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先日、チームのインフラエンジニアが「ブラウザを開かずに仮想通貨の値動きをチェックしたい」と言い出したことがきっかけで、ターミナルベースの金融ダッシュボードツールを探すことになりました。そこで見つけたのがstonks-dashboardです。
このツールは、JavaScript製のCLIアプリケーションでありながら、サイバーパンク風のビジュアルとASCIIチャートで金融データを表示できる点が特徴です。本記事では、stonks-dashboardのセットアップから実践的な運用方法まで、エンジニア目線で解説していきます。
stonks-dashboardとは何か
stonks-dashboardは、pierridotite氏がGitHubで公開しているオープンソースのCLIツールです。Node.jsで動作し、ターミナル上で仮想通貨(ビットコイン、イーサリアムなど)や株式市場のデータをリアルタイムに表示します。
主な特徴
このツールには、エンジニアにとって魅力的な特徴がいくつかあります。
- サイバーパンク風のビジュアル:ASCIIアートとダイナミックなカラーリングで、視覚的に楽しめる
- リアルタイム更新:外部APIから最新データを取得し、自動でチャートを更新
- マルチアセット対応:仮想通貨、株式、為替など複数の金融商品に対応
- 軽量・高速:ブラウザを開かずにターミナルだけで完結
私自身、開発作業中にブラウザのタブを増やしたくないタイプなので、ターミナルで完結するこの仕組みは非常に便利だと感じています。
なぜCLIダッシュボードが有効なのか
ブラウザベースの金融ダッシュボードは多機能ですが、開発者にとっては以下のデメリットがあります。
- 作業中の集中力を奪われる
- メモリ・CPU負荷が高い
- ウィンドウ切り替えのオーバーヘッド
CLIダッシュボードなら、tmuxやscreen、iTerm2の分割ペインに常駐させておくことで、作業フローを中断せずに市場動向を把握できます。sqlitでターミナルからデータベースを操作する実践ガイドでも紹介したように、TUIツールは開発者の生産性向上に貢献します。
IT女子 アラ美環境構築とインストール手順
stonks-dashboardのセットアップは非常にシンプルです。Node.js環境があれば数分で動作させることができます。
前提条件
以下の環境が必要です。
- Node.js:v16以上を推奨
- npmまたはyarn:パッケージマネージャー
- ターミナル:256色対応のターミナルエミュレータ
インストール手順
まず、GitHubからリポジトリをクローンします。
git clone https://github.com/pierridotite/stonks-dashboard.git
cd stonks-dashboard
npm install
インストールが完了したら、以下のコマンドで起動できます。
npm start
起動時の設定
初回起動時には、監視したいアセット(仮想通貨や株式のティッカーシンボル)を設定ファイルで指定できます。デフォルトではビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの主要通貨が表示されます。
設定ファイルはconfig.jsonにあり、以下のような形式でカスタマイズできます。
{
"assets": ["bitcoin", "ethereum", "solana"],
"refresh_interval": 60,
"theme": "cyberpunk"
}
Model Context Protocol(MCP)でAIエージェントを拡張する実践ガイドで紹介したように、設定ファイルベースのカスタマイズは開発者にとって馴染み深いアプローチです。



