IT女子 アラ美お疲れ様です!IT業界で働くアライグマです!
「エンジニアリングマネージャー(EM)」という役職に興味はあるものの、何から始めればいいのか分からないという声をよく聞きます。技術力には自信があるけれど、ピープルマネジメントは未経験。そんなエンジニアが、EMとしてのキャリアを踏み出すために必要な考え方と実践的なスキルセットを整理しました。
EMキャリアの前提整理:技術者がマネジメントに向き合う意味



EMへのキャリアチェンジを考えるとき、多くのエンジニアが「技術を捨てるのか」という不安を抱えます。しかし、現代のEMに求められるのは「技術を捨てること」ではなく、「技術力を土台にチームの成果を最大化すること」です。
EMの役割は企業規模やフェーズによって大きく異なります。スタートアップではプレイングマネージャーとしてコードも書きながらチームを率いるケースが多く、大企業では専任のピープルマネジメントに集中するケースもあります。こうした役割の幅を理解するには1on1ミーティングを活用したキャリア戦略の記事が参考になります。上司との対話を通じて自分の価値を伝えるスキルは、EM候補として評価される第一歩です。
- 技術的意思決定:アーキテクチャ選定やテックスタック判断をチームに説明し、合意を形成する力
- ピープルマネジメント:メンバーの成長を支援し、モチベーションを維持する力
- ステークホルダー調整:プロダクトマネージャーやビジネスサイドとの橋渡しをする力
- 採用・オンボーディング:チームに必要な人材を見極め、定着させる力



EMスキルフレームワーク:4つの柱で考える
EMに求められるスキルは大きく4つの柱に整理できます。このフレームワークを使うことで、自分の現在地と伸ばすべき領域が明確になります。


上記のグラフが示す通り、ピープルマネジメント(92%)が最も重要視されており、次いで技術的意思決定(85%)が続きます。
柱1:ピープルマネジメント
1on1の設計と実施、フィードバックの伝え方、メンバーのキャリア支援が中心です。特に重要なのは「心理的安全性」の構築で、メンバーが失敗を恐れずに挑戦できる環境を作ることがEMの最大の責務です。
柱2:技術的意思決定
自分でコードを書くのではなく、チームが正しい技術的判断を下せるよう導く役割です。技術的負債の優先順位付けや、新技術導入の判断基準を明確にすることが求められます。
柱3:プロジェクト推進
スクラムマスターやプロジェクトマネージャーとは異なり、EMは「チームの生産性を構造的に改善する」視点でプロジェクトに関わります。ボトルネックの特定と解消、プロセス改善の推進が主な仕事です。
柱4:組織設計
チーム構成の最適化、採用計画の策定、他チームとの連携設計など、組織レベルでの意思決定に関わります。組織視点の重要性はキャリア設計とリスキリング戦略の記事でも触れられている通りで、スキルセットを拡張するほど市場価値は伸びます。



プレイヤーからEMへの転身で離職率を改善した事例(ケーススタディ)



状況(Before)
- Webサービス企業のバックエンドチーム(8名)で、テックリードがマネジメントを兼務していた
- 1on1は月1回の形式的なもので、メンバーの不満が蓄積。直近1年で3名が退職し、離職率37.5%に達していた
- テックリード自身もコーディングとマネジメントの板挟みで疲弊し、技術的負債の解消が進まなかった
行動(Action)
- テックリードがEM専任に転身し、コーディング業務を他メンバーに委譲。週次1on1を全メンバーと実施する体制に変更した
- 各メンバーのキャリア目標をヒアリングし、業務アサインを個人の成長方向に合わせて再設計した
- 心理的安全性を高めるため、振り返り会で「失敗から学んだこと」を共有する文化を導入した
- 技術的負債の解消を四半期OKRに組み込み、チーム全体で優先順位を合意する仕組みを作った
結果(After)
- 離職率が37.5%から8.3%に改善。1年間で退職者がゼロになった
- メンバーのエンゲージメントスコアが5段階中3.2から4.1に向上
- 技術的負債の解消速度が月平均2件から5件に増加。EMが優先順位を明確にしたことで、チームの判断が迅速になった
この事例のように、EMへの転身はチーム全体のパフォーマンスを構造的に改善する力を持っています。中長期でのキャリア価値については40代エンジニアのキャリア生存戦略の記事でも詳しく解説しており、マネジメント経験が強力な武器になると示されています。



EMキャリアを始めるための実践ステップ
EMへの転身は一夜にして実現するものではありません。以下のステップで段階的にマネジメントスキルを身につけていきましょう。
- 週1回の1on1を始める:まずは後輩エンジニア1名との1on1から始めます。30分で「最近困っていること」「キャリアの方向性」を聞くだけでも、マネジメントの感覚が掴めます
- コードレビューを「育成」の場にする:単なるバグ指摘ではなく、「なぜこの設計が良いのか」を説明する習慣をつけます。これがフィードバックスキルの基礎になります
- チームの課題を可視化する:スプリント振り返りで出た課題を一覧化し、優先順位をつけて改善提案を出します。これがプロジェクト推進スキルの実践です
- 採用面接に参加する:技術面接の面接官を経験することで、「チームに必要な人材像」を言語化する力が身につきます
- EMコミュニティに参加する:Engineering Manager Meetupやem.fmなどのコミュニティで、他社のEMの実践を学びます
技術力だけでは到達できないポジションについてはアーキテクトに必要なドメイン知識の記事でも触れられており、EMはその代表格としてドメイン知識とピープルスキルの掛け算で成果を出します。
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まとめ
エンジニアリングマネージャーは、技術力を捨てるのではなく、技術力を「チームの成果」に変換する役職です。本記事のポイントを整理します。
- EMの4つの柱:ピープルマネジメント、技術的意思決定、プロジェクト推進、組織設計の4領域をバランスよく伸ばすことが重要
- 最初の一歩は1on1:後輩との週次1on1から始めることで、マネジメントの感覚を掴める
- 技術力は維持できる:コードレビューやアーキテクチャ議論への参加を習慣化すれば、EMでも技術力を保てる
- 市場価値の向上:EM経験はハイクラス転職市場で高く評価され、キャリアの選択肢を大きく広げる
EMへの転身は、エンジニアとしての成長の延長線上にあります。まずは今日から、チームメンバーとの1on1を始めてみてください。日々の業務改善メモを残し、マネジメントで試した仮説と結果を週次で振り返るだけでも、次の評価サイクルで語れる実績になります。













