
ベテランエンジニアが若手に教えたくなる“昔の職人気質”
こんばんは!IT業界で働くアライグマです!
エンジニアの世界は常に進化しています。最新技術や新しい働き方が次々と生まれ、特に若手エンジニアにとっては学ぶべきことが尽きません。しかし、ベテランエンジニアたちが築いてきた「昔の職人気質」には、今の時代にも役立つ考え方や仕事の姿勢が多く含まれています。今回は、そんな職人気質のエッセンスを紹介します。
ベテランエンジニアが若手に教えたくなる“昔の職人気質”
責任感を持ち、最後までやり遂げる
昔のエンジニアたちは、自分が担当したコードに対して最後まで責任を持つという意識を強く持っていました。今のように細かくタスクが分業されていなかった時代、設計から開発、運用まで一貫して担当することが一般的でした。そのため、自分の書いたコードが本番環境でどう動くのかを常に意識し、バグが発生すればすぐに修正するという姿勢が求められていました。
最近は「責任範囲の明確化」が進み、担当範囲が狭まることもありますが、最終的にシステム全体の品質を守るのはエンジニアの責任です。コードの品質を保つためにも、問題が起きたら「これは自分の範囲外だから」と切り離すのではなく、最後まで向き合う姿勢が重要です。
また、職人気質のエンジニアは、「自分の書いたコードには誇りを持つべきだ」と考えていました。リリースしたら終わりではなく、そのコードが数年後も動き続けることを前提に設計し、保守しやすいコードを書くことを大切にしていたのです。
手を動かして学ぶことの大切さ
現在はインターネットで検索すれば大抵の情報が手に入ります。しかし、昔のエンジニアはドキュメントを隅々まで読み、試行錯誤しながら学ぶことが当たり前でした。今もなお、知識を得るだけでなく、実際に手を動かして理解することが大切です。
例えば、「新しいフレームワークを学ぶ」となったとき、単にチュートリアルをなぞるだけではなく、実際に小さなプロジェクトを作って動かしてみることが理解の近道です。ベテランエンジニアは、「理論だけでなく実践が大事」と口を揃えて言います。それは、実際に手を動かすことで、本質的な理解につながるからです。
また、昔のエンジニアは環境構築にも時間をかけました。GUIツールが充実していなかったため、手動でライブラリをコンパイルし、設定ファイルを自分で書き換えることでシステムの挙動を理解していたのです。手間を惜しまず、深く学ぶ姿勢は今でも大切なスキルの一つです。
コードをシンプルに、美しく書く
昔の職人気質なエンジニアは、「コードは一度書いたら、10年後の自分が見ても理解できるように」という意識を持っていました。特にリソースが限られた時代は、冗長なコードや無駄な処理を省くことが求められたため、シンプルでメンテナンスしやすいコードを書くことが重視されていました。
現在でも、「動けばいい」という考え方ではなく、可読性・保守性の高いコードを意識することが重要です。ベテランのエンジニアほど「シンプルなコードほど強い」と言います。コメントを適切に入れ、無駄のない設計を心がけることが、長く使えるシステムを作る秘訣です。
また、コーディングスタイルについても厳しく指導されることがありました。無駄な改行やインデントのズレ、意味のない変数名などは許されず、美しいコードを書くことがプロフェッショナルの証とされていました。
チームでの協力を大切にする
エンジニアは個人プレーのように見えますが、実際にはチームでの協力が不可欠です。昔の職人気質なエンジニアは、「お互いに助け合い、成長する」という文化を大事にしていました。
最近はリモートワークの普及もあり、コミュニケーションの取り方が変わってきています。しかし、コードレビューやペアプログラミング、情報共有などの場を活用し、チーム全体で成長できる環境を作ることが大切です。特に、ベテランエンジニアが知見を共有し、若手を育成する文化は、今後のエンジニア業界にとっても必要不可欠なものです。
また、昔のエンジニアは「困ったときはすぐに相談しろ」とよく言いました。一人で悩むよりも、チームの知恵を借りることで、より早く正確な解決策を見つけることができるからです。
まとめ
昔のエンジニアたちが持っていた職人気質には、今のエンジニアにも通用する大切な考え方が多く含まれています。責任感を持つこと、手を動かして学ぶこと、シンプルなコードを書くこと、そしてチームで協力すること。これらは時代が変わっても変わらない、エンジニアとしての基本姿勢です。
若手エンジニアの皆さんも、最新技術を追うだけでなく、ベテランエンジニアの持つ知恵や考え方を学び、より良いエンジニアを目指していきましょう。技術の進歩は目覚ましいですが、その根底にある「エンジニアとしての在り方」は、今も昔も変わらないものなのです。