お疲れ様です!IT業界で働くアライグマです!
先日、5年来の同僚から「フリーランスになろうと思うんだけど、どう思う?」と相談を受けました。年収600万円、32歳、Web系のバックエンドエンジニアで、技術力には自信がある。しかし話を聞くと、案件獲得の方法も、確定申告の知識も、生活防衛資金の準備もほとんどできていない状態でした。
「会社が嫌だから独立したい」という動機だけでフリーランスになると、1年後に後悔するケースは少なくありません。
本記事では、会社員エンジニアがフリーランスに転向する前に確認すべき5つの条件と、独立後に後悔しないための判断フレームワークを解説します。
フリーランス転向の現実:成功と失敗の分岐点
フリーランスエンジニアの市場は拡大傾向にありますが、すべての人が成功しているわけではありません。詳しくはフリーランスを辞めて会社員に戻る判断も参考にしてください。
IT人材白書のデータによると、フリーランス転向1年目で収入が増加したエンジニアは約60%にとどまります。残り40%は横ばいか減少しており、その多くが「準備不足」を原因に挙げています。
成功者と失敗者の違い
成功するフリーランスエンジニアに共通するのは、独立前に以下の準備を完了していることです。
- 案件獲得ルートの確保:最低2〜3件の見込み案件
- 生活防衛資金:最低6ヶ月分の生活費
- 専門スキルの棚卸し:市場価値の客観的評価
- 事務処理の知識:確定申告、契約、請求の基礎
IT女子 アラ美条件1:案件獲得ルートの確保
フリーランスで最も重要なのは、安定して案件を獲得できるルートを持つことです。詳しくはSESエンジニア3年目のキャリア分岐点も参考にしてください。
案件獲得の3つのチャネル
- エージェント経由:Midworks、レバテックフリーランスなど。手数料は取られるが案件供給が安定
- 直接契約:前職の取引先、知人の紹介。マージンがないため単価は高いが、人脈が必要
- クラウドソーシング:CrowdWorks、Lancersなど。単価は低めだが経験を積むには有効
独立前に確保すべきもの
理想は、独立時点で最低1件の確定案件と、2〜3件の見込み案件を持つことです。
- 確定案件:契約書または発注書が発行されたもの
- 見込み案件:口頭で「お願いしたい」と言われているもの
現職の取引先に「独立後も業務委託でお願いできませんか」と打診することで、確定案件を確保できるケースも多いです。



条件2:生活防衛資金の準備
フリーランスは収入が不安定になりやすいため、生活防衛資金の確保が必須です。詳しくは30代エンジニアのキャリア選択フレームワークも参考にしてください。
必要な資金額の目安
- 最低ライン:月間生活費の6ヶ月分
- 推奨ライン:月間生活費の12ヶ月分
- 理想ライン:月間生活費の18ヶ月分+事業資金
月間生活費が30万円なら、最低180万円、推奨360万円、理想540万円以上を確保しておくべきです。


なぜ6ヶ月では不十分なのか
フリーランスの支払いサイクルを考えると、6ヶ月分でもギリギリです。
- 案件獲得:1〜2ヶ月
- 稼働開始:即日〜1ヶ月後
- 請求・入金:稼働終了から30〜60日後
つまり、独立してから最初の入金まで3〜4ヶ月かかることもあります。その間も生活費は出ていくため、余裕を持った資金計画が必要です。



条件3:市場価値が客観的に高い
「自分は技術力がある」という主観ではなく、市場から見て需要があるかを客観的に評価する必要があります。詳しくはエンジニアの市場価値を高める技術スキル選定術も参考にしてください。
市場価値を測る3つの指標
- 技術スキル:需要のある言語・フレームワーク(React、Go、AWS、Kubernetesなど)
- 経験年数:実務3年以上が目安(1〜2年では高単価案件は取りにくい)
- プロジェクト実績:規模・役割・成果を説明できるか
客観的に評価する方法
- エージェント面談:想定単価をヒアリングする
- 案件サイト検索:自分のスキルセットで応募可能な案件数と単価を確認
- スカウトサービス:登録してオファー内容を見る
想定単価が月60万円未満の場合、会社員の手取りと大差ないか、むしろ減る可能性があります。



