
地方在住エンジニアがフルリモート案件を獲得するための実践ガイド:エージェント活用と単価交渉術
お疲れ様です!IT業界で働くアライグマです!
「地方に住んでいるけど、東京の案件と同じ単価で働きたい」
「フルリモート案件って本当に地方からでも獲得できるの?」
「エージェントに登録したけど、なかなか良い案件を紹介してもらえない」
こんな悩みを抱えている地方在住エンジニアは多いのではないでしょうか。
私自身、地方拠点でフルリモート案件を複数経験してきましたが、最初は「地方だから単価が下がるのは仕方ない」と諦めていた時期もありました。
しかし、エージェントの使い方や交渉のコツを学んでからは、東京常駐案件と遜色ない条件でフルリモート案件を獲得できるようになりました。
この記事では、地方在住エンジニアがフルリモート案件を獲得するための具体的な戦略を、エージェント活用から単価交渉術まで体系的に解説します。
地方エンジニアを取り巻くフルリモート案件の現状
まず、フルリモート案件の市場動向を正しく理解しておくことが重要です。
コロナ禍以降、フルリモート案件は確実に増加しましたが、その分布には地域差があります。
フルリモート案件の地域別傾向
東京を中心とした首都圏では、フルリモート案件の比率が約45%に達しています。
一方、地方都市では28〜35%程度にとどまっており、案件の絶対数も少ないのが現状です。
ただし、これは「地方に住んでいると不利」という意味ではありません。
フルリモート案件は勤務地を問わないため、地方在住でも東京の案件に応募できるのがポイントです。
単価の地域差と実態
フルリモート案件の平均単価は、東京で月75万円程度、地方では58〜68万円程度というデータがあります。
しかし、これは「地方案件」の単価であり、地方在住エンジニアが東京のフルリモート案件を獲得すれば、東京水準の単価を得ることが可能です。
私の経験では、地方在住でも月80万円以上のフルリモート案件を獲得しているエンジニアは珍しくありません。
重要なのは、「地方の案件を探す」のではなく「フルリモート可能な案件を全国から探す」という発想の転換です。
以前の記事フリーランスエンジニアがリモート案件を獲得するためのエージェント活用戦略でも触れましたが、エージェント選びが成否を分けます。
フルリモート案件を探す際には、案件探しの情報を整理するためにセカンドブレインのような本を一冊通して読んでおくと、エージェントとの会話もスムーズになります。

フルリモート案件獲得の全体戦略
地方在住エンジニアがフルリモート案件を獲得するための戦略は、大きく3つのフェーズに分けられます。
フェーズ1:市場価値の可視化
まず、自分の市場価値を客観的に把握することが出発点です。
具体的には以下の項目を整理します。
- 技術スタック:メイン言語、フレームワーク、インフラ経験
- 業務経験:上流工程の経験、チームリーダー経験、特定ドメインの知識
- 実績:過去のプロジェクト規模、成果物、貢献度
これらを整理したうえで、複数のエージェントに登録して「自分の市場価値」を確認します。
エージェントから提示される案件の単価帯が、現時点での市場評価の目安になります。
フェーズ2:エージェントの戦略的活用
フルリモート案件を効率的に探すには、複数のエージェントを並行活用することが効果的です。
エージェントによって得意な領域や保有案件が異なるため、1社に絞ると機会損失が発生します。
フェーズ3:単価交渉と条件調整
案件が見つかったら、単価交渉のフェーズに入ります。
地方在住だからといって単価を下げる必要はありません。
「フルリモートで働ける」という条件と「単価」は本来別の話だからです。
交渉のポイントは、自分のスキルや経験が案件にどう貢献できるかを具体的に伝えることです。
フリーランスエンジニアが案件を選ぶ側に回るための3ステップ戦略で解説したように、複数の選択肢を持つことが交渉力の源泉になります。
フリーランスとしてのキャリア設計を考える際には、目標設定と優先順位付けの型を持っておくと迷いにくいです。
私は面談前に「希望条件」「譲れない条件」「妥協できる条件」を1枚にまとめるようにしていて、この整理にエッセンシャル思考が役立ちました。
また、希望条件の優先順位がブレると交渉が迷走しやすいので、「譲れない条件」を先に固定してから案件比較に入るのがおすすめです。

