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SIerからWeb系自社開発企業への転職で、年収を100万円以上アップさせることは十分に可能です。ただし、単に「Web系に行きたい」という動機だけでは、転職後にミスマッチを起こしたり、期待した年収アップが実現しなかったりするケースが少なくありません。
「SIerで働いているが、技術スタックが古くて将来が不安」「Web系自社開発に移りたいが、何を準備すればいいか分からない」「年収を上げたいが、どの企業を選べばいいのか見えない」——こうした悩みを抱えているエンジニアは多いのではないでしょうか。
多くの採用現場において、SIer出身者の転職成功パターンと失敗パターンを数多く見てきました。本記事では、SIerからWeb系自社開発への転職で年収を上げるための具体的な戦略を、技術スタック転換・企業選定・面接対策の3つの軸で解説します。
SIerとWeb系自社開発の違いを正確に理解する
転職活動を始める前に、SIerとWeb系自社開発企業の違いを正確に理解しておくことが重要です。この違いを把握していないと、面接で的外れなアピールをしてしまったり、入社後にギャップを感じたりすることになります。
まず、最も大きな違いは「開発の目的」です。SIerでは顧客企業の要件を満たすことが最優先であり、納期・予算・仕様の三角形の中で最適解を見つけることが求められます。一方、Web系自社開発では自社プロダクトの成長が目的であり、ユーザー価値・ビジネスインパクト・技術的負債のバランスを取りながら、継続的に改善していくことが求められます。SaaS企業のエンジニア組織で成果を出すキャリア戦略:プロダクト志向の技術者として評価される働き方でも触れていますが、この評価軸の違いを理解することが転職成功の第一歩です。
次に「技術スタック」の違いです。SIerではJava・C#・COBOLなどのエンタープライズ向け言語が中心で、フレームワークも枯れた技術が選ばれる傾向があります。一方、Web系自社開発ではPython・Ruby・TypeScript・Goなどのモダン言語が主流で、React・Vue.js・Next.jsなどのフロントエンド技術や、Docker・Kubernetes・AWSなどのインフラ技術も求められます。
さらに「働き方」も大きく異なります。SIerでは客先常駐やウォーターフォール開発が多く、チーム編成も案件ごとに変わることが一般的です。Web系自社開発では自社オフィスまたはリモート勤務が中心で、アジャイル開発・スクラム・継続的デリバリーなどの手法を採用し、プロダクトチームとして長期的に協働します。プロダクト開発の基本原則を理解しておくと、Web系企業の文化に早く馴染めます。
IT女子 アラ美技術スタック転換の6ヶ月ロードマップ
SIerからWeb系自社開発への転職を成功させるには、6ヶ月を目安にした計画的な技術スタック転換が効果的です。実際にWeb系企業への転職に成功したエンジニアの共通点として、全員が「現職で働きながら、計画的にモダン技術を習得していた」という特徴がありました。
以下のロードマップは、実際にSIerからWeb系企業への転職を成功させたエンジニア複数名の学習計画を分析し、共通パターンを抽出したものです。バックエンドエンジニアがフルスタックへスキル拡張するロードマップ:フロントエンド習得から転職市場での評価向上まででも触れていますが、段階的なスキル拡張が市場価値向上の鍵となります。
Phase 1(1〜2ヶ月目):モダン言語の基礎習得
まず、Web系企業で主流の言語を1つ選んで基礎を固めます。Java経験者ならTypeScriptまたはGo、C#経験者ならPythonまたはRubyが学習コストが低くおすすめです。この段階では言語仕様と基本的なフレームワーク(Express.js、Django、Ruby on Railsなど)の公式チュートリアルを一通り完了させることを目標にします。
Phase 2(3〜4ヶ月目):フロントエンド技術の習得
ReactまたはVue.jsを選び、簡単なSPAを作成します。SIer出身者が最も苦手とするのがこのフロントエンド領域ですが、逆に言えば差別化ポイントになります。Todoアプリやブログシステムなど、CRUD操作を含む実用的なアプリケーションを作り、GitHubで公開しましょう。コードの品質にもこだわることで、面接時の技術力アピールに繋がります。
Phase 3(5〜6ヶ月目):インフラ・DevOps技術の習得
