【2025年版】Claude Code vs Gemini Code 徹底比較!現役PjMが選ぶ、本当に使えるAIコーディングパートナーはどっち?

こんばんは!IT業界で働くアライグマです!

PjMとして、また一人のエンジニアとして、AIをいかに開発プロセスに組み込み、生産性を向上させるかは、私の最大の関心事の一つです。GitHub Copilotが切り拓いたAIコーディングの世界は、今、新たな時代を迎えています。Anthropic社の「Claude Code」、そしてGoogleの「Gemini Code」という、二つの強力なサービスが、コーディング支援の領域で大きな注目を集めているのです。

「最近Claude Codeがすごいって聞くけど、Gemini Codeと何が違うの?」「今の自分の仕事には、結局どっちが向いているんだろう?」

多くの開発者が、そんな疑問を抱いているのではないでしょうか。 今日は、この二大サービスをコーディング支援という観点から、5つの評価軸で徹底比較。そして、PjM兼エンジニアである私が、どのような基準でこれらを使い分けているのか、具体的なユースケースを交えながら、あなたの「AI選び」を全力でサポートします。

そもそも「Claude Code」「Gemini Code」とは?

本題に入る前に、二つのサービスがどのような形で提供されているかを見てみましょう。これらは、ターミナル上で直接コマンドを叩いて利用する、コマンドラインインターフェース(CLI)ツールとして提供されているのが大きな特徴です。使い慣れた黒い画面から、強力なAIの能力を呼び出すことができます。

    • Claude Code: Anthropic社が提供するCLIツールで、ターミナルから直接、ファイルの分析やコード生成を依頼できます。特に長文のコード読解能力や、プロジェクト全体の文脈を深く理解した上での提案力に定評があります。
  • Gemini Code: Googleが提供するCLIツールです。こちらもターミナル上で、Googleの最新AIモデル「Gemini」の能力を活用し、コードのリファクタリングやテストケースの生成などを行えます。

比較レビュー:5つの評価軸で徹底検証

今回は、私が開発でAIに助けてもらうことの多い、以下の5つの軸で両者の実力を比較してみました。(※私の主観と、PHP/Laravel, JavaScript/Vueでの利用経験に基づきます)

コード生成の質と速度

単純な定型コードから、少し複雑なロジックまで、どちらがより早く、質の高いコードを生成できるか。

  • Claude Code: 非常に丁寧で、可読性や保守性を意識した、お手本のようなコードを生成する傾向があります。特に、少し複雑な要件を伝えた際のコード品質には目を見張るものがあります。
  • Gemini Code: 生成スピードが速く、多様なアプローチを提示してくれる印象です。最新のライブラリやフレームワークの仕様にも比較的強く、モダンな書き方を提案してくれます。

長文コンテキストの読解・リファクタリング能力

既存の長いソースコードを読み込ませ、その内容を理解した上で、改善提案(リファクタリング)をさせます。

  • Claude Code: この分野が、現状最も得意とするところかもしれません。広大なコンテキストウィンドウを活かし、プロジェクトの複数ファイルを読み込ませても、全体の構造を理解した上で的確な改善案を出してきます。レガシーコードの改善には、まさに救世主です。
  • Gemini Code: こちらも非常に優秀です。特に、コードだけでなく、関連するドキュメントや図(画像)などを一緒に読み込ませると、より多角的な視点からのリファクタリング案を提示してくれることがあります。

デバッグ・エラー解説能力

エラーメッセージと関連コードを渡し、原因の特定と解決策を提示させます。

  • Claude Code: エラーの原因を論理的に、そして慎重に分析してくれます。「考えられる原因はA、B、Cの3つです。まずAから試してみてください」といったように、体系立てて説明してくれるため、思考が整理しやすいです。
  • Gemini Code: Google検索の強みを活かしているのか、Web上でよく議論されているような典型的なエラーに対して、迅速かつ的確な解決策(コードスニペットなど)を提示してくれることが多いです。

設計・仕様書作成の壁打ち相手として

PjMとして、データベース設計やAPI仕様について、壁打ち相手になってもらいます。

  • Claude Code: 要件を伝えると、非常に整合性の取れた、しっかりとした設計案を返してくれます。曖昧な点を指摘し、「この場合、〇〇はどうなりますか?」と逆質問してくることもあり、仕様の穴を見つけるのに役立ちます。
  • Gemini Code: アイデアのブレストが得意です。「ユーザープロフィールのDB設計案を5パターン考えて」といった、発想を広げたい時に、多様な選択肢を提示してくれます。クリエイティブな初期段階で頼りになります。

日本語の精度と自然さ

日本語での指示の理解度と、生成される文章の自然さ。

  • Claude Code: 非常に自然で、流暢な日本語を生成します。技術的な文章だけでなく、丁寧なビジネスメールのような文章もお手本のように書いてくれます。
  • Gemini Code: こちらも非常に高いレベルですが、時折、少しだけ翻訳調の表現が混ざることがある印象です。しかし、技術的なコミュニケーションにおいては全く問題ありません。

