20代エンジニア『コードは自動整形で!』40代エンジニア『手で揃えろ!』

こんばんは!IT業界で働くアライグマです!

エンジニアの世代間ギャップは、使用するツールや開発手法だけでなく、コードの書き方にも現れます。近年では自動整形ツールが普及し、コードのフォーマットはツール任せというのが当たり前になりつつあります。しかし、一方で長年の経験を持つベテランエンジニアの中には、手作業でコードの整形を行うことにこだわる人も少なくありません。
本記事では、「自動整形派 vs 手作業派」の違いとその背景、メリット・デメリット、そして今後のコード整形のあり方について詳しく掘り下げていきます。

コード整形を巡る世代間ギャップ

コード整形の歴史と進化

かつてのプログラミングでは、コードの整形はすべて手作業でした。エディタの機能も今ほど充実しておらず、インデントや改行の位置はエンジニア自身が調整するのが当たり前でした。

しかし、近年ではPrettierやESLint、clang-format、Black(Python)といった自動整形ツールが登場し、コーディングスタイルの標準化が進みました。特にチーム開発では、個々のスタイルを尊重するよりも、統一されたルールを機械的に適用することが求められるようになっています。

20代エンジニアの考え方:「コードの整形はツールでやるもの」

「コードの整形に時間をかけるのは無駄」というのが、20代エンジニアの一般的な意見です。

  • ツールが自動で揃えてくれるので、自分で調整する必要がない
  • 手作業での整形は時間の無駄であり、開発スピードを落とす
  • チーム開発では一貫性が重要で、個人の感覚で整形するのは非効率

実際に、近年の開発環境ではエディタやCI/CDの段階で自動整形を適用するのが一般的になっています。そのため、コードを手で整えること自体を経験したことがないエンジニアも増えているのです。

40代エンジニアの考え方:「コードは読みやすさが命、自分で揃えるべき」

一方、40代以上のエンジニアの中には、「コードの整形はプログラマーの責任」と考える人も少なくありません。

  • コードの美しさは可読性につながるため、自分の手で最適な形に整えるべき
  • ツールに頼ると、コードの意味を理解せずに書く人が増える
  • ツールのルールが絶対ではなく、文脈に応じた調整が必要な場面もある

長年の経験を持つエンジニアほど、コードの可読性や維持管理の重要性を理解しており、単なる機械的な整形ではなく、状況に応じた「見やすさ」を求める傾向にあります。

自動整形 vs 手作業、どちらが優れているのか?

自動整形のメリット・デメリット

メリット

  • 一貫したスタイルを維持できる
  • 手作業の手間が省け、開発スピードが向上する
  • チーム開発でのコードのばらつきを防げる

デメリット

  • 文脈に応じた柔軟な調整ができない
  • ツールのルールが絶対ではないため、時には可読性を損なう
  • エンジニアがコードのフォーマットを意識しなくなり、雑なコーディングにつながる可能性がある

手作業整形のメリット・デメリット

メリット

  • 状況に応じた最適な整形が可能
  • コードの可読性を最大限に高められる
  • プログラマー自身がコードの細部に注意を払う習慣がつく

デメリット

  • 手間がかかり、開発スピードが落ちる
  • 個々のスタイルがバラバラになり、チーム開発では混乱を招く
  • 整形ルールの違いで無駄なコードレビューが発生することも

これからのコード整形はどうあるべきか?

最適なバランスを見つけることが重要

現代の開発環境では、自動整形ツールを使わないという選択肢は現実的ではありません。しかし、ツールに頼りすぎることで、コードの可読性や品質が低下する可能性もあります。

そのため、「基本は自動整形に任せるが、文脈に応じて手作業で調整する」というバランスが理想的です。

手作業整形が活きる場面

例えば、以下のようなケースでは手作業での調整が有効です。

  • 複雑な条件分岐やネストが深い処理 → インデントやコメントの配置を工夫する
  • 可読性を高めるための改行やスペース調整 → 例外的にツールのルールを無視することも必要
  • 特定のチームやプロジェクトでの独自ルール → ルールの範囲外で最適なフォーマットを選択する

エンジニアとして求められる柔軟性

エンジニアとして重要なのは、「どの手法が最適か」を状況に応じて判断できる力を持つことです。
新しいツールを積極的に活用しつつ、必要に応じて手作業での調整を行うスキルを持つことで、より高品質なコードを書くことができます。

まとめ

エンジニアの世代によって「コード整形」の考え方は異なります。

  • 20代エンジニアは「コードの整形はツールに任せるべき」と考える
  • 40代エンジニアは「コードの整形は手作業で可読性を高めるべき」と考える
  • 自動整形のメリットは統一性と開発スピード向上
  • 手作業整形のメリットは柔軟な調整と可読性向上
  • 理想は「自動整形+手作業での最適化」のバランスを取ること

時代の変化とともにツールは進化しますが、エンジニアとしての柔軟な姿勢と適応力こそが、どの世代にも求められるスキルと言えるでしょう。