Docker、CI/CD、AWSの基礎を学びます。Phase 2で作成したアプリケーションをDockerコンテナ化し、GitHub ActionsでCI/CDパイプラインを構築、AWS(またはVercel、Netlify)にデプロイするまでを一連の流れとして経験します。この実績があると、「モダンな開発フローを理解している」という評価を得られます。
以下のグラフは、準備期間と年収変化率の関係を示したものです。6ヶ月の計画的な学習により、年収35%アップ(年収500万円の場合、175万円アップ)も十分に狙えることが分かります。





年収アップを実現する企業選定の判断基準
SIerからWeb系自社開発への転職で年収を上げるには、企業選定の判断基準を明確にすることが不可欠です。多くの採用事例から言えるのは、年収アップに成功したSIer出身者は全員、「給与テーブル」「評価制度」「事業成長性」の3軸で企業を評価していたということです。
ケーススタディ:Java 8年経験・年収520万円から年収650万円へ
ある32歳のエンジニアAさんは、SIerでJava開発を8年経験し、年収520万円でした。転職活動では以下の判断基準で企業を選定し、最終的に年収650万円(+130万円)のオファーを獲得しました。
状況(Before)
SIerで客先常駐として働き、Java 8 + Spring 4の保守開発を主に行っていました。年収は520万円で、月40時間の残業が常態化していました。技術スタックが古く、将来への不安を感じていました。
当時は「技術力を正当に評価されず、キャリアの展望が見えない」という課題に直面していました。
行動(Action)
転職活動において、明確な判断基準を設けました。具体的には、給与テーブルで年収上限が800万円以上ある企業に絞り込み、評価制度が明文化され技術力が評価される企業を選びました。また、直近3年でARR成長率30%以上のSaaS企業に対象を限定しました。
結果(After)
結果として、年収650万円でオファーを獲得し、入社後1年で680万円に昇給しました。TypeScript + React + AWSのモダンな技術スタックに移行し、リモート勤務中心で残業も月10時間以下という働き方を実現しました。
ハマりポイント:
Aさんは当初、「とにかくWeb系に行きたい」という動機で、給与テーブルを確認せずに応募していました。しかし、面接を進めるうちに「年収上限が600万円」の企業が多く、長期的な年収アップが見込めないことに気づきました。中堅エンジニアがキャリア停滞を抜け出す90日設計:市場価値・転職・単価を同時に伸ばすでも触れていますが、企業選定時に給与テーブルと評価制度を確認することが、長期的な年収アップの鍵となります。
年収アップを実現する3つの判断軸
給与テーブルの上限を確認する
面接時に「この職種の年収レンジはどのくらいですか?」と質問し、上限が自分の目標年収(例:800万円)を超えているかを確認します。SIer出身者が陥りがちなのは、「初年度の年収だけ」を見て入社を決めてしまうことです。給与テーブルの上限が低いと、数年後に再び転職を考えることになります。キャリア戦略本などを参考にしながら、長期的な視点で企業を選びましょう。
評価制度が技術力を重視しているか
Web系企業でも、評価制度は企業によって大きく異なります。技術力よりもマネジメント能力を重視する企業もあれば、技術的貢献を明確に評価する企業もあります。面接時に「エンジニアの評価基準はどのようなものですか?」と質問し、技術力が評価される仕組みがあるかを確認しましょう。
事業成長性とエンジニア組織の拡大予定
SaaS企業であれば直近3年のARR成長率、受託開発企業であれば売上成長率を確認します。成長している企業ほど、エンジニアの年収も上がりやすい傾向があります。また、「今後1年でエンジニア組織を何名増やす予定ですか?」と質問し、組織拡大フェーズにある企業を選ぶと、昇進・昇給のチャンスが増えます。



転職準備の具体的なアクションステップ
SIerからWeb系自社開発への転職を成功させるには、計画的なアクションステップを踏むことが重要です。多くの成功事例において、共通していたのは「現職で働きながら、週10時間程度の学習時間を確保し、6ヶ月で転職を実現」していることでした。
ステップ1:最初の1ヶ月で学習環境を整える
まず、学習環境を整えることから始めます。GitHub アカウントを作成し、学習用のリポジトリを作成します。また、技術ブログ(Qiita、Zenn、個人ブログなど)のアカウントも作成し、学習内容をアウトプットする習慣をつけましょう。技術ブログ運営でエンジニアの市場価値を高める戦略:アウトプット習慣化から転職・案件獲得までのロードマップでも触れていますが、アウトプットは転職活動での強力な武器になります。
