分けについては、ITエンジニアが転職エージェントを使い分ける判断基準も参考にしてください。

まとめ
ここまで、30代エンジニアが年収800万円を突破するためのキャリア設計と転職戦略を整理してきました。
・30代エンジニアの年収800万円超えは全体の10〜15%程度であり、意図的なキャリア設計が必要
・年収800万円を突破するルートは「ハイクラス正社員転職」「ITコンサル・アドバイザリー」「高単価フリーランス」の3つ
・技術力だけでなく、「課題解決ストーリー」として経験を言語化することが重要
・ハイクラス転職に強いエージェントを活用することで、選考通過率が上がる
年収800万円は、30代エンジニアにとって「頑張れば届く」ラインです。大事なのは、自分の市場価値を正しく把握し、適切なポジションを選び、経験を言語化して伝えること。まずは転職エージェントに登録して、自分の市場価値を客観的に把握するところから始めてみてください。
キャリアは長期戦です。焦らずに、一歩ずつ進めていきましょう。







