お疲れ様です!IT業界で働くアライグマです!
「QAエンジニアとして5年働いてきたけど、開発エンジニアにキャリアチェンジしたい」「テストの自動化やスクリプト作成はできるけど、プロダクトコードを書く仕事がしたい」――こうした悩みを持つQAエンジニアは少なくありません。
結論から言えば、QAエンジニアの経験は開発エンジニアへのキャリアチェンジにおいて大きな強みになります。テスト設計のスキル、品質への意識、エッジケースを見つける視点は、優れたコードを書くための重要な素養です。
本記事では、QAエンジニアがソフトウェアエンジニアへキャリアチェンジするために必要なスキル習得ステップと、転職活動の具体的な戦略を解説します。
QAエンジニアからSWEへのキャリアチェンジが注目される背景
まず、なぜQAエンジニアから開発エンジニアへのキャリアチェンジが現実的な選択肢として注目されているのかを整理します。
QAエンジニアが持つ隠れた強み
QAエンジニアは、実は開発者として成功するための重要なスキルをすでに持っています。
- テスト設計能力:コードを書く前に「何をテストすべきか」を考える習慣がある
- エッジケースへの感度:開発者が見落としがちな境界条件やエラーケースを発見できる
- 品質への意識:「動くコード」ではなく「信頼できるコード」を書く姿勢
- 開発フロー理解:CI/CD、コードレビュー、リリースプロセスを熟知している
「エンジニアが自分の市場価値を正確に把握するためのセルフ診断フレームワーク」でも触れていますが、自分のスキルを正しく評価することがキャリアチェンジの第一歩です。
市場価値の変化
QAエンジニアと開発エンジニアの年収には、残念ながら差があるのが現実です。ただし、QAからSWEへのキャリアチェンジに成功すれば、年収アップを実現できるケースが多いです。
IT女子 アラ美キャリアチェンジに必要なスキルセット
QAエンジニアが開発エンジニアへキャリアチェンジするために習得すべきスキルを整理します。
既存スキルの棚卸し
まず、QAエンジニアとしてのスキルを「開発に活かせるもの」と「新たに習得が必要なもの」に分類します。
活かせるスキル
- テスト自動化(Selenium、Cypress、Playwrightなど)
- スクリプト言語(Python、JavaScript、Rubyなど)
- CI/CDパイプラインの理解
- デバッグ・問題切り分けスキル
習得が必要なスキル
- プロダクトコードの設計・実装
- データベース設計・SQL
- API設計・実装(REST、GraphQL)
- フレームワーク習得(React、Django、Spring Bootなど)
「会社に依存しないエンジニアのポータブルスキル設計」で解説したポータブルスキルの考え方を参考に、汎用性の高いスキルから優先的に習得しましょう。
学習ロードマップ
キャリアチェンジまでの学習ステップを段階的に進めます。
- フェーズ1(1〜2ヶ月):プログラミング基礎の復習・強化。既知のスクリプト言語を使って小規模なアプリケーションを作成
- フェーズ2(2〜3ヶ月):フレームワーク習得。希望する開発領域(フロントエンド/バックエンド)に応じたフレームワークを学習
- フェーズ3(1〜2ヶ月):ポートフォリオ作成。実際に動くアプリケーションを開発し、GitHubで公開
- フェーズ4(並行):転職活動開始。スキルシート更新とエージェント面談


上のグラフは、キャリアチェンジの成功率をアプローチ別に示したものです。転職エージェントを活用した場合の成功率が最も高く、独学のみの場合と比較して約4.5倍の差があります。



ポートフォリオの作り方
QAエンジニアの経験を活かしたポートフォリオを作成し、開発者としての実力を証明します。
QAの経験を強みにするポートフォリオ設計
一般的な開発者のポートフォリオとは異なり、QAエンジニア出身者はテスト駆動開発(TDD)を前面に出した設計が差別化ポイントになります。
- テストカバレッジ:90%以上のカバレッジを達成したプロジェクト
- 自動テスト実装:単体テスト、統合テスト、E2Eテストを完備
- CI/CD構築:GitHub ActionsやCircleCIを使った自動ビルド・デプロイ
- ドキュメント整備:README、API仕様書、テスト設計書を含める
「スキルシート駆動で進める効率的な転職活動メソッド」で紹介したスキルシートとポートフォリオを連携させることで、書類選考の通過率が上がります。
おすすめのプロジェクトテーマ
- テスト管理ツール:QA経験を活かしたTestRail/qTest風のテストケース管理アプリ
- バグトラッキングシステム:JIRA/Backlog風のイシュー管理アプリ
- API自動テストフレームワーク:REST APIのテストを自動化するCLIツール



