IT女子 アラ美お疲れ様です!IT業界で働くアライグマです!
「GIMPで画像を一括リサイズしたい」「Blenderのレンダリングをスクリプトから回したい」——GUIソフトをプログラムから操作しようとして、RPAやスクリーンショットベースの不安定な自動化に疲れた経験はありませんか。CLI-Anythingは、ソースコードを解析してネイティブなCLIを自動生成することで、この問題を根本から解決します。
CLI-Anythingとは:あらゆるソフトをAIエージェント対応にするツール



CLI-Anythingは、香港大学データサイエンス学部(HKUDS)が開発したオープンソースツールです。GitHub上で11,000以上のスターを獲得しており、「あらゆるソフトウェアをAgent-Native(AIエージェントが直接操作可能な状態)にする」というコンセプトで注目を集めています。
従来のGUI自動化ツール(RPAやSelenium等)はスクリーンショットやピクセル座標に依存するため、UIが変わると動かなくなる脆弱な仕組みでした。CLI-Anythingはアプローチが根本的に異なります。対象ソフトウェアのソースコードを解析し、GUIの裏側にあるAPIやバックエンドロジックを直接呼び出すCLIラッパーを自動生成します。
たとえばLibreOfficeなら本物のPDFを生成し、Blenderなら実際の3Dシーンをレンダリングします。Claude CodeのCLAUDE.md活用でプロジェクト知識を整理する方法と組み合わせれば、プロジェクト固有のCLI操作手順をAIに記憶させて繰り返し実行させることも可能です。



前提条件と環境セットアップ
CLI-Anythingを使い始めるには、以下の環境が必要です。
- Python 3.10以上: CLI生成にClickライブラリを使用するため
- 対象ソフトウェアのローカルインストール: ソースコードにアクセスできる状態が必要
- AIコーディングエージェント: Claude Code(推奨)、OpenCode、Qodercliのいずれか
- pytest: 生成されたCLIのテスト検証に使用
CLI-AnythingはClaude Codeのプラグインとして動作するのが最も安定しています。MCPサーバー自作入門で解説しているModel Context Protocolの仕組みと同様に、エージェントと外部ツールの橋渡しを担うアーキテクチャです。
Claude Codeでのインストールは以下の通りです。
/plugin marketplace add HKUDS/CLI-Anything
/plugin install cli-anything
OpenCodeを使う場合は、リポジトリをクローンしてコマンドファイルを配置します。
git clone https://github.com/HKUDS/CLI-Anything.git
cp CLI-Anything/opencode-commands/*.md ~/.config/opencode/commands/



CLI-Anythingの基本操作:7フェーズの自動パイプライン
CLI-Anythingの中核は、対象ソフトウェアのソースコードを解析してCLIを自動生成する7フェーズのパイプラインです。
Claude Code上で以下のコマンドを実行すると、パイプラインが起動します。
/cli-anything:cli-anything ./target-software
7フェーズの内訳は以下の通りです。
- Analyze: ソースコードをスキャンし、GUIアクションと内部APIの対応関係をマッピング
- Design: コマンド構造、コマンドグループ、状態モデルを設計
- Implement: Click(Pythonライブラリ)ベースのCLIを構築。REPLモードとJSON出力に対応
- Plan Tests: テスト計画書(TEST.md)を作成
- Write Tests: ユニットテストとE2Eテストを自動生成
- Document: テスト結果とAPI仕様書を更新
- Publish: setup.pyを生成し、pipでシステムPATHにインストール
生成されたCLIは2つのモードで使用できます。サブコマンド形式はパイプラインでの連携に、REPL形式は対話的な操作に適しています。faceted-promptingでAIコーディングアシスタントのスキル設計を体系化する方法で解説したスキル管理の考え方を応用すれば、生成したCLIの操作手順をスキルとして蓄積・再利用することも可能です。
# サブコマンド形式(パイプライン向け)
cli-anything-gimp --json resize --width 800 --height 600 input.png
# REPL形式(対話操作向け)
cli-anything-gimp
> resize --width 800 input.png
> export --format webp output.webp
–jsonフラグを付けると構造化JSONで出力されるため、他のスクリプトやAIエージェントが結果をパースしやすくなります。



実務での応用パターンと活用シナリオ
CLI-Anythingは公式ベンチマークで11種類のプロフェッショナルソフトウェアに対し、1,508件のテストで100%パスの実績があります。ここでは、実務で特に効果が高い3つの活用パターンを紹介します。
パターン1:画像処理の一括自動化(GIMP)
マーケティングチームから「100枚のバナー画像を3サイズに書き出してほしい」と依頼されたとき、GIMPのGUI操作では途方もない時間がかかります。CLI-Anythingで生成したCLIなら、シェルスクリプトで一括処理が可能です。
for img in ./banners/*.png; do
cli-anything-gimp resize --width 1200 --height 630 "$img" --output "./og/$img"
cli-anything-gimp resize --width 600 --height 315 "$img" --output "./twitter/$img"
cli-anything-gimp resize --width 400 --height 400 "$img" --output "./square/$img"
done
パターン2:3Dレンダリングのバッチ実行(Blender)
Blenderのレンダリング設定をCLIから制御できるため、夜間にバッチ処理を回すワークフローが構築できます。CI/CDパイプラインに組み込めば、アセット更新のたびに自動レンダリングが走る仕組みも実現可能です。
パターン3:マルチエージェント連携
CLI-Anythingの真価は、OllamaとCrewAIで構築するローカルAIエージェントのようなマルチエージェント構成と組み合わせたときに発揮されます。たとえば「企画書のテキストからDraw.ioで図を生成し、LibreOfficeでPDF化する」といった複数ソフトをまたぐワークフローを、エージェント間の連携で完全自動化できます。