エージェント選びの実践ポイント
フルリモート案件を獲得するうえで、エージェント選びは最も重要な要素の一つです。
私自身、複数のエージェントを使い分けてきた経験から、選び方のポイントをお伝えします。
フルリモート案件に強いエージェントの特徴
フルリモート案件を多く扱うエージェントには、いくつかの共通点があります。
- Web系・スタートアップ案件が多い:リモートワークに積極的な企業が多い
- エンド直案件の比率が高い:中間マージンが少なく、単価が高くなりやすい
- 担当者がエンジニア出身:技術的な相談がしやすく、適切な案件マッチングが期待できる
複数エージェント活用のコツ
複数のエージェントを活用する際は、それぞれの特性を理解して使い分けることが重要です。
- 大手エージェント:案件数が多く、幅広い選択肢から探せる
- 特化型エージェント:特定の技術領域や働き方に強みがある
- 老舗エージェント:長年の実績があり、サポート体制が充実している
私の場合、常時2〜3社のエージェントと連絡を取り、案件情報を比較検討しています。
同じ案件でもエージェントによって提示単価が異なることがあるため、比較は必須です。
SES契約から直接契約へ移行するエンジニアの交渉術も参考になるでしょう。
私が最初にやらかしたのは、1社の担当者に遠慮して条件を言い切れなかったことです。
結果として「週1出社が混ざった案件」を紹介されて、後から断るのが大変でした。
最初のヒアリングで条件を文章で渡しておくと、こういうミスマッチは減ります。
エージェントとの付き合い方については、面談の進め方や質問設計の観点でファシリテーション入門が参考になります。

単価交渉を成功させるための準備と実践
フルリモート案件の単価交渉は、事前準備が8割を占めます。
ここでは、私が実際に使っている交渉テクニックを紹介します。
交渉前の準備
単価交渉に臨む前に、以下の情報を整理しておきます。
- 市場相場:同じスキルセットのエンジニアがどの程度の単価で稼働しているか
- 自分の強み:他のエンジニアと差別化できるポイント
- 希望単価の根拠:なぜその単価が妥当なのかを説明できる材料
交渉時のポイント
実際の交渉では、以下の点を意識しています。
- 最初に希望単価を伝える:相手の提示額が基準にならないよう、こちらから希望レンジを出します。
- 単価の根拠を具体的に説明する:成果・役割・再現性をセットで伝え、期待値を揃えます。
- 複数の選択肢を持っておく:比較対象がある状態を作ると、条件調整が現実的になります。
地方在住を理由に単価を下げられそうになったら
「地方在住だから」という理由で単価を下げようとするクライアントもいます。
その場合は、以下のように対応します。
- フルリモートなので勤務地は関係ないことを説明する
- 地方在住のメリット(時差がない、緊急時に対応しやすいなど)をアピールする
- それでも下げられる場合は、他の案件を検討する
フリーランスと正社員を行き来する振り子キャリア戦略で解説したように、選択肢を持つことが重要です。
単価交渉のスキルを磨くには、論点を分解して仮説で会話する練習として仮説思考が役立ちます。

おすすめエージェント・サービス
ここでは、フルリモート案件を探す地方在住エンジニアにおすすめのエージェントを紹介します。
それぞれの特徴を理解して、自分に合ったサービスを選んでください。
高単価案件を狙うなら
高単価のフルリモート案件を狙うなら、エンド直案件の比率が高いエージェントがおすすめです。
フリーランス向け!Webエンジニア案件情報なら【レバテックフリーランス】は、Web系・IT系フリーランスエンジニア向けの案件紹介サービスで、直請け・元請け比率の高い高単価案件を多数扱っています。
フルリモートや週3日案件も豊富で、地方在住エンジニアにも使いやすいサービスです。
安心感を重視するなら
フリーランスとしての不安を軽減したい場合は、福利厚生が充実したエージェントを選ぶとよいでしょう。
フリーランスエンジニアに安心保障と豊富な案件紹介を【Midworks】は、交通費・書籍・勉強会費用の補助や、スポーツクラブ・育児介護などの福利厚生が充実しています。
正社員並みの安心感を求めるエンジニアにおすすめです。
老舗の信頼性を求めるなら
長年の実績があるエージェントを選びたい場合は、老舗サービスがおすすめです。
設立から四半世紀!フリーランスエンジニアの独立をサポート【PE−BANK】は1989年設立の老舗で、営業代行・事務代行・確定申告サポートなどを一体で提供しています。
個人では難しい営業やバックオフィスを任せて、開発業務に専念したいエンジニアに向いています。
複数サービスの使い分け
私のおすすめは、上記のようなエージェントを2〜3社並行して利用することです。
それぞれの強みを活かしながら、最適な案件を見つけることができます。
ITエンジニアが転職エージェントを使い分ける判断基準も参考にしてください。

まとめ
地方在住エンジニアがフルリモート案件を獲得するためのポイントを整理します。
- 発想の転換:「地方の案件を探す」のではなく「全国のフルリモート案件を探す」
- 市場価値の可視化:自分のスキルと経験を客観的に整理する
- エージェントの戦略的活用:複数のエージェントを並行利用して選択肢を増やす
- 単価交渉の準備:根拠を持って希望単価を伝える
- 地方在住を言い訳にしない:フルリモートなら勤務地は関係ない
地方在住だからといって、キャリアの選択肢が狭まるわけではありません。
むしろ、フルリモート案件の増加により、地方在住のメリット(生活コストの低さ、ワークライフバランスの取りやすさなど)を活かしながら、高単価案件で働くことが可能になっています。
この記事で紹介した戦略を実践して、理想のフルリモート案件を獲得してください。










