【エンジニアあるある】コードレビューで指摘された箇所、直したらパフォーマンスが低下した

こんばんは!IT業界で働くアライグマです!

コードレビューは、ソフトウェア開発において欠かせないプロセスです。品質向上やバグの早期発見につながる一方で、指摘に従って修正したら逆にパフォーマンスが低下してしまうということも少なくありません。

例えば、「可読性を向上させるためにコードを整理したら、処理速度が遅くなった」「関数を細かく分けた結果、オーバーヘッドが増えてしまった」といったケースです。こうした状況に直面すると、「指摘に従うべきだったのか?」と悩むこともあるでしょう。

本記事では、コードレビューによる修正がパフォーマンス低下につながる原因と、それを防ぐためのポイントについて解説します。

コードレビューの指摘がパフォーマンス低下を招く原因

可読性向上のための修正が逆効果になる

コードレビューでは、可読性の向上が重視されることが多いです。しかし、可読性を優先するあまり、処理効率が悪化してしまうこともあります。

例えば、複雑な処理を簡潔にするためにリファクタリングを行った結果、以前よりも処理に時間がかかるようになったり、メモリ消費が増えてしまうことがあります。コードがスッキリしても、実行コストが増えてしまっては本末転倒です。

不必要な関数化や汎用化によるオーバーヘッド

「同じ処理を繰り返さないように関数を作る」「汎用的なコードにする」というのは、一般的な開発のベストプラクティスです。しかし、すべての処理を関数化・汎用化することで、逆にパフォーマンスが低下する場合があります。

関数が増えると、その呼び出しの際にわずかながら処理コストがかかります。単体では気にならない程度のオーバーヘッドでも、大量のデータを処理する場面では影響が大きくなります。特に、頻繁に実行される処理では、無駄な関数コールがボトルネックになりかねません。

シンプルな書き方が必ずしも最適とは限らない

コードレビューでは「もっとシンプルに書きましょう」と指摘されることがあります。確かに、冗長なコードを削減することは大切ですが、短縮しすぎることで処理が遅くなるケースもあります。

例えば、一見スッキリした書き方でも、内部的に余計な処理が増えてしまう場合があります。シンプルな書き方が必ずしも効率的とは限らないため、処理内容を考慮することが重要です。

データベースのクエリ最適化が逆効果になることも

データベース処理の最適化は、パフォーマンス向上のために重要です。しかし、コードレビューで「もっと簡単に書ける」と指摘され、処理を整理した結果、データベースの負荷が増えてしまうこともあります。

例えば、便利なフレームワークの機能を活用したことで、知らないうちに不必要なクエリが発生していたというケースも少なくありません。コードが読みやすくなったとしても、実際の動作が遅くなってしまっては意味がないため、データベースの処理は慎重に最適化する必要があります。

コードレビューの指摘を反映するときの注意点

修正前後でパフォーマンスを比較する

コードを修正する際は、必ず修正前後で処理速度やメモリ使用量を比較しましょう。 修正後に意図しないパフォーマンス低下が発生していないかを確認することで、問題を未然に防ぐことができます。

可読性とパフォーマンスのバランスを取る

可読性を向上させることは重要ですが、それによってパフォーマンスが低下してしまっては意味がありません。シンプルに書きすぎることで処理が重くなったり、逆に複雑にしすぎてメンテナンスが困難になったりしないよう、バランスを意識することが大切です。

すべての指摘に従う必要はない

コードレビューの指摘はあくまでアドバイスであり、必ずしもすべてに従う必要はありません。「この変更で本当にパフォーマンスが向上するのか?」と疑問を持ち、必要に応じて議論することも重要です。

特に、実行コストに影響を与える修正は、しっかりと検証したうえで採用するかどうかを決めるべきです。チーム内で納得感のある形にすることが、より良い開発につながります。

データベース処理は慎重に見直す

データベースのクエリを変更するときは、クエリの実行回数やインデックスの使用状況を確認することが重要です。便利なフレームワークの機能を使うことで可読性は上がりますが、SQLの実行効率が落ちてしまう可能性もあります。実際のクエリの動作を検証しながら改善を進めるのがベストです。

まとめ

コードレビューは、開発者が成長し、品質を向上させるための貴重な機会です。しかし、指摘された内容をそのまま適用するだけでは、必ずしも最良の結果につながるとは限りません。

  • 可読性とパフォーマンスのバランスを意識する
  • 修正前後で動作を比較し、パフォーマンス低下がないか確認する
  • 指摘の意図を理解し、必要に応じて議論する
  • データベースのクエリ最適化は慎重に行う

これらのポイントを押さえることで、コードの品質を維持しつつ、パフォーマンスの低下を防ぐことができます。 コードレビューを単なる修正の場ではなく、より良い開発を目指す機会として活用していきましょう。