
ベテランエンジニアが若手のコードを見て感じる『時代は変わった』瞬間
こんばんは!IT業界で働くアライグマです!
エンジニアリングの世界は日々進化し、新しい技術や開発手法が次々と登場しています。そんな中、ベテランエンジニアが若手のコードを見て「時代は変わったな…」と感じる瞬間は少なくありません。
かつて当たり前だった書き方が「古い」とされ、かつては常識だった最適化が不要になり、開発スタイルそのものが変化しているのです。
本記事では、ベテランエンジニアが若手のコードを見て感じる「時代の変化」について、具体的な例を挙げながら考察していきます。
ベテランエンジニアが若手のコードを見て感じる『時代は変わった』瞬間
コメントが極端に少ないコード
かつてのプログラミングでは、コードの可読性を高めるためにコメントをしっかり書くことが重要視されていました。特に大規模開発では、後からコードを読む人のために詳細な説明を残すのが当然とされていました。
しかし、最近の若手エンジニアのコードを見ると、コメントが極端に少ない、または全くないことが珍しくありません。
なぜなら、モダンな開発では「コードそのものがドキュメントとして機能するべき」という考え方が主流になってきているからです。適切な変数名や関数名を付けることで、コードの意図を明確にし、コメントなしでも理解できる状態を目指すのが一般的になっています。
ベテランエンジニアからすると、「昔はしっかりコメントを書いていたのに、今はこんなに少なくて大丈夫なのか?」と不安になることもあるでしょう。しかし、最近の開発ではリーダブルコードを意識することがより重要とされており、「コメントを書くよりも、読みやすいコードを書くこと」が重視されています。
全くSQLを書かずにデータ操作
かつてのエンジニアは、データベースを操作する際に直接SQLを書くのが当たり前でした。特にパフォーマンスを考慮しながら最適なクエリを設計するスキルが求められました。
しかし、最近の若手エンジニアは、SQLを直接書かずにORM(Object-Relational Mapping)を使うことがほとんどです。例えば、LaravelのEloquentやDjangoのORMを使えば、SQLを意識せずにデータ操作が可能になります。
// Laravel Eloquent
$users = User::where('status', 'active')->get();
このコードを見ると、ベテランエンジニアは「これだけで本当に意図したSQLが発行されるのか?」と疑問に思うかもしれません。昔は、SQLのパフォーマンスを考えながらインデックスの活用やJOINの最適化を手動で行うのが当たり前でしたが、今ではORMが自動的に最適なクエリを生成してくれることも多くなりました。
もちろん、ORMを使うことで開発スピードが向上し、コードの可読性も高まりますが、「SQLの知識が不足していると、パフォーマンスの悪いクエリを発行してしまう」という問題もあります。ベテランエンジニアの中には、「たまには手書きのSQLを書いたほうがいいのでは?」と思う人もいるでしょう。
フルスタック化が進んでいる
以前は、バックエンドエンジニアはバックエンドだけ、フロントエンドエンジニアはフロントエンドだけを担当するという分業スタイルが一般的でした。しかし、最近ではフルスタックエンジニアという考え方が広まり、若手エンジニアはバックエンドもフロントエンドもこなすことが増えています。
例えば、VueやReactを使ったフロントエンド開発と、LaravelやDjangoを使ったバックエンド開発の両方を担当するエンジニアが増えており、一人でシステム全体を開発できるスキルが求められる時代になっています。
ベテランエンジニアからすると、「昔は専門分野を極めるのが主流だったのに、今は広く浅く学ぶスタイルになったな…」と感じることもあるでしょう。確かに、広範囲の知識を持つことは重要ですが、一方で「一つの分野を深く掘り下げる専門性が失われつつあるのでは?」という懸念もあります。
すぐに「ライブラリ」を使う
昔のエンジニアは、何か機能を実装する際に自前でコードを書くのが当たり前でした。しかし、今の若手エンジニアは「すでに便利なライブラリがあるなら、それを使うべき」という考え方が強く、自作よりも既存のライブラリを活用することを優先します。
例えば、日付処理を行う場合、昔ならC言語のstrftime
を使って計算していたものが、今ではCarbon(PHP)やMoment.js(JavaScript)のようなライブラリを使うのが当たり前になっています。
// Carbonライブラリを使った日付操作
$now = Carbon::now()->format('Y-m-d H:i:s');
このように、ライブラリを活用することで開発スピードが向上し、バグのリスクも減るため、現代の開発では推奨されています。しかし、ベテランエンジニアの中には「ライブラリに頼りすぎると、基礎的なプログラミング能力が育たないのでは?」と心配する声もあります。
まとめ
ベテランエンジニアが若手のコードを見て「時代は変わったな…」と感じる瞬間は多々あります。
- コメントが極端に少ない
- SQLを書かずにORMを使う
- フルスタック化が進んでいる
- 自作せずライブラリに頼る
これらの変化は、技術の進歩と開発手法の最適化の結果であり、必ずしも悪いことではありません。しかし、昔ながらの技術や考え方も今なお重要な場面があることを忘れてはいけません。
ベテランと若手、それぞれの強みを活かしながら、時代の変化に適応していくことこそが、優れたエンジニアの姿勢ではないでしょうか。