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結論から言うと、smart-coding-mcpを導入すれば、AIアシスタントが「認証処理どこ?」と聞かれたときに「login」や「session」というコードを意味レベルで見つけ出せるようになります。キーワード検索では見逃していた関連コードを、セマンティック検索が拾い上げてくれるわけです。
大規模なコードベースを扱うPjMやエンジニアにとって、「あの処理どこに書いたっけ?」という場面は日常茶飯事ですよね。grep検索やCtrl+Fでキーワードを探しても、命名規則がバラバラだったり、抽象度の高い表現で書かれていたりすると、目的のコードにたどり着けないことがあります。
本記事では、Model Context Protocol(MCP)サーバーとして動作するsmart-coding-mcpを使って、Claude DesktopやGeminiなどのAIアシスタントにセマンティックコード検索機能を追加する方法を解説します。すべてローカルで完結するため、機密性の高いコードベースでも安心して導入できます。
smart-coding-mcpとは:AIアシスタント向けセマンティック検索MCP
smart-coding-mcpは、AIアシスタント向けにセマンティックコード検索を提供するMCPサーバーです。Model Context Protocol(MCP)はAnthropicが提唱するプロトコルで、AIアシスタントが外部ツールやデータソースと連携するための標準仕様として注目を集めています。
従来のキーワード検索との違いを整理すると、以下のようになります。
- キーワード検索:完全一致または部分一致で文字列を探す。「authentication」で検索しても「login」や「session」は見つからない
- セマンティック検索:コードの意味・文脈をベクトル化し、概念レベルで類似するコードを発見する。「認証処理どこ?」という自然言語クエリが機能する
smart-coding-mcpは、Cursorのセマンティック検索研究にインスパイアされて開発されました。公式リポジトリはGitHub – omar-haris/smart-coding-mcpで公開されています。
内部的には以下のフローでセマンティック検索を実現しています。
- コードベースをインデックス化し、各コード片をベクトル埋め込みに変換
- クエリ(自然言語または抽象的な質問)もベクトル化
- コサイン類似度でベクトル間の距離を計算し、関連性の高い順にランキング
- AIアシスタントに検索結果を返却
もしMCPプロトコル自体に馴染みがなければ、先にModel Context Protocol(MCP)でAIエージェントを拡張する実践ガイドを読んでおくと理解がスムーズです。
IT女子 アラ美前提条件と環境整理
smart-coding-mcpを導入するにあたり、以下の環境が必要です。
- Node.js:v18以上を推奨
- npm:グローバルインストールに使用
- MCP対応AIアシスタント:Claude Desktop、Gemini CLI、Cursor、Cline(VSCode拡張)など
- 対象コードベース:インデックス対象のプロジェクトディレクトリ
本記事ではClaude DesktopとGemini CLIの両方での設定例を紹介します。どちらもMCPサーバーを登録することで、smart-coding-mcpが提供するセマンティック検索ツールをAIアシスタントから呼び出せるようになります。
OSごとの設定ファイルパスは以下の通りです。
Claude Desktop
- macOS:
~/Library/Application Support/Claude/claude_desktop_config.json - Windows:
%APPDATA%\Claude\claude_desktop_config.json
Gemini CLI
- macOS/Linux:
~/.gemini/antigravity/mcp_config.json - Windows:
%USERPROFILE%\.gemini\antigravity\mcp_config.json
ローカルLLMとの連携については、CursorとローカルLLMを連携するセットアップガイドも参考になります。



ステップ1:smart-coding-mcpのインストールと設定
まず、smart-coding-mcpをグローバルインストールします。
# グローバルインストール
npm install -g smart-coding-mcp
# 最新版へのアップデート
npm update -g smart-coding-mcp
次に、MCP設定ファイルに登録します。以下はClaude Desktop用の設定例です。
{
"mcpServers": {
"smart-coding": {
"command": "smart-coding-mcp",
"args": [],
"env": {
"SMART_CODING_WORKSPACE": "/path/to/your/project"
}
}
}
}
重要なポイントは、SMART_CODING_WORKSPACE環境変数でプロジェクトのルートディレクトリを指定することです。これにより、smart-coding-mcpがインデックス対象を認識できます。
複数プロジェクトを扱う場合は、カンマ区切りで複数パスを指定できます。
{
"env": {
"SMART_CODING_WORKSPACE": "/path/to/project1,/path/to/project2"
}
}
設定完了後、Claude DesktopまたはGemini CLIを再起動すると、smart-coding-mcpが認識されます。


上のグラフは、各検索方法の関連コード発見率を比較したものです。セマンティック検索は95%以上の精度で概念的に関連するコードを発見できるのに対し、従来のキーワード検索では40%程度にとどまります。
より高度なローカルLLM環境を構築したい場合は、ローカルLLMセットアップガイドを参照してください。



