お疲れ様です!IT業界で働くアライグマです!
「年収がすべてではない」——この言葉を聞いたとき、「きれいごとだ」と思う人もいるかもしれません。
しかし、実際に年収ダウンを受け入れて転職し、結果的にエンジニアとしてのキャリアを大きく前進させた人は少なくありません。
成長企業での経験、フルリモートという働き方、技術スタックの刷新——これらは年収というモノサシでは測れない価値を持っています。
この記事では、年収以外の要素を重視して転職を決断したエンジニアの判断基準と、その戦略について解説します。
「年収ダウン転職」が合理的になる3つの前提条件
年収が下がっても転職を選ぶ判断が合理的になるのは、以下の3つの前提が揃っている場合です。
前提1:キャリアの成長曲線が停滞している
現職で「新しいことを学べなくなった」と感じるタイミングは危険信号です。
- 同じ技術スタックを5年以上使い続けている
- 設計や上流工程への関与が増えない
- 社内で技術的に尊敬できる先輩がいなくなった
こうした状況では、目先の年収を維持するより、成長できる環境に移ることのほうが中長期的なリターンが大きくなります。
エンジニアの市場価値は、年齢ではなく「どんな技術スタックで何を作ってきたか」で決まります。
停滞している時間が長くなるほど、キャリアの選択肢は狭まっていきます。
前提2:働き方の優先順位が変わった
ライフステージの変化により、働き方への要求が変わることがあります。
- 子育てや介護で通勤時間を削減したい
- 地方移住してフルリモートで働きたい
- ワークライフバランスを重視したい
これらを実現できる転職先が、たまたま現職より年収が低いケースは珍しくありません。
特にフルリモートを優先すると、地方企業やスタートアップが選択肢に入るため、都内大手と比べると提示年収が低くなる傾向があります。
しかし、通勤時間がゼロになることで得られる時間的・精神的なメリットは、年収換算で考えると非常に大きいものです。
前提3:年収の「回収見込み」がある
短期的に年収が下がっても、2〜3年後にキャッチアップできる見込みがあるなら合理的な判断です。
- 成長企業でストックオプションが付与される
- 技術スタックが市場価値の高いものに刷新される
- 実績を積めばすぐに昇給・昇格のチャンスがある
このような年収回収を見込んだ交渉のコツは、エンジニア転職で年収交渉を成功させる実践ガイドで詳しく解説しています。
IT女子 アラ美年収以外で重視すべき5つの転職判断軸
年収だけで転職先を選ぶと、入社後に「こんなはずでは」と後悔するケースが少なくありません。
ここでは、エンジニアが転職時に重視すべき年収以外の5つの判断軸を整理します。
判断軸1:技術スタックとスキルアップ環境
- 使用している言語・フレームワークが市場価値の高いものか
- 技術的な意思決定に現場が関われるか
- 社内勉強会や技術共有の文化があるか
判断軸2:リモートワークと働き方の柔軟性
- フルリモート・ハイブリッド・フルオフィスのどれか
- コアタイムの有無、フレックス制度の内容
- 残業時間の実態(求人票だけでなく口コミも確認)
判断軸3:企業フェーズと成長性
- スタートアップ・ミドル・大企業のどのフェーズか
- 事業が成長トレンドにあるか
- エンジニアへの投資(採用・設備・研修)が活発か
判断軸4:チーム構成と一緒に働く人
- エンジニアの人数・レベル・経験年数のバランス
- 技術的に尊敬できる人がいるか
- 1on1やフィードバックの文化があるか
判断軸5:キャリアパスとポジションの可能性
- テックリードやマネージャーへの昇格ルートがあるか
- スペシャリスト路線も選べるか
- 社内異動やプロダクト間移動の柔軟性があるか


