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「SESや受託開発の経験だけで、Web系の自社開発企業に転職できるのだろうか」——この悩みを抱えるエンジニアは少なくありません。
実際、SES・受託開発からWeb系自社開発への転職は「難しい」と言われることがあります。しかし、複数のエンジニアがこのキャリアチェンジに成功しているのも事実です。彼らに共通しているのは、現場で培ったスキルを適切に棚卸しし、Web系企業が求める形にリフレーミングしたことでした。
この記事では、SES・受託開発からWeb系自社開発企業への転職を目指すエンジニアに向けて、技術スタックの棚卸しから選考対策までを体系的に解説します。
SES・受託開発とWeb系自社開発の違いを正しく理解する
まず、両者の違いを正しく理解することが転職成功の第一歩です。SES・受託開発とWeb系自社開発では、働き方・評価軸・技術選定のアプローチが大きく異なります。
ビジネスモデルの違い
- SES・受託開発:クライアントの要件に従い、納品(=プロジェクト完了)がゴール。売上は人月単価×稼働時間で計算される
- Web系自社開発:自社プロダクトの成長がゴール。売上はユーザー数・課金率・LTVなどで決まる
技術選定のアプローチ
- SES・受託開発:クライアント指定の技術スタックを使う。レガシー環境が多い傾向
- Web系自社開発:チーム主導で技術選定できる。モダンな技術スタックを採用しやすい
評価軸の違い
- SES・受託開発:納期遵守・品質・クライアント満足度が重視される
- Web系自社開発:プロダクトへのインパクト・技術的負債の解消・チームへの貢献が重視される
この違いを理解した上で、自分がWeb系自社開発で何を実現したいのかを明確にすることが重要です。
技術ギャップの埋め方については、オンプレミス経験者がクラウドネイティブ転職で成功するための技術ギャップ解消ガイドも参考になります。
IT女子 アラ美SES・受託開発経験者が持つ「隠れた強み」を言語化する
SES・受託開発経験は「弱み」として語られがちですが、実はWeb系自社開発でも活かせる強みがあります。ここでは、それを言語化する方法を解説します。
強み1:多様なプロジェクト経験
SESや受託開発では、短期間で複数のプロジェクトを経験します。これは「新しい環境への適応力」「技術のキャッチアップ速度」の証明になります。
強み2:ドキュメンテーション能力
クライアントへの納品物として設計書・仕様書を作成してきた経験は、チーム開発におけるドキュメンテーションに直結します。Web系自社開発でも、技術ドキュメントやADR(Architecture Decision Record)の作成は重要視されています。
強み3:顧客折衝・ヒアリング経験
クライアントとの要件定義やヒアリングを経験してきたなら、それはプロダクトマネージャーやビジネスサイドとの連携に活かせます。「ただコードを書く」だけでなく、ビジネス要件を理解して技術に落とし込む能力は貴重です。
強み4:保守・運用の経験
レガシーシステムの保守や障害対応を経験しているなら、「動いているシステムを壊さずに改善する」慎重さが身についています。これはWebサービスの継続的な改善にも活きるスキルです。


キャリアチェンジの事例としては、QAエンジニアからソフトウェアエンジニアへキャリアチェンジするためのスキル習得と転職戦略も参考にしてみてください。



Web系自社開発企業が求めるスキルセットと準備
Web系自社開発企業が求めるスキルセットを理解し、不足している部分を補う準備をしましょう。
技術スタック面での準備
- モダンなフレームワーク:React/Vue.js/Next.js(フロントエンド)、Go/Python/Ruby on Rails(バックエンド)
- クラウド・インフラ:AWS/GCP/Azureの基礎知識、Docker/Kubernetes
- CI/CD・DevOps:GitHub Actions、Terraform、IaC(Infrastructure as Code)
- テスト・品質:ユニットテスト、E2Eテスト、TDD/BDDの考え方
ポートフォリオの作成
SES・受託開発では守秘義務があり、実務のコードを見せられないケースが多いです。そのため、個人開発のポートフォリオが非常に重要になります。
- GitHubアカウントの整備:README・コミット履歴・CI設定を丁寧に
- オリジナルアプリの作成:To-Doアプリではなく、課題解決型のアプリを1つ作る
- 技術ブログ/Zenn/Qiitaでのアウトプット:学習過程や技術検証を記事化する
アジャイル開発・スクラムの理解
Web系自社開発ではアジャイル開発が主流です。スプリント・バックログ・レトロスペクティブなどの用語や考え方を理解しておきましょう。書籍「SCRUM BOOT CAMP THE BOOK」などで基礎を学ぶのがおすすめです。
今後のキャリア設計については、AIエージェント時代にエンジニアが生き残るためのキャリア再設計でも解説しています。



