一人情シス、情シスなのに社内SNSの運用もやる羽目に

こんばんは!IT業界で働くアライグマです!

企業の情報システム部門、いわゆる情シスは、社内のITインフラの管理やシステム運用を担当するのが一般的です。しかし、一人情シスとして働く場合、その業務範囲は驚くほど広がることがあります。特に「ITに関わることはすべて情シスの担当」とみなされるケースが多く、サーバー管理から社内ヘルプデスク、時にはデザインや広報のような業務まで抱え込むことになることもあります。その結果、社内SNSの運用まで担当することになることがあります。

近年、多くの企業で社内SNSの導入が進んでいます。テレワークの普及や社内コミュニケーションの円滑化を目的とし、SlackやMicrosoft Teams、LINE WORKS、Workplace by Metaといったツールが活用されるケースが増えています。しかし、これらのツールの管理は一体誰が担当するべきなのでしょうか?

本来であれば、人事や総務、広報部門が社内SNSの運用を担うのが理想です。彼らは社内のコミュニケーションや企業文化を理解しており、社員がどのようにツールを使うべきかを決定する適任者だからです。しかし、実際には、これらのツールの導入や管理には一定のIT知識が必要なため、「技術的なことは情シスに頼めばいい」と考えられがちです。その結果、一人情シスが社内SNSの設定や運用まで担当することになってしまうのです。

では、なぜ情シスが社内SNSの運用を任されるのか? そして、どうすれば効率的に運用できるのか? 一人情シスの視点から、社内SNS運用の課題と対策を詳しく解説していきます。

社内SNSの運用が情シスに回ってくる理由

社内SNSの運用が情シスに任される背景には、いくつかの理由があります。まず、社内SNSは「ITツール」として認識されることが多いため、その管理が自然と情シスの業務に含まれてしまうことが挙げられます。

また、社内SNSの設定やトラブル対応には技術的な知識が求められるため、他の部門では適切に管理できないことも理由の一つです。例えば、アカウントの管理やアクセス権の設定、システムのトラブルシューティングなど、専門的な知識が必要な作業は、必然的に情シスの業務になりがちです。

さらに、社内SNSはシステムトラブルが発生すると業務に支障をきたすため、迅速な対応が求められます。その結果、社員からの問い合わせやトラブル対応を担当する情シスが、いつの間にか社内SNSの運用全般を引き受けることになってしまうのです。

一人情シスが社内SNS運用で直面する課題

一人情シスとして社内SNSを運用する場合、単なるシステム管理だけでなく、社内のコミュニケーションを活性化させるための施策や、社員向けのサポートまで求められることが多くなります。その中でも、特に大きな課題となるのが以下のポイントです。

まず、コンテンツの管理と投稿ルールの整備が必要になります。社内SNSは自由な発言ができる場である一方、適切なルールがなければ情報の混乱や誤情報の拡散につながる可能性があります。例えば、不適切な投稿が問題になったり、機密情報が誤って共有されたりするケースも考えられます。そのため、投稿ガイドラインを策定し、どのような発言が許容されるのか、どのような内容を投稿すべきでないのかを明確にすることが求められます。

次に、社内SNSの定着と利用促進の課題があります。せっかく導入しても、社員が使わなければ意味がありません。しかし、ITツールに慣れていない社員にとっては、「使い方がわからない」「メールで十分」といった理由から、なかなか定着しないことが多いです。そのため、使い方を説明するガイドを作成したり、社内で活用事例を紹介したりすることで、利用を促進する工夫が必要になります。

また、社内SNSの運用にはシステムトラブルへの対応も欠かせません。例えば、突然ログインできなくなったり、特定のチャンネルやグループが閲覧できなくなったりするトラブルが発生することがあります。その際、社員からの問い合わせが情シスに集中し、対応に追われることになります。一人情シスの場合、他の業務と並行してこれらの対応を行う必要があり、大きな負担になりかねません。

一人情シスが効率的に社内SNSを運用する方法

一人情シスが社内SNSをスムーズに運用するためには、最初にしっかりと運用ルールを決めることが重要です。例えば、投稿内容のガイドラインを明確にし、不適切な投稿が発生した場合の対応フローを決めておくことで、トラブルを未然に防ぐことができます。また、新規ユーザーの登録方法や、退職者のアカウント削除ルールを整備することで、アカウント管理の手間を減らすことができます。

さらに、利用促進のためには、社内SNSを活用した成功事例を共有することが効果的です。例えば、あるチームが社内SNSを活用して業務の効率化に成功した事例を紹介し、「こういう使い方をすれば便利だ」ということを社員に伝えることで、利用の定着を促すことができます。

また、社内SNSの運用負担を軽減するためには、問い合わせ対応の負担を減らす工夫も重要です。よくある質問(FAQ)を作成し、社員が自分で問題を解決できるようにすることで、情シスへの問い合わせを減らすことができます。また、システムトラブルが発生した際の対応フローを明確にし、迅速に対応できるように準備しておくことも大切です。

まとめ:情シスの負担を減らしつつ、上手に運用する

一人情シスが社内SNSの運用を担当するのは大変な仕事ですが、適切なルールを整備し、社員の利用を促進することで、負担を減らしながらスムーズに運用することができます。

運用の負担を軽減するために、まずはガイドラインを作成し、適切なルールを設定することが大切です。また、利用促進のための工夫を行い、社員が積極的に活用できる環境を整えることも重要です。問い合わせ対応を減らし、システムトラブルへの対応をスムーズにすることで、一人情シスでも無理なく社内SNSを運用することが可能になります。

情シスが本来の業務に集中できるよう、効率的な社内SNSの運用を目指しましょう。