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正社員エンジニアがフリーランスに転向する前に知っておくべき案件獲得と収入安定化の戦略

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お疲れ様です!IT業界で働くアライグマです!

「フリーランスになれば年収が上がる」「自由な働き方ができる」——そんな話を聞いて、独立を考えたことはありませんか?

私自身、正社員としてPjMを務めながら、チームメンバーがフリーランスに転向していく姿を何度も見てきました。成功する人もいれば、半年で正社員に戻る人もいます。その違いは、転向前の準備と戦略にありました。

この記事でわかること

  • フリーランス転向前に確認すべき5つの前提条件
  • 案件獲得の具体的なルートと単価交渉のコツ
  • 収入の波を抑える複数案件戦略
  • エージェント選びと使い分けの実践例

この記事では、正社員エンジニアがフリーランスに転向する際に知っておくべき現実と、収入を安定させるための具体的な戦略を解説します。

フリーランス転向前に確認すべき5つの前提条件

フリーランスへの転向を考えるとき、多くの人が「スキルがあれば大丈夫」と考えがちです。しかし、ミドル層エンジニアの市場価値でも触れましたが、スキルだけでは案件獲得は難しいのが現実です。

最低6ヶ月分の生活費を確保しているか

フリーランスになると、最初の案件が決まるまでに1〜2ヶ月、報酬が振り込まれるまでにさらに1〜2ヶ月かかることがあります。つまり、独立してから最初の入金まで3〜4ヶ月かかる可能性があります。

私の知人で、貯金100万円で独立した人がいました。最初の案件は2ヶ月目に決まりましたが、月末締め翌々月払いだったため、実際に入金されたのは4ヶ月後。その間、生活費と国民健康保険・年金の支払いで貯金はほぼ底をつきました。

3年以上の実務経験があるか

フリーランス案件の多くは「即戦力」を求めています。フリーランスの教科書でも強調されていますが、未経験領域での案件獲得は非常に困難です。最低でも3年、できれば5年以上の実務経験があることが望ましいです。

得意領域が明確か

「何でもできます」は、フリーランス市場では弱みになります。「Reactでのフロントエンド開発」「AWSインフラ構築」「Pythonでのデータ分析」など、具体的な得意領域を1〜2つ持っていることが重要です。

人脈・ネットワークがあるか

最初の案件は、エージェント経由よりも知人紹介で決まることが多いです。前職の同僚、勉強会で知り合ったエンジニア、SNSでつながった人など、声をかけられる人が10人以上いるかどうかを確認してください。

営業・交渉に抵抗がないか

フリーランスは、自分で単価交渉をしなければなりません。「お金の話は苦手」という人は、エージェントを活用するか、交渉スキルを身につける必要があります。
Joyful businesswoman with curly hair smiling at camera while using laptop indoors.

案件獲得の3つのルートと特徴

フリーランスエンジニアが案件を獲得するルートは、大きく分けて3つあります。PE-BANKとMidworksの比較記事でも詳しく解説していますが、それぞれの特徴を理解して使い分けることが重要です。

ルート1:エージェント経由

最も一般的なルートです。エージェントが案件を紹介し、契約・請求の手続きも代行してくれます。

メリットは以下の通りです。

  • 営業活動が不要で、開発に集中できる
  • 単価交渉を代行してくれる
  • 契約書・請求書の作成が不要
  • 福利厚生サービスが付帯する場合がある

デメリットは、マージン(10〜20%程度)が発生することです。フリーランスの税金でも触れられていますが、手取りを最大化したい場合は、直接契約を検討する価値があります。

ルート2:直接契約(エンド直)

企業と直接契約を結ぶルートです。マージンがかからないため、単価が高くなる傾向があります。

ただし、営業・契約・請求をすべて自分で行う必要があります。また、契約トラブルが発生した場合も自己責任です。契約書の作成や法的な知識が必要になるため、初めての人にはハードルが高いです。

ルート3:知人紹介

前職の同僚や勉強会で知り合った人からの紹介です。信頼関係がベースにあるため、条件交渉がスムーズに進むことが多いです。

私がPjMとして関わったプロジェクトでも、フリーランスメンバーの約40%は知人紹介で参画していました。最初の案件は知人紹介で獲得し、実績を積んでからエージェントを活用するというパターンが成功率が高いです。
Two people collaborate in a modern office setting, focused on computer work

ケーススタディ:正社員からフリーランスへの転向事例

ここでは、私が実際に見てきたフリーランス転向の成功事例を紹介します。バックエンドからフルスタックへのスキル拡張を実践した人の例です。

状況(Before)

Aさん(32歳・男性)は、SIerで5年間Javaバックエンド開発を担当していました。年収は約550万円。残業は月40時間程度で、ワークライフバランスに不満を感じていました。

「このまま同じ会社にいても年収600万円が限界」「もっと自由に働きたい」という思いから、フリーランス転向を決意しました。

行動(Action)

Aさんは、転向の1年前から準備を始めました。

まず、貯金を300万円まで増やしました。生活費6ヶ月分+予備費として設定しました。

次に、得意領域を「Java/Spring Boot + AWS」に絞り込みました。Clean Architecture 達人に学ぶソフトウェアの構造と設計を読み込み、設計力を強化しました。