ケーススタディ:SES経験4年のDさんがWeb系自社開発企業に転職した例
ここでは、実際にSES経験者がWeb系自社開発企業への転職に成功した事例を紹介します。
状況(Before)
- 28歳、SES企業で4年間勤務。Java/Spring Bootを使った金融系システムの保守開発がメイン
- 年収450万円。常駐先は週5出社、残業月30時間程度
- 「モダンな技術を使いたい」「自社プロダクトに関わりたい」という思いが強まっていた
- GitHubアカウントはあったが、ほとんどコミットがない状態
行動(Action)
- 転職活動開始の3ヶ月前から準備開始。まず現在のスキルを棚卸しし、Web系企業が求めるスキルとのギャップを洗い出した
- 不足していたフロントエンド(React)とインフラ(AWS/Docker)を平日夜と週末に学習。UdemyとAWS公式ハンズオンを併用して3ヶ月でEC2/RDS/S3/CloudFrontの基礎を習得
- 個人開発アプリを1つ作成:タスク管理と振り返りができるWebアプリをReact+Go+PostgreSQLで開発し、GitHubにソースを公開。READMEには設計意図とER図を記載
- 技術ブログをZennで開設し、「SES出身者がGoを学んだ過程」という切り口で5記事を投稿
- 転職エージェント2社(レバテック・Wantedly経由のスカウト)を併用し、Web系自社開発企業10社に応募
- 面接では「SESでの顧客折衝経験」を「ビジネス要件を技術に落とし込む力」としてアピール
結果(After)
- BtoB SaaS企業から内定を獲得。年収は480万円→550万円にアップ(100万円増)
- React+TypeScript+Goという希望通りの技術スタックで開発ができる環境に
- 週2リモート・フレックス制度ありで、ワークライフバランスも改善
- 入社後はスクラムチームに配属され、入社3ヶ月で機能リリースを主導するポジションに
Dさんは「SES経験を否定するのではなく、そこで学んだことをWeb系の文脈に翻訳したのが良かった」と振り返っています。
転職エージェントの活用法については、転職エージェントを味方につける戦略的な転職活動ガイドで詳しく解説しています。



選考対策:SES経験者がWeb系企業の面接で気をつけるポイント
SES・受託開発経験者がWeb系自社開発企業の面接で押さえるべきポイントを解説します。
「なぜWeb系に行きたいのか」の言語化
「SESが嫌だから」ではなく、「Web系で何を実現したいのか」を語りましょう。
- NG例:「常駐がつらい」「レガシー環境から脱出したい」
- OK例:「プロダクトの成長にコミットしたい」「ユーザーフィードバックを直接受けながら改善したい」
技術面接への備え
Web系企業ではコーディングテストや技術面接が行われることが多いです。
- コーディングテスト:AtCoderやLeetCodeで基礎レベル(Easy〜Medium)を練習
- 設計面接:「〇〇というサービスをどう設計しますか?」という質問に備える
- 技術ディスカッション:ポートフォリオの設計意図を深掘りされるので、準備しておく
カルチャーフィットの見極め
Web系自社開発企業はカルチャーフィットを重視します。面接では以下のような質問がされることがあります。
- 「直近で学んだ技術は何ですか?」
- 「チームでの意思決定はどう行いますか?」
- 「失敗した経験と、そこから何を学びましたか?」
これらに対して具体的なエピソードで答えられるよう準備しておきましょう。
面接での回答設計については、エンジニア面接で『なぜ転職したいのか』に説得力を持たせる回答設計を参考にしてみてください。
さらなる年収アップやキャリアアップを目指すなら、ハイクラス向けの求人に特化した以下のサービスがおすすめです。
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| 技術スタック | モダン環境中心 | Web系に強い | 企業によりバラバラ |
| リモート率 | フルリモート前提多数 | 条件検索可能 | 原則出社も多い |
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まとめ
SES・受託開発からWeb系自社開発企業への転職は、適切な準備と戦略があれば十分に実現可能です。
- 両者の違いを理解する:ビジネスモデル・技術選定・評価軸の違いを把握する
- 隠れた強みを言語化する:多様なプロジェクト経験・ドキュメンテーション・顧客折衝を「強み」に転換する
- ギャップを埋める準備をする:モダン技術の学習・ポートフォリオ作成・アジャイル理解
- 選考対策を怠らない:なぜWeb系か・技術面接・カルチャーフィットへの備え
SESや受託開発で培った経験は決して無駄ではありません。それをWeb系企業の文脈で再定義し、自信を持ってアピールしましょう。
最初の一歩は「現状のスキル棚卸し」から始めてみてください。