ケーススタディ:QAからバックエンドエンジニアへ転職したCさんの事例
ここで、実際にQAエンジニアから開発エンジニアへキャリアチェンジに成功した事例を紹介します。
状況(Before)
Cさん(29歳・QAエンジニア歴5年)は、SIerでWebアプリケーションのテスト設計・実行を担当していました。テスト自動化にも携わり、Selenium/Pythonでのスクリプト開発経験がありました。
- 年齢:29歳、QAエンジニア歴5年
- 担当業務:テスト設計、テスト自動化(Selenium/Python)、CI/CD運用
- 課題:開発者としてプロダクトコードを書きたいが、社内での異動が難しい
- 年収:450万円
行動(Action)
Cさんは以下のステップでキャリアチェンジを実行しました。
- スキル棚卸し:Pythonの基礎はあるため、Djangoフレームワークの学習を開始。毎日業務後に2時間、休日は6時間の学習時間を確保(2ヶ月間,約120時間)
- ポートフォリオ作成:テストケース管理ツールをDjango+React+PostgreSQLで開発。テストカバレッジ95%、GitHub Actionsで自動デプロイを構築(3ヶ月間、約180時間)
- GitHubリポジトリ整備:READMEに技術スタック、アーキテクチャ図、デモ動画を追加。QA経験を活かしたTDDの実践例をコミット履歴で証明
- 転職エージェント登録:TechGoに登録し、「QA経験×開発スキル」をアピールポイントに設定
- 面接対策:「テスト駆動開発ができる開発者」として、QA経験をポジティブにアピールする練習を10回以上実施
Cさんがポートフォリオ開発で具体的に行ったのは、テスト環境の最適化です。pytestを導入し、以下の設定コードを実装してテスト駆動開発(TDD)のサイクルを適用しました。これにより、コミットごとに品質が保証される仕組みを作り上げました。
# tests/test_testcase_api.py
import pytest
from django.urls import reverse
from rest_framework.test import APIClient
@pytest.mark.django_db
class TestTestCaseAPI:
def setup_method(self):
self.client = APIClient()
def test_create_testcase_success(self):
response = self.client.post(reverse('testcase-list'), {
'title': 'ログイン機能の正常系テスト',
'expected_result': 'ログイン成功'
})
assert response.status_code == 201
assert response.data['title'] == 'ログイン機能の正常系テスト'
Cさんのポイントは、QA経験を「弱み」ではなく「差別化ポイント」として転職活動に臨んだことです。「転職面接で技術力をアピールする自己PRと質疑応答の準備ガイド」で紹介した面接対策も参考にしました。
結果(After)
- 転職先:Webサービス企業のバックエンドエンジニア(Python/Django)
- 年収:580万円(+130万円)
- 担当業務:API開発、テスト駆動開発の推進、品質改善活動
Cさんは「QA出身という経歴がむしろプラスに働いた。テストを書くのが当たり前という意識があるので、チーム内でTDD推進役を任されるようになった」と振り返っています。



転職活動の進め方
QAエンジニアから開発エンジニアへの転職活動で押さえるべきポイントを解説します。
スキルシートの書き方
QA経験を開発スキルに結びつける書き方が重要です。
- 「テスト自動化」→「Python/JavaScriptを使った開発経験」として記載
- 「CI/CD運用」→「DevOpsスキル」として記載
- 「障害調査」→「デバッグ・トラブルシューティングスキル」として記載
転職エージェントの活用
キャリアチェンジの場合、エージェント選びが特に重要です。
- TechGo:ハイクラス転職に強く、年収アップを狙えるポジションを紹介してもらえる
- レバテックキャリア:エンジニア特化型で、技術スキルを正しく評価してくれる
「転職エージェントを味方につける戦略的な転職活動ガイド」で紹介した複数エージェントの使い分け戦略も有効です。
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まとめ
QAエンジニアからソフトウェアエンジニアへのキャリアチェンジについて解説しました。
- QAの経験は強み:テスト設計能力や品質意識は開発者としても高く評価される
- 計画的なスキル習得:フレームワーク学習とポートフォリオ作成を並行して進める
- 転職エージェント活用:キャリアチェンジ成功率を高めるためにプロの支援を受ける
QAエンジニアとしての経験は、開発者としてのキャリアにおいて確実に活きてきます。テストを書ける開発者は市場価値が高く、チーム内での信頼も得やすいです。計画的にスキルを習得し、自信を持ってキャリアチェンジに挑戦してください。














