HTML手打ち、Web標準に準拠

こんばんは!IT業界で働くアライグマです!

近年、ウェブ開発の現場では、CMSやサイトビルダーの普及により、コードを直接書かずにウェブサイトを構築できる環境が整っています。しかし、こうしたツールを使うことで、コードの可読性や保守性が損なわれたり、不要なコードが増えてページの読み込み速度が低下したりすることもあります。

そのため、HTMLを手打ちし、Web標準に準拠したコーディングを行うことは、サイトの品質を向上させるために重要なスキルです。本記事では、HTMLを手書きするメリットや、Web標準を意識した適切なコーディング方法について詳しく解説します。

HTML手打ちのメリット

HTMLを手打ちで記述することには、いくつかの重要なメリットがあります。

コードの可読性が向上する

手打ちでコードを書くことで、構造がシンプルでわかりやすいHTMLを作成することができます。自動生成されたHTMLは、不要なタグや冗長なコードが含まれることが多く、修正や管理が難しくなることがあります。

パフォーマンスの向上

不要なコードが削減されることで、ページの読み込み速度が向上し、ユーザーエクスペリエンス(UX)が向上します。特に、モバイルユーザーにとっては、軽量なHTMLが快適な閲覧体験を提供します。

SEOに有利

Web標準に準拠した適切なHTMLを記述することで、検索エンジンがページの内容を正しく理解しやすくなり、SEOの効果が高まります。例えば、適切な見出しタグ(<h1><h6>)を使用することで、検索エンジンがコンテンツの構造を正しく認識できます。

アクセシビリティの向上

Web標準に準拠したHTMLは、スクリーンリーダーを使用する視覚障害者などのユーザーにとっても利用しやすくなります。例えば、適切なalt属性を設定することで、画像の内容を視覚障害者に伝えることが可能になります。

Web標準に準拠したコーディングのポイント

Web標準に準拠したHTMLを記述するためには、以下のポイントを意識することが重要です。

正しいHTMLの構造を守る

HTMLドキュメントは、適切な構造を持つことが求められます。最低限、以下のような基本構造を守りましょう。

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
    <meta charset="UTF-8">
    <meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
    <title>Web標準に準拠したHTML</title>
</head>
<body>
    <header>
        <h1>HTML手打ち、Web標準に準拠</h1>
    </header>
    <main>
        <section>
            <h2>正しいHTMLの構造を守る</h2>
            <p>HTMLは適切なタグを使用し、階層構造を意識することが重要です。</p>
        </section>
    </main>
    <footer>
        <p>&copy; 2025 My Website</p>
    </footer>
</body>
</html>

このように、DOCTYPE宣言を記述し、<html>, <head>, <body>といった基本的な構造を正しく定義することで、Web標準に準拠したHTMLを記述できます。

セマンティックなHTMLを意識する

セマンティックHTMLとは、タグの意味を正しく利用して、ページの構造を明確にすることを指します。例えば、以下のような適切なタグを使用しましょう。

  • 見出しには<h1><h6>を使用する
  • 段落には<p>を使用する
  • リストには<ul><ol>を使用する
  • 強調には<strong><em>を使用する
  • ナビゲーションには<nav>を使用する
<nav>
    <ul>
        <li><a href="#">ホーム</a></li>
        <li><a href="#">ブログ</a></li>
        <li><a href="#">お問い合わせ</a></li>
    </ul>
</nav>

このように、意味のあるタグを使用することで、検索エンジンや支援技術がコンテンツを正しく解釈しやすくなります

レスポンシブデザインに対応する

現在のWebサイトは、PCだけでなくスマートフォンやタブレットでも閲覧されるため、レスポンシブデザインを考慮したHTMLを記述することが必須です。

基本的には、以下のmetaタグを<head>内に記述し、ビューポートを適切に設定します。

<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">

さらに、CSSのメディアクエリを活用することで、異なる画面サイズに対応するデザインを実装できます。

適切なアクセシビリティ対応

Web標準に準拠したHTMLを記述する際には、アクセシビリティも考慮する必要があります。

  • 画像にはalt属性を設定する
  • フォームのラベルを適切に設定する
  • キーボード操作に対応したナビゲーションを考慮する

例えば、画像のalt属性を設定することで、視覚障害者がスクリーンリーダーを利用して画像の内容を理解できるようになります。

<img src="example.jpg" alt="青空に広がる桜の風景">

また、フォームの入力欄には、適切な<label>タグを設定することが推奨されます。

<label for="email">メールアドレス:</label>
<input type="email" id="email" name="email">

まとめ

HTMLを手打ちし、Web標準に準拠したコーディングを行うことで、コードの可読性が向上し、SEOやアクセシビリティの面でもメリットが得られます。また、適切なタグを使用することで、検索エンジンや支援技術に正しくコンテンツを伝えることが可能になります。

本記事で紹介した基本的なポイントを押さえ、Web標準に則った高品質なHTMLを書く習慣を身につけましょう