ケーススタディ:社内ツール自動化でデザインチームの工数を60%削減



ここでは、CLI-Anythingを社内に導入して成果を上げた事例を紹介します。
人物像と状況(Before)
中村さん(29歳・社内SE・経験4年)は、従業員200名のWeb制作会社でIT基盤を担当していました。デザインチーム(8名)から毎週のように「バナー画像の一括リサイズ」「PDF変換」「動画のサムネイル切り出し」といった定型作業の依頼が来ており、対応に週あたり12時間を費やしていました。
RPAツールを試したこともありましたが、GIMPやInkscapeのUIが更新されるたびにシナリオが壊れ、メンテナンスコストが逆に増える結果に。「もっと根本的な解決策はないのか」と模索していたそうです。
きっかけと行動(Action)
GitHubのトレンドでCLI-Anythingを発見し、社内で使っているGIMP・Inkscape・LibreOfficeの3ソフトに対してCLIを生成しました。生成自体は各ソフト30分〜1時間程度で完了。その後、デザインチームがよく依頼する定型作業をシェルスクリプト化し、Slackから /batch-resize のようなコマンドで実行できる仕組みを構築しました。
結果(After)
- 定型作業の工数: 週12時間 → 週5時間(60%削減)
- RPA障害対応: 月4回 → 0回(UI変更の影響を受けなくなった)
- デザインチームの満足度: 依頼から完了まで平均2日 → 即時実行
- 中村さん自身の業務: 空いた時間でインフラ改善プロジェクトに着手
振り返り・教訓
中村さんは振り返ります。「RPAで何度も痛い目に遭ったので、ソースコードベースのアプローチは最初から信頼できました。一番の学びは、最初から全機能をCLI化しようとせず、依頼頻度の高い操作3つに絞ったことです。小さく始めてチームに成果を見せたら、自然と他の作業も自動化してほしいという声が上がりました」。
このように、ツール選定や自動化の設計を主導できるのは社内SEならではの強みです。エンジニアが副業で月10万円を稼ぐ実践ロードマップでも触れていますが、こうした自動化スキルは副業案件でも高く評価されます。



よくある質問
Q. CLI-Anythingは無料で使えますか?
はい、MIT Licenseで公開されているオープンソースソフトウェアのため、商用利用を含め無料で使用できます。ただし、CLI生成にはClaude Code等のAIエージェントが必要であり、そちらの利用料は別途かかります。
Q. Windowsでも動作しますか?
CLI-AnythingはPython 3.10以上が動作する環境であれば、Windows・macOS・Linuxのいずれでも利用可能です。WSL2上での利用も問題ありません。
Q. 対象ソフトのソースコードがない場合はどうなりますか?
コンパイル済みバイナリのみの場合、CLI生成の品質が大幅に低下します。ソースコードが公開されているオープンソースソフトウェアでの利用が推奨されます。
Q. 生成されたCLIのメンテナンスは必要ですか?
対象ソフトウェアのバージョンアップでAPIが変更された場合、CLI-Anythingを再実行してCLIを再生成する必要があります。ただし、RPAのようにUI変更のたびに壊れることはなく、メンテナンス頻度は大幅に少なくなります。
自分のスキルアップに合った学習方法を選ぶ際は、AIツールの実践的な使い方を体系的に学べる環境を検討してみてください。
本記事で解説したようなAI技術を、基礎から体系的に身につけたい方は、以下のスクールも検討してみてください。
| 比較項目 | Winスクール | Aidemy Premium |
|---|---|---|
| 目的・ゴール | 資格取得・スキルアップ初心者〜社会人向け | エンジニア転身・E資格Python/AI開発 |
| 難易度 | 個人レッスン形式 | コード記述あり |
| 補助金・給付金 | 教育訓練給付金対象 | 教育訓練給付金対象 |
| おすすめ度 | 幅広くITスキルを学ぶなら | AIエンジニアになるなら |
| 公式サイト | 詳細を見る | − |



まとめ
CLI-Anythingは、GUIソフトウェアのソースコードを解析してネイティブCLIを自動生成する画期的なツールです。RPAのようなUI依存の脆弱な自動化とは根本的に異なるアプローチで、安定した自動化基盤を構築できます。
- 7フェーズの自動パイプラインで、インストールからテスト・ドキュメント生成まで一気通貫
- GIMP・Blender・LibreOfficeなど11種のソフトで実証済み(テストパス率100%)
- マルチエージェント構成と組み合わせれば、複数ソフトをまたぐワークフロー自動化も実現可能
まずは社内で最も依頼が多い定型作業を1つ選び、CLI-Anythingで自動化してみてください。小さな成功体験がチーム全体の生産性改善につながります。