実践的な使い方とケーススタディ
実際にstonks-dashboardを運用する際の実践例を紹介します。
ケーススタディ:開発チームでの活用
私のチームでは、以下のような使い方をしています。
状況(Before):3人のエンジニアがそれぞれブラウザで仮想通貨の値動きをチェックしており、作業中に「ちょっと価格見てくる」という中断が頻発していた。1日あたり平均5回、各3分程度のロスが発生。
行動(Action):stonks-dashboardをチーム共通の監視ツールとして導入。tmuxセッションの最下部ペインに常駐させ、価格変動時のみ視線を移すルールを策定。
# tmuxセッション内での起動例
tmux split-window -v -p 20
npm start
結果(After):ブラウザへの切り替え回数が1日平均5回→0回に減少。チーム全体で1日あたり約45分の作業時間を節約。
カスタマイズ例:アラート機能の追加
stonks-dashboard自体にはアラート機能がありませんが、スクリプトを組み合わせることで価格アラートを実装できます。
#!/bin/bash
# 簡易価格アラートスクリプト
BTC_PRICE=$(curl -s "https://api.coingecko.com/api/v3/simple/price?ids=bitcoin&vs_currencies=usd" | jq -r '.bitcoin.usd')
if (( $(echo "$BTC_PRICE > 100000" | bc -l) )); then
notify-send "BTC Alert" "Bitcoin is above $100,000!"
fi
Cursorでローカル LLMを活用する完全ガイドで紹介したように、ターミナルツールとスクリプトの組み合わせは無限の可能性を秘めています。



CLI金融ツールの導入効果と注意点
CLIダッシュボードの導入効果を定量的に整理し、注意すべきポイントも解説します。
導入効果の可視化
以下のグラフは、CLIダッシュボード導入時の各指標を評価したものです。


監視効率と即時対応力が高い一方、コード依存性(カスタマイズ時のスクリプト作成が必要)と学習コスト(CLIに慣れていない人にはハードル)がある点に留意が必要です。
注意点とデメリット
stonks-dashboardを使う上での注意点を整理します。
- API依存:外部APIの仕様変更やサービス停止の影響を受ける
- データ精度:無料APIは遅延がある場合がある(数秒〜数分)
- 機能の限定:トレード機能やポートフォリオ管理は搭載されていない
- ターミナル依存:GUIに慣れたユーザーには学習コストがかかる
ただし、これらは「モニタリング専用ツール」として割り切れば大きな問題にはなりません。Cloudflare WorkersでNode.js依存ライブラリを動かす黒魔術で紹介したように、ツールの特性を理解して適材適所で使うことが重要です。



ターミナルツールをさらに活用するために
stonks-dashboardのようなCLIツールを活用するためのスキルアップ方法を紹介します。ターミナル操作に慣れることで、開発効率は大幅に向上します。ローカルLLMセットアップガイドで紹介したように、ターミナルベースのツールはエンジニアの生産性向上に必須のスキルです。
CLIツールを使いこなすには、データ分析やAIの知識も重要です。金融データをより深く分析したい場合は、Pythonやデータサイエンスのスキルを習得することをおすすめします。以下のサービスでは、実践的なAIスキルを効率的に学べます。
本記事で解説したようなAI技術を、基礎から体系的に身につけたい方は、以下のスクールも検討してみてください。
| 比較項目 | DMM 生成AI CAMP | Aidemy Premium |
|---|---|---|
| 目的・ゴール | ビジネス活用・効率化非エンジニア向け | エンジニア転身・E資格Python/AI開発 |
| 難易度 | プロンプト作成中心 | コード記述あり |
| 補助金・給付金 | リスキリング補助金対象 | 教育訓練給付金対象 |
| おすすめ度 | 今の仕事に活かすなら | AIエンジニアになるなら |
| 公式サイト | 詳細を見る | 詳細を見る |



まとめ
本記事では、stonks-dashboardを使ってターミナルから仮想通貨や株価をリアルタイム監視する方法を解説しました。要点を整理すると次のようになります。
- stonks-dashboardはNode.js製のサイバーパンク風CLIダッシュボード
- ブラウザを開かずに金融データを監視でき、開発作業の中断を減らせる
- tmuxやscreenと組み合わせることで、常駐監視が可能
- スクリプトと連携すれば価格アラートなどの拡張も実現可能
- 監視専用ツールとして割り切り、用途を限定して活用するのがベスト
「ちょっと価格を見るためにブラウザを開く」という小さな中断は、積み重なると大きなロスになります。開発者としての生産性を守りながら市場動向を把握するために、ぜひstonks-dashboardを試してみてください。