これらの軸を整理する際は、転職エージェントを味方につける戦略的な転職活動ガイドも参考にしてみてください。



ケーススタディ:年収600万円→520万円に下げて転職したCさん
ここでは、年収ダウンを受け入れて転職し、結果的にキャリアを前進させた実例を紹介します。
状況(Before)
- 32歳、SIer勤務8年目のバックエンドエンジニア
- 年収600万円、Java/オンプレミス環境での金融系システム保守がメイン
- 週5日出社、通勤時間は片道1時間15分(往復2時間半)
- 技術的な挑戦が少なく、「このまま40代になっていいのか」と漠然とした不安を感じていた
行動(Action)
- 転職サイトと転職エージェントを3社併用し、求人を比較検討。条件は「フルリモート可」「Go/Kubernetes採用」「シリーズB以降のSaaS企業」に絞った
- エージェントとの面談で「年収は現状維持〜10%ダウンまで許容」「技術スタックと働き方を最優先」と明確に伝え、リモートワーク案件を中心に紹介を受けた
- 職務経歴書をGoとKubernetesの学習経験(個人開発・UdemyでのDocker/K8s講座修了)を追記してアップデート。ポートフォリオにはGitHubリポジトリのリンクを掲載
- 最終的に、Go言語とKubernetesを採用しているBtoB SaaS企業(従業員80名・シリーズC)から内定を獲得
- 年収は520万円(80万円ダウン)だが、フルリモート・フレックス・ストックオプション付与・技術書籍費用月5,000円補助という条件
結果(After)
- 入社1年でGoとKubernetesの実務経験を積み、技術ブログを開設してアウトプットを開始
- 社内で評価され、入社2年目で年収620万円に昇給(転職前を超えた)
- フルリモートにより通勤時間がゼロになり、毎日2時間以上を自己学習や家族との時間に充てられるようになった
- 技術カンファレンスで登壇する機会も得て、外部からの引き合いも増加
Cさんは「年収だけを見れば損に見えるが、2年で取り戻せたし、それ以上の価値を得た」と振り返ります。
オンプレミス環境からクラウドネイティブへの転職を考えている方は、オンプレミス経験者がクラウドネイティブ転職で成功するためのガイドも合わせてご覧ください。



年収ダウン転職を成功させるための実践ステップ
年収を下げてでも転職するなら、失敗しないための準備が重要です。
「なんとなく下げてもいい」という曖昧な判断で転職すると、入社後に後悔するリスクがあります。
ここでは、年収ダウン転職を成功させるための具体的な実践ステップを4つに分けて整理します。
事前準備をしっかり行うことで、短期的な年収減少を長期的なリターンに変えることができます。
ステップ1:許容できる年収レンジを数値化する
- 現在の手取りと固定費を計算し、最低限必要な収入を把握する
- 「現状維持」「10%ダウン」「20%ダウン」のシナリオ別に家計をシミュレーション
- パートナーがいる場合は、事前に合意を取っておく
ステップ2:年収以外の優先順位を明文化する
- 前述の5つの判断軸のうち、上位3つを決める
- 面接時に確認すべき質問リストを作成する
- 条件面談で「年収より◯◯を重視している」と伝える準備をしておく
ステップ3:複数エージェントを活用して情報を集める
- 年収重視型と働き方重視型のエージェントを併用する
- 同じ企業でもエージェントによって提示年収が異なることがあるため比較する
- 「年収を下げてでも行きたい」と正直に伝えると、マッチする求人を出してくれやすい
ステップ4:入社後のロードマップを描く
- 入社1年目で何を達成するか(スキル習得・実績作り)
- 入社2年目でいくらまで年収を回復させたいか
- 3年後にどんなポジションにいたいか
在職中の転職活動で時間が取れない方は、在職中に転職活動を進めるエンジニアの時間捻出術を参考にしてみてください。
さらなる年収アップやキャリアアップを目指すなら、ハイクラス向けの求人に特化した以下のサービスがおすすめです。
| 比較項目 | TechGo | レバテックダイレクト | ビズリーチ |
|---|---|---|---|
| 年収レンジ | 800万〜1,500万円ハイクラス特化 | 600万〜1,000万円IT専門スカウト | 700万〜2,000万円全業界・管理職含む |
| 技術スタック | モダン環境中心 | Web系に強い | 企業によりバラバラ |
| リモート率 | フルリモート前提多数 | 条件検索可能 | 原則出社も多い |
| おすすめ度 | 技術で稼ぐならここ | A受身で探すなら | Bマネジメント層向け |
| 公式サイト | 無料登録する | - | - |



まとめ
年収が下がる転職は一見「損」に見えますが、成長環境・働き方・技術スタックという観点では「得」になるケースが少なくありません。
- 年収ダウンが合理的になる3つの前提条件を確認する
- 年収以外の5つの判断軸で優先順位を決める
- 許容できる年収レンジを事前に数値化しておく
- 入社後の回収ロードマップを描いてから決断する
「年収がすべてではない」は、きれいごとではなく戦略的な判断です。
短期的な数字に惑わされず、中長期のキャリアを見据えて決断しましょう。
あなたのキャリアは、年収だけでは測れない価値を持っています。