そして、退職3ヶ月前からエージェント3社に登録し、案件の相場感を把握しました。退職1ヶ月前には、前職の同僚から紹介された案件で内定を獲得しました。

結果(After)

Aさんは、フリーランス1年目で月単価75万円(年収換算900万円)を達成しました。正社員時代と比較して年収は約350万円アップしました。

稼働時間は月160時間程度で、残業はほぼゼロ。週1日はリモートワークで、ワークライフバランスも大幅に改善しました。

ハマりポイント

Aさんが苦労したのは、確定申告でした。初年度は自分で青色申告をしようとしましたが、経費の仕分けに時間がかかりすぎて断念。2年目からは税理士に依頼し、月1万円の顧問料で時間を節約しています。

また、案件が途切れた際の精神的なプレッシャーも想定以上でした。正社員時代は毎月決まった給料が振り込まれていましたが、フリーランスは案件が終われば収入がゼロになります。この不安を解消するために、Aさんは常に次の案件を探しながら現案件をこなすという習慣を身につけました。

正社員vsフリーランス:年収比較(Aさんの事例)

収入を安定させる複数案件戦略

フリーランスの最大のリスクは、案件が途切れることです。バーンアウト防止の働き方設計でも触れましたが、収入の波を抑えるためには戦略的なアプローチが必要です。

メイン案件+サブ案件の組み合わせ

週4日稼働のメイン案件(月単価60万円)と、週1日稼働のサブ案件(月単価15万円)を組み合わせるパターンです。

メイン案件が終了しても、サブ案件からの収入があるため、精神的な余裕を持って次の案件を探せます。エンジニアのためのマネジメントキャリアパスでも推奨されていますが、収入源を分散させることはリスク管理の基本です。

契約期間の分散

複数案件を持つ場合、契約終了時期をずらすことが重要です。すべての案件が同時に終了すると、収入がゼロになるリスクがあります。

例えば、メイン案件は3ヶ月更新、サブ案件は6ヶ月更新というように、更新タイミングをずらしておきます。これにより、一方の案件が終了しても、もう一方の案件からの収入で生活を維持できます。

継続案件の確保

新規案件を獲得するコストは、既存案件を継続するコストの5倍以上かかると言われています。クライアントとの信頼関係を築き、長期継続できる案件を1つ以上確保することが収入安定化の鍵です。

私が見てきた成功しているフリーランスは、平均して2〜3年同じクライアントと継続しています。
A woman sits at a round table, working on a laptop with a coffee cup nearby in a cozy home office setting.

おすすめエージェント・サービス

フリーランスエージェントは数多くありますが、すべてに登録する必要はありません。転職エージェントの使い分けと同様に、自分の状況に合ったエージェントを2〜3社選んで活用するのが効率的です。

首都圏で高単価案件を狙うなら

首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)で高単価案件を狙う場合は、ITフリーランスエンジニアの案件探しなら【techadapt】がおすすめです。エンド直案件が多く、マージンも比較的低めに設定されています。特に月単価70万円以上の案件を探している場合は、登録しておく価値があります。

福利厚生を重視するなら

正社員時代の福利厚生が恋しい人には、フリーランスエンジニアに安心保障と豊富な案件紹介を【Midworks】が向いています。社会保険の半額負担や、案件が途切れた際の給与保証など、正社員に近い待遇を受けられます。家族がいる場合や、初めてのフリーランスで不安が大きい場合に特におすすめです。

案件を自分で探したいなら

エージェントに頼らず、自分で案件を探したい人には、国内最大級のフリーランスエンジニア向け案件検索サイト【フリーランスボード】のような案件検索サイトが便利です。複数のエージェントの案件を横断検索でき、相場感を把握するのにも役立ちます。まずはここで自分のスキルに合った案件の単価相場を確認してから、エージェントに登録するのも効果的です。

Diverse team collaborating in a meeting, showcasing teamwork

まとめ

正社員からフリーランスへの転向は、準備次第で成功確率が大きく変わります。

  • 転向前に6ヶ月分の生活費と明確な得意領域を確保する
  • 最初の案件は知人紹介で獲得し、実績を積んでからエージェントを活用する
  • メイン案件+サブ案件の組み合わせで収入の波を抑える
  • エージェントは2〜3社に絞り、自分の状況に合ったサービスを選ぶ

フリーランスは自由度が高い反面、すべてが自己責任です。しかし、正しい準備と戦略があれば、年収アップとワークライフバランスの両立は十分に実現可能です。

私が見てきた成功事例に共通しているのは、「焦らず準備を整えてから独立する」という姿勢でした。貯金、スキル、人脈、そしてメンタル面の準備ができてから独立することで、フリーランスとしてのキャリアを長く続けることができます。独立後も学び続ける姿勢を忘れずに、市場価値を高め続けることが重要です。

まずは現職を続けながら、エージェントに登録して案件の相場感を把握することから始めてみてください。行動を起こすことが、フリーランスへの第一歩です。

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