チケット管理あるある:チケット起票者が神出鬼没

こんばんは!IT業界で働くアライグマです!

プロジェクトの進行に欠かせないチケット管理。タスクを整理し、進捗を可視化できる便利な仕組みですが、実際に運用するとさまざまな問題が発生します。その中でもよくあるのが、「チケット起票者が神出鬼没」問題です。

「このチケット、誰が作ったの?」と探しても、起票者が見当たらない。問い合わせをしようとしても、なぜか音信不通。仕様の確認をしたいのに、どこにもいない…。こんな経験をしたことがあるエンジニアやプロジェクトマネージャーは多いのではないでしょうか?

本記事では、「神出鬼没な起票者」問題の具体例と、その対策方法について詳しく解説します。

チケット起票者が神出鬼没になる理由

起票した後、すぐに別の業務に移ってしまう

チケットを作成した人がすぐに別のタスクに取り掛かることで、対応を忘れてしまうケースがあります。特に、以下のような場面で起こりがちです。

  • クライアントからの要望を聞き、急いでチケットを作成したが、別の案件対応に追われる
  • マネージャーが「とりあえずチケット化」をしたが、詳細は他のメンバーに任せてしまう
  • 非エンジニアの起票者が、「これでエンジニアが対応してくれる」と思い込んでしまう

このような状況では、起票者自身がチケットの存在を忘れてしまうことも少なくありません。

チケット作成後に「役割を果たした」と思ってしまう

特に非エンジニアの起票者に多いのが、「チケットを作成したから、あとは開発チームがやってくれるだろう」と思い込んでしまうケースです。

  • 仕様が曖昧なまま「〇〇の機能を追加してください」だけ書かれている
  • 依頼内容に背景や詳細がなく、「とりあえず実装して」と丸投げ状態
  • 追加の確認が必要になっても、起票者がすでに別の業務に移っており、対応が遅れる

この場合、エンジニア側は仕様の確認ができずに作業が進まないという問題が発生します。

起票者が外部の関係者で、すぐに連絡が取れない

プロジェクトによっては、クライアントや他部署のメンバーがチケットを起票することもあります。 しかし、こうした外部の関係者は、エンジニアチームの作業フローに慣れていないことが多く、「起票したら、それで仕事が終わった」と思ってしまうケースが少なくありません。

  • クライアントからの仕様変更依頼がチケットとして届いたが、細かい確認をしようにも連絡がつかない
  • 他部署のメンバーが不具合報告のチケットを作成したが、詳細が不明で調査が進められない
  • 営業担当が「顧客の要望」として起票したが、そもそも本当に必要な修正なのか不明

こうした状況では、チケットはあるのに対応できない、という宙ぶらりんな状態になってしまいます。

「神出鬼没な起票者」問題を解決する方法

起票ルールを明確にする

「チケットを作成する際のルール」を明確に定めることが重要です。特に、以下のポイントを徹底するだけで、問題が大幅に改善されます。

  1. 起票時に必要な情報を記載する(例:背景・目的・期待する成果)
  2. 不明点があれば起票者が責任を持って対応する(連絡がつかない場合、対応を進められないことを周知)
  3. 起票者の名前・連絡先を明記する(誰に確認すればいいのかを明確にする)

特に、「チケットを作った人が最後まで責任を持つ」という意識を持ってもらうことが大切です。

チケット起票後のフォローアップを義務化する

「起票したら終わり」にならないように、フォローアップの仕組みを導入することが有効です。

  • 定期的に起票者と進捗確認を行う(例:週次ミーティングでチケットを見直す)
  • ステータス管理を徹底し、起票者の確認を求める(「詳細確認中」「仕様検討中」などのステータスを追加)
  • 自動通知を設定し、起票者に進捗をリマインドする(一定期間進展がない場合、自動で通知を送る)

こうすることで、起票者が責任を持って対応するようになり、神出鬼没な状態を防ぐことができます。

起票者が外部の関係者なら、窓口を一本化する

クライアントや他部署のメンバーが起票する場合は、窓口を一本化するのが有効です。

  • 営業やプロジェクトマネージャーが、エンジニアとクライアントの間に入る
  • チケットの作成は社内の特定メンバーが代行する(クライアントからの依頼を整理し、適切な形で起票)
  • Slackやメールでの直接依頼は禁止し、必ずチケット経由にする

これにより、起票者が不在で困る状況を最小限に抑えることができます。

まとめ

チケット管理の現場では、「チケット起票者が神出鬼没」問題が頻繁に発生します。

  • 起票者がチケット作成後に別の業務に移ってしまう
  • 「起票したからあとはお任せ」と思われがち
  • 外部の関係者が起票し、連絡が取りづらいこともある

こうした問題を解決するためには、起票ルールの整備、フォローアップの強化、窓口の一本化が効果的です。

チケット管理をスムーズにすることで、開発チームのストレスを軽減し、プロジェクトの進行をより円滑にすることができます。 ぜひ、今回紹介した対策を試してみてください!