導入のハードルと料金体系

ツールを選ぶ上で、コストは避けて通れない重要な要素です。CLIツールであるClaude CodeとGemini Codeの料金体系には、それぞれ明確な特徴があります。

  • Claude Code: 支払い方法として、大きく2つの選択肢が用意されています。
    1. APIの従量課金: 使った分だけ(トークン量に応じて)支払う、柔軟なプランです。キャッシュ設定を利用すれば、さらにコストを節約することも可能です。個人開発やPoC(概念実証)など、月々の利用量が予測できない段階で、リスクを抑えながら試すのに適しています。
    2. Claude Max(月額定額制): Web版とClaude Codeの両方を定額で利用できるサブスクリプションです。「Max 5x(月額200)」の2段階があり、日常的に高性能な「Opus 4」モデルをヘビーに使う開発者向けのプランです。利用量が一定を超えてきた場合、こちらに切り替えることでコストが頭打ちになり、予算管理がしやすくなります。
  • Gemini Code: GoogleのAPIを利用します。こちらも基本は従量課金制ですが、比較的大きな無料枠が提供されているのが大きな強みです。個人開発者がコストを気にせずAIコーディングを試し始めるには、この上ないメリットと言えるでしょう。

【PjM視点】ユースケース別・おすすめAIの選び方

比較して見えてきたのは、「どちらが優れているか」ではなく「どちらが何に向いているか」です。PjMとして、私は以下のように使い分けています。

こんな時は「Claude Code」がおすすめ

  • 既存の巨大なレガシーコードを分析・改修したい時
  • 厳格な仕様書やセキュリティ要件など、長文のルールを正確に理解させたい時
  • バグの原因を、論理的・体系的にじっくり特定したい時

→ Claude Codeは「慎重で思慮深い、ベテランのアーキテクト」

こんな時は「Gemini Code」がおすすめ

  • 最新の技術やAPIを使った、新しい機能をゼロから作る時
  • 設計や実装方法について、多様な選択肢やアイデアが欲しい時
  • エラー発生時に、手早くWeb上の解決策を知りたい時

→ Gemini Codeは「知識が豊富で、発想が柔軟な、天才肌の若手エンジニア」

私の実践ワークフロー:「Pocket Neuron」新機能開発の場合

理論だけでは分かりにくいので、私が「Pocket Neuron」に新しい機能を追加する際の、具体的なAI活用フローを物語形式でご紹介します。

ステップ1:企画・要件定義(with Gemini Code) まず、新機能のアイデアを固めるため、ターミナルでGemini Codeに壁打ちを依頼します。 gemini 'Pocket Neuronに月間ランキング機能を追加したい。必要なDBスキーマとAPIエンドポイントの案を3つ、それぞれのメリット・デメリット付きで出して' Geminiは発想が柔軟なので、自分では思いつかなかったような、面白い実装案を提示してくれます。ここで大まかな方向性を定めます。

ステップ2:既存コードの分析と影響調査(with Claude Code) 次に、この新機能が既存のシステムに与える影響を正確に把握するため、Claude Codeの出番です。 claude -c ./app/Models/User.php -c ./app/Models/Score.php '月間ランキング機能を追加する上で、これらの既存モデルに必要な変更点と、影響が考えられる箇所をリストアップして' Claudeは、指定したファイルを深く読み込み、リレーションやロジックの依存関係を考慮した上で、非常に正確な影響範囲をリストアップしてくれます。これにより、後の手戻りを防ぎます。

ステップ3:実装とコーディング(with Cursor) 設計が固まったら、Cursorエディタを開いて実際のコーディングに入ります。EloquentのクエリやVueのコンポーネント作成といった定型的な作業は、Cursorのリアルタイム補完機能が瞬時に片付けてくれます。 ランキング集計の複雑なロジックなど、特に難しい部分に遭遇したら、その部分のコードをコピーし、再びターミナルに戻ってGeminiやClaudeに部分的な解決策を求めます。

ステップ4:ドキュメントとテストコードの作成(with Gemini/Claude) 機能が完成したら、最後にドキュメント作成です。 gemini -c ./app/Http/Controllers/RankingController.php 'このコントローラーの各メソッドの機能と使い方を、Markdown形式で簡単なAPI仕様書としてまとめて' このように、AIを適材適所で使い分けることで、一人で開発しているにもかかわらず、まるで優秀なチームと仕事をしているかのようなスピードと品質を実現できるのです。

まとめ:最強のAIは「一人」ではない

GitHub Copilotの登場から数年、私たちはもはや「どのAIを使うか」ではなく「どのAIに、どの仕事を任せるか」を考える時代に突入しました。

Claude CodeとGemini Code、それぞれに得意な領域があり、個性があります。それはまるで、異なるスキルセットを持つ開発者とチームを組むようなものです。

私の現在のワークフローでは、企画のブレストや最新技術のキャッチアップはGemini Codeに、既存システムの詳細な分析やリファクタリングはClaude Codeに、そして日々のコーディングの補完はCursorに、といった形で、複数のAIを「チームメンバー」として使い分けています。

この記事が、あなたのプロジェクトに最適な「AIコーディングパートナー」を見つけるための、そしてAIとの協働を次のレベルへ進めるための一助となれば幸いです。