学習時間は、平日は朝1時間・夜1時間、休日は4時間を目安に確保します。SIer勤務の場合、客先常駐で残業が多いケースもありますが、朝活を活用することで学習時間を確保できます。
ステップ2:2〜4ヶ月目でポートフォリオを作成する
Phase 1〜2の学習を進めながら、並行してポートフォリオを作成します。ポートフォリオは「CRUD操作を含む実用的なアプリケーション」を1つ作成することを目標にします。例えば、タスク管理アプリ、ブログシステム、ECサイトのクローンなどが定番です。
重要なのは、「完成度」よりも「技術スタックの幅」です。フロントエンド(React/Vue.js)、バックエンド(Node.js/Python/Ruby)、データベース(PostgreSQL/MySQL)、インフラ(Docker/AWS)を一通り経験し、GitHubで公開することで、「モダンな技術スタックを理解している」というアピールになります。設計思想関連の書籍を参考にしながら、コードの設計にもこだわると、面接時の技術力アピールに繋がります。
ステップ3:5〜6ヶ月目で転職活動を開始する
ポートフォリオが完成したら、転職活動を開始します。転職エージェントに登録し、職務経歴書を作成します。職務経歴書では、SIerでの経験を「プロダクト志向」の視点で書き直すことが重要です。例えば、「顧客要件を満たすシステムを納期通りに納品した」ではなく、「ユーザーの業務効率を30%改善するシステムを設計・実装した」のように、ビジネスインパクトを強調します。
また、転職活動では複数の企業に並行して応募し、面接を重ねることで「Web系企業が求める人材像」を理解していきます。最初の数社は練習と割り切り、面接での質問内容や評価ポイントを分析しながら、徐々に本命企業に応募していくのが効果的です。



おすすめエージェント・サービス
SIerからWeb系自社開発への転職を成功させるには、自分の状況に合った転職エージェント・サービスを選ぶことが重要です。多くの成功者が実践しているように、複数のエージェントを使い分けて情報を集めるのが効果的です。
転職エージェントを最大限に活用するためのコツは、複数のサービスを使い分け、多角的なアドバイスを得ることです。具体的な判断基準については、キャリア関連記事一覧でも多くの成功事例を掲載しています。
複数エージェントの使い分け戦略
転職活動では、最低でも2〜3社のエージェントに登録し、求人の幅を広げることが重要です。ハイクラス特化型、自社開発特化型、総合型のように、特性の異なるエージェントを組み合わせることで、自分に合った企業を見つけやすくなります。また、エージェントとの面談では、「給与テーブルの上限」「評価制度」「事業成長性」の3軸で企業を評価していることを伝え、長期的な年収アップを見据えた求人を紹介してもらうようにしましょう。
自分のスキルを活かしてフリーランスとして独立したい、あるいは副業で収入を得たいと考えている方は、以下のエージェントを活用するのが近道です。
| 比較項目 | Midworks | レバテックフリーランス | PE-BANK |
|---|---|---|---|
| 保障・安心感 | 正社員並みの手厚さ給与保障・福利厚生あり | 一般的案件数は業界最多 | 共済制度あり確定申告サポート等 |
| 単価・マージン | 低マージン・公開 | 非公開 | 明朗会計(公開) |
| 案件獲得の手間 | リモート・週3など柔軟 | 高単価案件が豊富 | 地方案件に強い |
| おすすめ度 | 独立直後〜中級者 | Aガッツリ稼ぐなら | Bベテラン・地方 |
| 公式サイト | 案件を探す | - | - |



まとめ
SIerからWeb系自社開発への転職で年収を上げるには、「技術スタック転換」「企業選定の判断基準」「計画的な転職準備」の3つの軸を押さえることが重要です。
本記事で解説した6ヶ月ロードマップに沿って学習を進め、ポートフォリオを作成し、給与テーブル・評価制度・事業成長性の3軸で企業を選定することで、年収100万円以上のアップは十分に実現可能です。
短期的には、モダン技術の習得によって「市場価値が上がった」という実感を得られます。中長期的には、Web系企業でプロダクト志向のエンジニアとして成長し、年収800万円以上のハイクラス人材を目指せる土台が築けます。
SIerでの経験は決して無駄ではありません。むしろ、大規模システム開発の経験や、顧客折衝のスキルは、Web系企業でも高く評価されます。重要なのは、その経験を「プロダクト志向」の視点で再解釈し、モダン技術と組み合わせることです。
今日から、週10時間の学習時間を確保し、6ヶ月後の転職成功を目指して一歩を踏み出しましょう。














