
【エンジニアあるある】コードレビューで指摘された箇所、修正したら別のバグが…
こんばんは!IT業界で働くアライグマです!
コードレビューは、エンジニアがより品質の高いコードを書くために欠かせないプロセスです。他の開発者の視点を取り入れることで、バグの発見やパフォーマンスの向上、可読性の向上など、多くのメリットがあります。
しかし、コードレビューの指摘を修正したら、別のバグが発生してしまったという経験を持つエンジニアも少なくないのではないでしょうか。
例えば、以下のような状況が考えられます。
- 「この変数名、もっと分かりやすくしてください」 → 変えたら動かなくなった
- 「この処理、もっとシンプルにできますよ」 → 修正したら別の機能が壊れた
- 「ここのロジック、統一しましょう」 → 直したらテストが全部落ちた
こうした現象は、コードの依存関係や仕様の複雑さが影響していることが多いです。本記事では、コードレビューによる修正が新たなバグを生む理由と、それを防ぐための対策について解説します。
コードレビューの指摘が新たなバグを生む理由
コードの依存関係を見落とす
プログラムは、複数のモジュールや関数が密接に関係しながら動作するため、ある部分を変更すると、それが思わぬ形で他の部分に影響を与えることがあります。
例えば、変数名を変更した場合、それが他のファイルや設定値で参照されていた場合、意図せず動作しなくなることがあります。リファクタリングツールを使っても、影響範囲を完全に把握するのは難しいことがあります。
意図しないロジックの変更
コードレビューでは、「もっとシンプルにできる」「この処理を共通化しよう」といった指摘がよくあります。しかし、これらの変更を加えることで、元のロジックとは異なる動作をしてしまうことがあるのです。
例えば、ある関数の処理を他の関数と統一した場合、もともと特定のケースを想定していた処理が失われてしまい、意図しないバグが発生することがあります。
テストの見落とし
コードレビューの修正を行った後、テストを実施せずにマージしてしまうと、後になって問題が発覚するケースが多いです。特に、ユニットテストや統合テストが不十分なプロジェクトでは、見た目上は問題がなさそうでも、実際に動かすと動作しないケースが発生しがちです。
レビュー指摘の意図を誤解する
コードレビューでは、指摘された箇所を修正する際に、指摘の意図を誤解してしまうことがあります。例えば、「この部分をもう少しシンプルにしてください」という指摘を受けた際、ロジックを簡略化しすぎて、必要な処理まで削ってしまうことがあります。
このような場合、修正後のコードが動作しなくなったり、意図しないバグが発生したりします。
コードレビュー修正で新たなバグを生まないための対策
修正前に影響範囲を確認する
修正を加える前に、その変更がどこに影響を与えるのかをしっかり確認することが重要です。
- 変更するコードがどのモジュールや機能に関連しているのかを把握する
- IDEの検索機能や
git grep
などを活用して、関連するコードをすべてチェックする - 依存関係が複雑な場合は、関係者と相談する
特に、グローバル変数の変更や共通関数の修正を行う場合は、影響範囲を慎重に確認する必要があります。
段階的に修正を進める
大きな修正を一気に行うと、どの変更がバグの原因になったのか分からなくなることがあります。そのため、修正はできるだけ段階的に進め、少しずつ動作確認を行うのが理想的です。
例えば、次のような流れで修正を行うと、問題を最小限に抑えることができます。
- まずは小さな修正を行い、動作を確認する
- 影響範囲が広がりそうな変更は、テストを書いてから実施する
- 段階的に修正し、動作確認しながら進める
テストを徹底する
コードレビュー後の修正が新たなバグを生むのを防ぐために、テストをしっかり実施することが重要です。
- 変更前後の動作を手動で確認する
- 影響がありそうなテストケースを重点的にチェックする
- 可能であれば、新たなユニットテストを追加する
また、CI/CD環境を活用し、自動テストを実行することで、修正による影響を最小限に抑えることができます。
コードレビューの意図を正しく理解する
コードレビューで指摘された内容をそのまま機械的に適用するのではなく、その意図を正しく理解することが重要です。
- 指摘内容が曖昧な場合は、質問して意図を確認する
- 修正方法に迷ったら、チームメンバーと相談する
- 可能であれば、レビュー後にペアプログラミングで修正を進める
こうすることで、誤った修正を防ぎ、新たなバグを生むリスクを減らすことができます。
まとめ
コードレビューは、エンジニアが成長し、コードの品質を向上させるために重要なプロセスです。しかし、指摘された箇所を修正したことで別のバグが発生するという問題も起こりがちです。
このような問題を防ぐために、次のような対策を実施しましょう。
- 修正前に影響範囲をしっかり確認する
- 大きな変更は段階的に進める
- 修正後は必ずテストを実施する
- レビューの指摘意図を正しく理解する
これらの対策を意識すれば、コードレビューの修正が新たなバグを生むリスクを減らし、よりスムーズな開発プロセスを実現することができます。