お疲れ様です!IT業界で働くアライグマです!
最近、「パープル企業」という言葉を耳にする機会が増えていませんか?
ブラック企業のように過酷ではないけれど、ホワイト企業のように成長機会に恵まれているわけでもない。残業は少ないし、人間関係も悪くない。でも、気づけば新しいスキルを身につける機会もなく、「このまま何年もいたら市場価値がどんどん下がっていくのでは」という漠然とした不安を抱えている——そんな「ゆるブラック」とも呼ばれる中間地帯の企業で、多くのエンジニアが停滞感を感じています。
今回は、この「パープル企業の罠」から抜け出し、キャリアを再設計するための具体的なフレームワークを解説します。
パープル企業とは何か?なぜ脱出が難しいのか(問題の枠組み)
まず、パープル企業がなぜエンジニアにとって厄介な存在なのかを整理しておきましょう。
パープル企業の3つの特徴
パープル企業は、一見すると働きやすい環境に見えます。しかし、エンジニアのキャリア形成という観点では、以下のような問題を抱えています。
- 残業が少なく、給与もそこそこ:ブラック企業のような過酷さはないため、「辞める理由」が言語化しにくい
- 技術負債が放置されがち:「動いているから直さない」文化で、モダンな技術に触れる機会がない
- 成長機会が限定的:新規プロジェクトが少なく、同じシステムの保守運用がメイン業務になる
このような環境では、毎日の仕事に大きな不満はないものの、5年後・10年後のキャリアを描くことが難しくなります。
なぜ「辞めどき」が分からなくなるのか
詳しくは現職に留まって成長するためのキャリア戦略の記事でも触れましたが、ブラック企業であれば「体を壊す前に辞めよう」という明確なトリガーがあります。しかしパープル企業では、そうした危機感が生まれにくいのです。
- 「まだ辞めるほどじゃない」と先送りにする
- 転職市場に出てみると今の給与を維持できるか不安になる
- 同僚や上司との関係が良いので「義理」を感じてしまう
こうして気づけば3年、5年と時間が過ぎ、市場価値の低下と年齢上昇が同時に進行していきます。
パープル企業に留まるリスク
転職しないこと自体が悪いわけではありません。問題は、「成長機会がない状態で年齢だけ重ねる」ことです。
30代前半までは「ポテンシャル採用」の余地がありますが、30代後半になると「即戦力」としての実績が問われます。パープル企業で「特に語れる実績がない」まま時間が経過すると、転職の選択肢がどんどん狭まっていきます。
IT女子 アラ美パープル企業を見極める3つのチェックポイント(フレームワークの全体像)
では、自分が今いる会社が「パープル企業」かどうかを判断するにはどうすればよいでしょうか。以下の3つの観点でセルフチェックしてみてください。


チェック1:過去1年で「初めて」の経験はあったか
エンジニアとして成長するためには、「初めて触る技術」「初めて担当する領域」といった未知の経験が不可欠です。
過去1年を振り返って、以下のような経験が一つもなければ要注意です。
- 新しい言語・フレームワークを業務で使った
- これまで担当したことがない規模のシステムに関わった
- チームリードやPL/PMなど役割が変わった
- 外部の勉強会・カンファレンスで発表した
チェック2:上司・先輩から「学べること」がまだあるか
成長環境の指標として、「社内に自分より優秀な人がいるか」は重要です。技術力でも、ビジネス理解でも、コミュニケーション力でも構いません。
「この人からはもう学ぶことがない」と感じる状態が1年以上続いているなら、環境を変えることを検討すべきタイミングです。詳しくはスキルアップできる転職先を見極めるための評価軸の記事を参考にしてください。
チェック3:市場価値が上がっているか・下がっているか
年に1回は転職サイトで「自分のスキルセットに合う求人」を検索し、提示年収の相場を確認しましょう。
- 去年より提示年収が上がっている → 市場価値が上昇している
- 変わらない or 下がっている → 成長が市場ペースについていけていない
これは転職活動ではなく、「定点観測」です。自分の現在地を客観的に把握するために習慣化することをおすすめします。



