「情シスさん、〇〇のソフト入れて」一人情シス、社内からの無理難題にウンザリ

こんばんは!IT業界で働くアライグマです!

社内のITインフラを支える 情報システム部門(情シス)。しかし、特に 一人情シス の場合、その業務範囲は広大です。サーバー管理、ネットワーク保守、ヘルプデスク業務、アカウント管理、セキュリティ対策、システム導入の検討など、 会社のITに関わるすべての仕事を一人でこなさなければならない という現実があります。

そんな中、社内の社員から何の前触れもなく飛んでくるのが、 「このソフト入れてもらえますか?」という突然のリクエスト です。

  • 「〇〇のソフトが便利だから、会社のPCにも入れてほしい」
  • 「取引先が使っているから、うちでも導入しないと困る」
  • 「このツールがないと作業が進まないから、すぐ入れて!」

これらの要望は、一見すると業務改善のための前向きな意見のように思えます。しかし、 ソフトウェアの導入には多くの確認事項がある ことを知らない社員がほとんどです。

  • ライセンス契約は適切か?(個人利用はOKでも、企業利用はNGなケースも)
  • セキュリティリスクはないか?(外部と通信するソフトは情報漏洩の危険性あり)
  • 既存システムと競合しないか?(インストールすると他のソフトが動かなくなることも)

情シスの立場からすると、「ちょっとインストールするだけでしょ?」という社員の無邪気なリクエストが ITインフラ全体のリスクを高める可能性 すらあるのです。

では、一人情シスは どのようにこの無理難題と向き合えばいいのでしょうか?

社内からの「このソフト入れて」に振り回される理由

なぜ情シスはソフトウェア導入のリクエストに悩まされるのでしょうか?そこには IT管理の難しさと、社内のITリテラシー不足 という2つの要因があります。

社内のITリテラシー不足

一般の社員にとって、ソフトウェアのインストールは 自宅PCでアプリを入れるのと同じ感覚 です。「Googleでダウンロードして、インストールするだけ」と思い込んでおり、そこに潜む リスクや管理負担 を理解していません。

情シスが「そのソフトはNGです」と断ると、こう言われることもあります。

  • 「え?なんでダメなんですか?」
  • 「他の会社では普通に使ってますよ?」
  • 「そんなに厳しくしなくてもよくないですか?」

これが 一人情シスのストレスを倍増させる要因 になっています。

業務に直接関係しないリクエスト

中には、業務とは無関係なソフトを要求されることもあります。

  • 「ZoomじゃなくてDiscordを使いたいんですけど」
  • 「Photoshopをインストールしたい(デザイナーではない)」
  • 「スマホゲームをPCで動かせるようにしてほしい」

こうしたリクエストは、業務の生産性向上とは関係ない ことがほとんどです。

セキュリティポリシーとの衝突

情シスが一番気をつけるべきなのは、セキュリティリスクの増大 です。

  • フリーソフトにマルウェアが仕込まれている可能性
  • クラウドソフトが外部サーバーにデータを送信してしまうリスク
  • 勝手にインストールしたソフトが会社のシステムと競合し、動作不良を引き起こす

社員が簡単にソフトを導入できる環境は、情報漏洩やシステムトラブルの温床 になりかねません。

一人情シスが無理難題を回避する方法

ソフトウェア導入のルールを明確にする

「インストール申請には正式な書類が必要」「上長の承認を経てから検討する」など、ルールを明確化することで、安易なリクエストを防ぐことができます

社内へのIT教育を強化する

  • 「なぜ勝手にソフトを入れると危険なのか?」
  • 「情シスがソフト管理を厳しくする理由は何か?」

こうした情報を 社内にしっかり共有する ことで、不要なリクエストを減らすことができます。

代替案を提案する

「このソフトが必要」と言われたときに、すぐにNOと言うのではなく、代わりに使える安全なツールを提案する のも有効です。

IT管理ツールを導入する

MDM(モバイルデバイス管理)やソフトウェア配布管理ツールを導入し、情シスが一括管理できる環境を整える と、リクエスト対応の負担が減ります。

まとめ

一人情シスは、 社内の便利屋ではなく、会社のIT環境を守る管理者 です。安易なソフトウェアの導入を許せば、セキュリティ事故やシステム障害のリスクが高まり、最終的には 情シス自身の負担が増える ことになります。

  • ルールを明確にし、申請プロセスを整備する
  • 社内にITリテラシーを浸透させ、不要なリクエストを減らす
  • 代替案を提示しつつ、無理難題をやんわりと回避する

これらの対策を講じることで、 一人情シスの負担を減らしながら、社内のIT環境をより安全で快適なものにする ことができるでしょう。