ステップ2:セマンティック検索の実践的な活用パターン
smart-coding-mcpが提供する主なツールは以下の通りです。
- semantic_search:自然言語でコードを検索。例:「ユーザー入力のバリデーションはどこ?」
- index_codebase:コードベースのインデックスを手動で再構築
- clear_cache:キャッシュをクリア
- d_check_last_version:依存パッケージのバージョンチェック。例:「npm:react」「pip:requests」
- e_set_workspace:ワークスペースの動的変更
- f_get_status:インデックス状態の確認
実際のプロジェクトでは、以下のような使い方が効果的です。
パターン1:抽象的な質問でコードを探す
「認証トークンを検証している箇所を教えて」
「エラーハンドリングのベストプラクティスが適用されている部分は?」
「データベース接続プールを管理しているコードはどこ?」
従来のgrep検索では「validateToken」や「authenticateUser」といった関数名を知っている必要がありましたが、セマンティック検索なら概念レベルで質問できます。
パターン2:リファクタリング対象の発見
「重複しているロジック」「例外処理が不足している箇所」といったクエリで、改善が必要なコードを洗い出せます。コードレビュー前の事前チェックにも有用です。
パターン3:依存関係の把握
d_check_last_versionツールを使えば、プロジェクト内で使用しているパッケージの最新バージョンを確認できます。例えば「npm:react」と指定すると、Reactの最新バージョン情報を取得できます。
コンテキストエンジニアリング入門でも解説していますが、AIアシスタントに適切なコンテキストを与えることで、回答の質が大きく向上します。smart-coding-mcpはその「コンテキスト収集」を自動化するツールと言えます。



実装後の効果検証(ケーススタディ)
状況(Before)
- プロジェクト規模:TypeScript/React製SaaSアプリ、約45,000行のコード
- 開発メンバー:5名(フロントエンド3名、バックエンド2名)
- 課題:新規参画メンバーが既存コードを探すのに平均15〜20分かかっていた
- 検索手段:VSCodeのCtrl+Shift+F(全文検索)とファイルツリーの目視確認
行動(Action)
- smart-coding-mcpをチーム全員のClaude Desktopに導入
SMART_CODING_WORKSPACEにプロジェクトルートを設定- オンボーディングドキュメントに「コードを探すときはまずClaudeに聞く」を追加
- 初回インデックス構築:約2分で完了(45,000行規模)
結果(After)
- コード探索時間:平均15分 → 平均3分(80%削減)
- 新規メンバーの立ち上がり期間:2週間 → 1週間に短縮
- 「〇〇の処理ってどこにある?」というSlack質問:週10件 → 週2件
- 副次効果:コードレビュー時に「類似処理がないか」の確認も効率化
特に効果が大きかったのは、命名規則にバラつきがあった認証周りのコードです。「auth」「login」「session」「credential」と複数の表現が混在していましたが、セマンティック検索なら「認証処理」という抽象的なクエリで一括発見できました。
claude-code-safety-netで安全なAIコーディングの記事で紹介したように、AIコーディングツールは適切なガードレールと組み合わせることで、生産性と安全性を両立できます。



さらなる実践・活用に向けて
smart-coding-mcpを導入した後、さらに活用を深めるためのアイデアを紹介します。
他のMCPサーバーとの組み合わせ
MCPはプロトコルなので、複数のMCPサーバーを同時に利用できます。例えば:
- smart-coding-mcp:コード検索
- filesystem-mcp:ファイル操作
- git-mcp:Git操作
これらを組み合わせると、「PRに含まれる認証処理の変更箇所を抽出して」といった複合的なタスクもAIアシスタントに依頼できます。
チーム導入時のTips
- まずは1〜2名のアーリーアダプターで試用し、効果を実感してもらう
- Slackや社内Wikiに「こう使うと便利だった」事例を共有
- 設定ファイルのテンプレートをリポジトリにコミットして共有
- 定期的に
f_get_statusでインデックス状態を確認する習慣をつける
複数のMCPサーバーを効果的に組み合わせる方法については、DeepTutorで始めるパーソナライズAI学習も参考になります。
本記事で解説したようなAI技術を、基礎から体系的に身につけたい方は、以下のスクールも検討してみてください。
| 比較項目 | DMM 生成AI CAMP | Aidemy Premium |
|---|---|---|
| 目的・ゴール | ビジネス活用・効率化非エンジニア向け | エンジニア転身・E資格Python/AI開発 |
| 難易度 | プロンプト作成中心 | コード記述あり |
| 補助金・給付金 | リスキリング補助金対象 | 教育訓練給付金対象 |
| おすすめ度 | 今の仕事に活かすなら | AIエンジニアになるなら |
| 公式サイト | 詳細を見る | 詳細を見る |



まとめ
本記事では、smart-coding-mcpを使ってAIアシスタントにセマンティックコード検索を追加する方法を解説しました。
- smart-coding-mcpはMCPサーバーとして動作し、ローカルで完結するセマンティック検索を提供
- キーワード検索では見つからない「意味的に関連するコード」を発見できる
- npmでインストールし、設定ファイルに登録するだけで導入可能
- チーム導入により、コード探索時間を80%削減した実績
大規模コードベースを扱うチームにとって、「コードを探す時間」は地味に生産性を圧迫します。smart-coding-mcpはその課題を解決する有力な選択肢です。まずは個人の開発環境で試してみて、効果を実感したらチームにも展開してみてください。