パープル企業から抜け出したDさんの事例(ケーススタディ)
ここでは、実際にパープル企業から脱出したDさん(32歳・インフラエンジニア)の事例を紹介します。
状況(Before)
- 状況:中堅SIerでオンプレミスのインフラ運用を7年担当。残業は月10時間以下、年収は520万円。人間関係も良好。
- 課題:担当システムはレガシーで、クラウドやIaCといったモダンな技術に触れる機会がなかった。「このまま40歳になったら転職できないのでは」という焦燥感が年々強くなっていた。
- 心理状態:「辞める理由が言語化できない」「でもこのままじゃダメな気がする」というジレンマ。
行動(Action)
Dさんは以下のステップで状況を打開しました。
- セルフチェックの実施:過去1年を振り返り、「初めて」の経験が一つもなかったことを可視化。市場価値も2年間横ばいだと気づく。具体的には、転職サイトで同スキルセットの求人を検索し、提示年収が450〜550万円と現年収と同等であることを確認した。
- 転職エージェントへの相談:いきなり応募するのではなく、まずは現状のスキルセットで狙えるポジションを確認。レバテックキャリアとの面談で「オンプレ→クラウド移行」案件であれば、クラウド未経験でもポテンシャル採用の余地があると知る。職務経歴書を3回添削してもらい、オンプレ運用の経験を「インフラ安定稼働の実績」として言語化した。
- 戦略的な転職活動:「成長環境」を面接で確認する質問リストを15項目準備。「直近1年でチームが導入した新技術は?」「入社1年目のメンバーはどんな成長をしているか?」など具体的な質問を用意し、単に「内定をもらう」ではなく「成長できる環境かどうか」を見極めることを最優先にした。
この戦略はオンプレミス経験者がクラウドネイティブ転職で成功する方法の記事でも詳しく解説しています。
結果(After)
- 転職先:AWS移行を推進するSaaSスタートアップのインフラチーム。年収は580万円(+60万円)。
- 成長環境:入社3ヶ月でTerraformとGitOpsの実践経験を積み、IaC未経験だった状態から一気に実務レベルに到達。
- 心理的変化:「毎日新しいことを学んでいる」という実感が戻り、仕事へのモチベーションが回復した。



行動に落とし込む・習慣化のステップ
最後に、パープル企業から抜け出すための具体的なアクションプランを整理します。
- 月1回、「成長ログ」をつける
その月に「初めてやったこと」「新しく学んだこと」を書き出します。3ヶ月連続で何も書けなければ、環境を見直すサインです。 - 四半期に1回、転職市場をチェックする
転職サイトで自分のスキルに合う求人を10件ほどブックマークし、年収相場と求められるスキルを確認します。これは転職活動ではなく「市場価値の定点観測」です。 - 半年に1回、エージェントと面談する
転職する気がなくても、キャリアアドバイザーと話すことで「外から見た自分の強み・弱み」が分かります。無料で客観的なフィードバックを得られる貴重な機会を活用しましょう。
時間の作り方については、在職中エンジニアの転職活動時間捻出術の記事も参考になります。
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まとめ
パープル企業の最大の罠は、「居心地の良さ」がキャリアの停滞を覆い隠してしまうことです。
- 現状を可視化する:過去1年の「初めて」を振り返り、成長機会の有無を確認する
- 市場価値を定点観測する:転職サイトやエージェントを活用し、外から見た自分の立ち位置を把握する
- 「辞める理由」ではなく「留まるリスク」で判断する:ネガティブな感情ではなく、論理的なリスク評価で意思決定する
「まだ辞めるほどじゃない」と感じるうちに動くことが、実は一番賢い選択です。5年後の自分が後悔しないために、今日から小さな一歩を踏み出してみてください。