ケーススタディ:32歳バックエンドエンジニアの独立判断
冒頭で紹介した同僚・田中さん(仮名、32歳)のケースを詳しく見てみましょう。詳しくはコードを書くのが嫌になったエンジニアの選択肢も参考にしてください。
状況(Before)
田中さんはWeb系受託企業でバックエンドエンジニアとして5年勤務。年収600万円、PHP/LaravelとAWSが得意分野です。
- 転向動機:残業が多く、裁量がない。収入も頭打ち感がある
- 貯金:約100万円(生活費3ヶ月分程度)
- 案件見込み:なし(エージェント登録もしていない)
- 確定申告経験:なし
行動(Action)
私は田中さんに「今すぐ独立は危険」と伝え、準備ロードマップを導入しました。9月1日にスタートし、毎週日曜にZoomで15分の進捗確認を実施。具体的には以下のステップを設定しました。
- 準備期間の設定:6ヶ月の準備期間を導入し、2025年3月末を独立目標日に変更しました。Notionで進捗管理シートを作成し、週次でタスク消化率を確認するフローを実装しました
- エージェント3社に登録:9月第1週にMidworks・レバテックフリーランス・techadaptに登録。各5日以内に担当者と面談を実施し、想定単価を確認(結果:月65〜75万円、PHP/AWSスキルが評価された)
- 貯金の自動積立を設定し:給与振込日の翌日に自動振込設定(住信SBIネット銀行の定額自動振込機能)で月10万円を積み立て。ボーナス月は追加で20万円を貯蓄することで目標200万円に向けて着実に進められました
- 取引先への打診:現職上司との1on1で30分かけて独立計画を説明。取引先A社のPMにも直接連絡し、「退職後も月単位で業務委託可能」という言質をメールで確保
- 確定申告の勉強:毎週土曜9〜11時の2時間をブロック。Udemy「フリーランスのための確定申告入門」「freee使い方マスター講座」の2本を修了し、freeeで模擬申告を実施
結果(After)
- 準備期間:9ヶ月(当初予定より3ヶ月延長)
- 貯金:240万円(8ヶ月分)
- 確定案件:1件(前職取引先からの業務委託、月70万円)
- 見込み案件:2件(エージェント経由で面談済み)
- 独立後6ヶ月の平均月収:68万円(年間換算816万円)
準備期間を設けたことで、独立後のスタートダッシュに成功しました。



条件4と5:事務処理能力と精神的準備
残り2つの条件は、技術力とは別の領域です。詳しくはITコンサルタント転職の評価軸も参考にしてください。
条件4:事務処理の基礎知識
フリーランスは事業主です。以下の事務処理を自分で行う必要があります。
- 開業届・青色申告申請:独立後1ヶ月以内に税務署へ提出
- 確定申告:毎年2〜3月に実施。青色申告なら65万円控除
- 契約書確認:業務委託契約の内容をチェック
- 請求書発行:適格請求書(インボイス)対応が必要なケースも
条件5:精神的な覚悟
フリーランスは自由な反面、すべてが自己責任です。
- 案件が切れる不安と向き合う覚悟
- 自己管理(時間・健康・メンタル)の責任
- 孤独(チームでの協業機会が減る)への対処
「会社が嫌だから」という逃避的な動機だけでは、フリーランスの孤独や不安定さに耐えられないことが多いです。
自分のスキルを活かしてフリーランスとして独立したい、あるいは副業で収入を得たいと考えている方は、以下のエージェントを活用するのが近道です。
| 比較項目 | Midworks | レバテックフリーランス | PE-BANK |
|---|---|---|---|
| 保障・安心感 | 正社員並みの手厚さ給与保障・福利厚生あり | 一般的案件数は業界最多 | 共済制度あり確定申告サポート等 |
| 単価・マージン | 低マージン・公開 | 非公開 | 明朗会計(公開) |
| 案件獲得の手間 | リモート・週3など柔軟 | 高単価案件が豊富 | 地方案件に強い |
| おすすめ度 | 独立直後〜中級者 | Aガッツリ稼ぐなら | Bベテラン・地方 |
| 公式サイト | 案件を探す | - | - |



まとめ
会社員エンジニアがフリーランスに転向する前に確認すべき5つの条件を解説しました。
- 条件1:案件獲得ルートの確保(確定1件+見込み2〜3件)
- 条件2:生活防衛資金の準備(最低6ヶ月分、推奨12ヶ月分)
- 条件3:市場価値が客観的に高い(想定単価60万円以上)
- 条件4:事務処理の基礎知識(確定申告、契約、請求)
- 条件5:精神的な覚悟(自己責任、孤独、不安定さへの対処)
すべての条件を満たしてから独立する必要はありませんが、少なくとも条件1〜3は準備期間中にクリアしておくべきです。焦らず、着実に準備を進めて、後悔のないフリーランスライフをスタートさせてください。














