
Void Editor入門:インストールから基本設定までを徹底解説
こんばんは!IT業界で働くアライグマです!
AIがコードを書く時代が到来し、私たちの開発環境は今、大きな変革期を迎えています。数多くのAI搭載エディタが登場する中で、「どれを選べば良いのかわからない」「設定が難しそう」と感じている方も少なくないでしょう。
そんな方にこそ、最初の一歩としてお勧めしたいのが、本記事で紹介する「Void Editor」です。
この記事では、VSCodeをベースに強力なAI機能を統合した、今最も注目すべきエディタの一つであるVoid Editorについて、そのインストール方法から、自分だけの最高の道具に育てるための最初の基本設定まで、一つひとつ丁寧に、そして徹底的に解説していきます。
Void Editorとは? VSCodeをAIで強化した「正統進化版」
Void Editorは、多くの開発者が慣れ親しんだVSCodeの操作性や、豊富な拡張機能といった素晴らしい資産はそのままに、AIによる開発支援機能をコア部分に深く統合したエディタです。
これまでのAI機能が、VSCodeに「拡張機能」として後付けされていたのに対し、Void EditorはAIがネイティブに、そしてよりスムーズに動作するように設計されています。そのため、VSCodeユーザーであれば、学習コストはほぼゼロ。これまでの環境を捨て去ることなく、AIの恩恵だけを最大限に享受できる、まさに「VSCodeの正統進化版」と呼ぶにふさわしい存在です。
Step 1: インストール:最初の一歩を踏み出す
Void Editorを始めるのは、驚くほど簡単です。難しいコマンドライン操作は必要ありません。
公式サイトからダウンロード
まずは、Void Editorの公式サイトにアクセスします。トップページに、お使いのOS(Windows, macOS, Linux)に合わせたダウンロードボタンが用意されているはずです。ご自身の環境に合ったインストーラーをダウンロードしてください。
インストール手順
ダウンロードが完了したら、インストーラーを起動します。基本的な手順は、VSCodeや他の一般的なアプリケーションのインストールと全く同じです。画面の指示に従って進めるだけで、数分後にはVoid EditorがあなたのPCにインストールされているでしょう。
さあ、デスクトップに生成されたアイコンをクリックして、次世代のエディタを起動してみてください。見慣れた、しかしどこか新しい可能性を感じさせる画面があなたを迎えてくれます。
Step 2: 基本設定:自分だけの道具に育てる
インストールしたばかりのVoid Editorは、まだ汎用的な道具にすぎません。ここからいくつかの基本設定を加えることで、あなたの思考や開発スタイルに寄り添う、最高のパートナーへと育てていきましょう。
設定画面の開き方:settings.json
を理解する
Void Editorの設定は、VSCodeと全く同じ方法で行います。ショートカットキー(Ctrl + ,
または Cmd + ,
)で設定画面を開くことができます。
GUIで直感的に設定を変更することもできますが、より詳細な設定を行うためには、画面右上にあるアイコンをクリックして、設定ファイルsettings.json
を直接テキストで編集する方法がおすすめです。この記事でも、settings.json
にコードを追記する形で解説していきます。
見た目を整える:テーマとフォントの変更
一日の大半を過ごすエディタだからこそ、見た目はモチベーションを左右する重要な要素です。左側のアクティビティバーから拡張機能のマーケットプレイスを開き、好みのカラーテーマを検索してインストールしましょう。(例:「One Dark Pro」「Material Theme」など)
次に、コーディングに適したフォントを設定します。合字(=>
や !=
などを一つの記号のように表示する機能)が使える「Fira Code」などが人気です。settings.json
に以下のように追記します。
{
// 見た目に関する設定
"workbench.colorTheme": "One Dark Pro", // インストールしたテーマ名
"editor.fontFamily": "Fira Code,'UDEV Gothic NF', Menlo, Monaco, 'Courier New', monospace",
"editor.fontLigatures": true, // 合字を有効化
"editor.fontSize": 16, // お好みのフォントサイズに
"terminal.integrated.fontSize": 14 // 統合ターミナルのフォントサイズ
}
AI機能の設定:Claude Codeの心臓部に触れる
次に、Void Editorの核であるAI機能の設定を行います。設定画面の検索バーに「Void」や「Claude」と入力すると、関連する設定項目が表示されます。
ここで、Anthropic社のアカウントとの連携やAPIキーの設定、使用するAIモデル(Claude 3.5 SonnetやOpusなど)の選択を行います。また、ローカルLLMを使いたい場合は、その連携設定などもここで行うことになります。応答の速さや精度に関わる重要な部分ですので、公式のドキュメントを参考に、ご自身の使い方に合った設定を見つけてみてください。
開発言語に合わせた最適化
最後に、あなたが主に使うプログラミング言語に合わせて、エディタを最適化します。
私のようなPHP(Laravel)開発者であれば、まずは「Intelephense」や「Laravel Blade Snippets」といった必須の拡張機能をインストールします。その上で、settings.jsonに、ファイル保存時に自動でコードが整形(フォーマット)されるように設定を加えます。
{
// ファイル保存時の自動フォーマットを有効化
"editor.formatOnSave": true,
// 言語ごとのデフォルトフォーマッターを指定
"[php]": {
"editor.defaultFormatter": "bmewburn.vscode-intelephense-client"
},
"[javascript]": {
"editor.defaultFormatter": "esbenp.prettier-vscode"
},
"[typescript]": {
"editor.defaultFormatter": "esbenp.prettier-vscode"
}
}
これにより、コーディング規約を意識することなく、常に整形された美しいコードを保つことができ、開発効率が向上します。
PjM視点:なぜチームの標準エディタとして検討すべきか
個人の効率化はもちろんですが、PjM(プロジェクトマネージャー)の視点から見ても、チームにVoid Editorを導入するメリットは計り知れません。
今回ご紹介したsettings.jsonや、推奨する拡張機能の一覧(extensions.json)を、プロジェクトのGitリポジトリで共有することで、チームメンバー全員が、一瞬で同じ、最適化された開発環境を構築できます。
これにより、新メンバーのセットアップ時間を大幅に削減できるだけでなく、「個人の環境差」に起因する不要なトラブルを防ぎ、チーム全体の生産性を安定して向上させることができるのです。
まとめ:ここから始まるAIネイティブな開発体験
今回は、Void Editorのインストールから、最初にやっておくべき基本的な設定について、徹底的に解説しました。
しかし、これはまだ始まりに過ぎません。Void Editorの真価は、ここからさらにキーバインドをカスタマイズしたり、AIとの対話のコツを掴んだりしていく中で、徐々に明らかになっていきます。
この記事を参考に、まずはあなただけの最強のAI開発環境の第一歩を、踏み出してみてください。