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結論から言うと、EMへの転身は技術力を維持しながら組織を動かす力を身につける挑戦です。このキャリアパスは、技術を捨てるのではなく、技術を活かしてチームの成果を最大化するものです。
「このまま技術を極めるべきか、マネジメントに進むべきか」という選択に悩むエンジニアは少なくありません。シニアエンジニアとして一定の成果を出してきた方ほど、次のキャリアステップで立ち止まる傾向があります。
本記事では、エンジニアがEMへ転身するための具体的なロードマップを解説します。技術力と組織運営力を両立させるスキル設計から、転職活動での見せ方まで、実践的な内容をお届けします。
EMと他のキャリアパスの違いを理解する
EMへの転身を検討する前に、まずはエンジニアのキャリアパスの全体像を整理しておきましょう。多くの企業では、エンジニアのキャリアは大きく3つの方向に分岐します。
IC(Individual Contributor)トラック
技術を極めていくキャリアパスです。シニアエンジニア、スタッフエンジニア、プリンシパルエンジニアと進み、技術的な意思決定や設計の最終責任を担います。コードを書き続けたい、技術的な課題解決にフォーカスしたいという方に向いています。
マネジメントトラック
組織を動かすキャリアパスです。テックリード、EM、エンジニアリングディレクター、VPoE(Vice President of Engineering)と進みます。チームの成長を通じて成果を出すことに喜びを感じる方に向いています。
ハイブリッドキャリア
実際には、多くのEM経験者がICとマネジメントを行き来しています。Googleの「Tech Lead Manager」のように、両方の役割を担うポジションも存在します。
テックリードへのキャリアアップ戦略で解説したように、テックリードは技術とマネジメントの中間地点として位置づけられることが多いです。
IT女子 アラ美EM転身に必要な5つのコアスキル
EMとして成功するためには、技術力に加えて組織運営に関する複数のスキルが必要です。ここでは、特に重要な5つのスキルを紹介します。
ピープルマネジメント
チームメンバーの成長を支援し、パフォーマンスを最大化する力です。1on1ミーティングの運営、フィードバックの提供、キャリア相談への対応などが含まれます。
プロジェクトマネジメント
複数のプロジェクトを並行して管理し、期限内にデリバリーする力です。リソース配分、スケジュール管理、リスク管理などが含まれます。
ステークホルダーマネジメント
プロダクトマネージャー、経営陣、他チームとの調整を行う力です。技術的な制約を非エンジニアに説明し、合意を形成する能力が求められます。
採用・組織設計
チームに必要な人材を見極め、採用する力です。面接官として候補者を評価し、チームの文化にフィットする人材を見つける能力が必要です。
技術的な方向性の決定
技術選定やアーキテクチャ決定において、チームの技術的な方向性を示す力です。自分でコードを書かなくても、技術的な判断ができる程度の理解は維持する必要があります。
プレイングマネージャーの1on1と権限委譲ガイドでも触れていますが、マネジメントスキルは実践を通じてしか身につきません。



ケーススタディ:シニアエンジニアからEM転身を成功させたAさんの事例
ここでは、実際にシニアエンジニアからEMへ転身したAさん(34歳・男性・仮名)の事例を紹介します。
状況(Before)
- Web系企業でバックエンドエンジニアとして6年勤務
- 年収: 700万円
- チームでの技術リードは経験済みだが、正式なマネジメント経験なし
- 1on1やメンタリングは非公式に実施していた程度
- 「このまま技術を極めるか、マネジメントに進むか」の岐路に立っていた
行動(Action)
- 社内でのマネジメント経験の獲得: 上司に相談し、3名の小チームのテックリードを正式に担当。1on1を週次で導入し、目標設定(OKR形式)と振り返りを行う経験を積んだ。具体的には、各メンバーの現在のスキルレベルと目指すキャリア像をすり合わせ、成長支援のアクションを毎月見直した。
- マネジメント知識のインプット: 「エンジニアリング組織論への招待」「HIGH OUTPUT MANAGEMENT」「エラスティックリーダーシップ」などの書籍で理論を学習。週末に2時間を確保し、読書ノートを作成しながら理解を深めた。その結果、チームビルディングの手法を実務に適用し、改善サイクルを回すようになった。
- 転職活動の開始: EMポジションに強いハイクラス転職エージェント(TechGoなど)に登録。テックリード経験ありとして求人を紹介してもらったところ、書類通過率80%を達成し、複数社からEMポジションのオファーを受けることになった。
- 面接での見せ方の工夫: 技術力のアピールに加え、「チーム開発で何を意識しているか」「メンバーの成長をどう支援したか」を具体的なエピソードで語った。特に「パフォーマンス課題があるメンバーとどう向き合ったか」というSTAR形式のエピソードを準備したところ、面接官から高評価を得た。
結果(After)
- スタートアップ企業のEMポジションで内定獲得
- 年収: 850万円(150万円アップ)
- チーム規模: 5名のエンジニアチームを担当
- 入社3ヶ月で採用活動にも参加し、2名の新規採用を実施


ハマりポイント
Aさんが転職活動で苦労したのは、「マネジメント経験がない」という事実をどう伝えるかでした。しかし、以下の工夫で乗り越えました:
- テックリードとして「非公式にマネジメントに近いことをしていた」エピソードを具体的に語る
- 「EMになりたい理由」を「技術だけでなく、チームで成果を出す喜びを感じた体験」から説明
1on1ミーティングを活用したキャリア戦略で解説したように、上司との対話を通じてキャリアの方向性を擦り合わせることも重要です。



EM転身を実現するためのアクションプラン
ここでは、EMへの転身を実現するための具体的なステップを時系列で整理します。
Phase 1: 現職での準備(3〜6ヶ月)
- テックリードの役割を担う: 正式な肩書がなくても、技術リードとしてコードレビューや設計レビューを主導する
- 1on1の実践を始める: 後輩エンジニアとの1on1を定期的に実施し、成長支援の経験を積む
- マネジメント書籍を読む: 理論と実践を結びつけるために、少なくとも3冊は読む
Phase 2: 転職活動の準備(1〜2ヶ月)
- 職務経歴書のマネジメント観点での見直し: 技術スキルだけでなく、チーム開発での役割や成果を明記
- EMポジションに強いエージェントへの登録: ハイクラス転職やスタートアップに強いエージェントを選択
- 自己分析: 「なぜICではなくEMなのか」を言語化しておく
Phase 3: 面接対策(1ヶ月)
- EMとしての志望動機を磨く: 「技術だけでなく組織を通じて成果を出したい」という軸を持つ
- 行動ベースのエピソードを準備: 「困難なメンバーとどう向き合ったか」「技術的対立をどう解決したか」など
- 逆質問を準備: 「EMの評価基準」「チームの課題」など、入社後のイメージが湧く質問を用意
転職面接の自己PR・QA準備ガイドで紹介したフレームワークを活用すると、面接対策を効率的に進められます。
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まとめ
本記事では、エンジニアからEMへ転身するための実践ロードマップを解説しました。
- EMはIC(技術専門職)と並ぶキャリアパスの一つで、組織を通じて成果を出す役割
- ピープルマネジメント、プロジェクトマネジメント、ステークホルダーマネジメントなど5つのコアスキルが必要
- 現職でテックリードや1on1の経験を積み、転職市場での評価を高めることが重要
- マネジメント未経験でも「EM候補」として採用する企業は増えている
EMへの転身は、技術力を捨てることではなく、技術力を活かしながら組織を動かす力を身につける挑戦です。まずは現職で小さなチームをリードする経験から始めてみてください。














