【SES面談対策】PjMが明かす、評価されるエンジニアの回答例と“地雷案件”を見抜く逆質問

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こんばんは!IT業界で働くアライグマです!

SES(システムエンジニアリングサービス)という働き方を選ぶ上で、多くのエンジニアが経験するのが「現場面談」です。所属する会社の営業担当者から、「来週、クライアント先で面談がありますのでお願いします」とカレンダーに予定が入れられる。転職活動の面接とは少し違う、独特の雰囲気を持つこのステップに、どう準備すれば良いか戸惑った経験はありませんか?

「どんなことを聞かれるんだろう?」「スキルシートに書いてあること以外に何を話せばいい?」「このプロジェクトは本当に大丈夫なんだろうか…?」

そんな不安を抱えるエンジニアは少なくありません。しかし、安心してください。現場面談は、ポイントさえ押さえれば、決して難しいものではありません。むしろ、あなた自身のキャリアを守り、より良いプロジェクトを選ぶための絶好の機会なのです。

この記事では、PjMとして、そして時に面談の「評価者」として参加してきた私の視点から、SESの現場面談でよく聞かれる質問への最適な答え方と、合格率を上げ、かつ「地雷案件」を避けるための最強の「逆質問」について、徹底的に解説します。

SESの「現場面談」とは何か?採用面接との根本的な違い

まず理解すべきなのは、SESの現場面談は、クライアント企業があなたを「雇用」するための採用面接ではない、ということです。法律上、クライアントが直接エンジニアを選定(いわゆる「事前面接」)することは、偽装請負と見なされるリスクがあります。

そのため、建前上は「業務内容の確認や、スキルセットのマッチングを行うためのビジネスミーティング」という位置付けになります。しかし、実態としては、クライアントがあなたの技術力や人柄を評価し、プロジェクトに受け入れるかどうかを判断する、極めて重要な場であることに変わりはありません。

この面談は、あなたとクライアントの「お見合い」のようなものです。クライアントがあなたを評価すると同時に、あなたもクライアント(のプロジェクト)を評価する権利があるのです。この意識を持つことが、現場面談を成功させるための第一歩です。

【前半戦】現場面談でよく聞かれる質問とPjMが評価する回答

面談は、多くの場合、スキルシートに沿った質疑応答から始まります。ここでPjMや現場のリーダーが見ているのは、スキルシートの文字列の裏にある、あなたの「本物の経験」と「思考プロセス」です。

質問1:「これまでのご経歴と、スキルについて教えてください」

これは、ほぼ100%聞かれる定番の質問です。ここで最悪なのは、スキルシートに書かれている内容を、ただ棒読みすることです。

  • NGな回答例:「はい、〇〇を3年、△△を2年経験しました。使える言語はPHPとJavaScriptです。」
  • PjMが聞きたい、OKな回答例:「はい。直近のプロジェクトでは、PHP(Laravel)を用いてECサイトのバックエンド開発を担当しました。特に、商品検索機能のパフォーマンス改善に注力し、SQLのチューニングとキャッシュ戦略の見直しによって、検索速度を平均で50%向上させた経験がございます。フロントエンドに関しても、jQueryやVue.jsを使った改修経験があり、基本的な対応は可能です。」

ポイントは、単なる技術要素の羅列ではなく、その技術を使って「何を課題とし」「どう解決し」「どんな成果を出したのか」を、具体的なエピソードとして語ることです。これにより、あなたのスキルが単なる知識ではなく、実践的な課題解決能力に裏打ちされていることを証明できます。

質問2:「〇〇の経験はありますか?」(スキルシートにない技術について)

プロジェクトで必要となる技術が、あなたのスキルシートに記載されていない場合に聞かれる質問です。ここで正直に「ありません」とだけ答えてしまうと、会話が終わってしまいます。

  • NGな回答例:「いいえ、ありません。」
  • PjMが聞きたい、OKな回答例:「〇〇(技術名)を実務で利用した経験はございません。しかし、現在自己学習を進めており、基本的な概念やチュートリアルは一通り終えています。以前、類似技術である△△を扱った経験があり、新しい技術をキャッチアップすることには自信がありますので、早期に戦力になれると考えております。」

ポイントは、正直に「ない」と認めた上で、学習意欲や類似技術からのキャッチアップ能力といった、ポテンシャルをアピールすることです。未経験の技術に対する前向きな姿勢は、高く評価されます。

質問3:「チームでの開発経験や、コミュニケーションで意識していることは?」

PjMが最も気にする質問の一つです。どんなに技術力が高くても、チームの一員として機能できないエンジニアは、プロジェクトにとってリスクでしかありません。

  • NGな回答例:「はい、報告・連絡・相談をしっかりやるようにしています。」
  • PjMが聞きたい、OKな回答例:「はい。私がコミュニケーションで意識していることは2点あります。一つは、問題が発生した際、すぐに『分かりません』と聞くのではなく、15分ほど自分で調査した上で、試したことと現在の仮説を添えて質問することです。もう一つは、日々の進捗を夕方の定時前に、Slackなどのテキストで簡潔に報告し、チーム全体に進捗を可視化することです。」

ポイントは、「ホウレンソウ」のような抽象的な言葉ではなく、あなた自身が実践している具体的な行動(ワーキングアグリーメント)を示すことです。これにより、PjMはあなたがチームで働く姿を、明確にイメージすることができます。

【後半戦】合格率を上げ、地雷案件を避けるための「最強の逆質問」

面談の終盤には、必ず「何か質問はありますか?」と聞かれます。ここで「特にありません」と答えるのは、絶対にNGです。逆質問は、あなたの意欲を示すだけでなく、プロジェクトが本当にあなたに合う環境なのかを見極めるための、最高の情報収集の機会なのです。

逆質問1:「チームの現在の技術的な課題は何ですか?また、私が参画することで、どのような貢献を期待されていますか?」

この質問には二つの意図があります。一つは、チームが抱えるリアルな課題を知ること。もう一つは、自分がその課題解決に貢献できる人間であるとアピールすることです。相手が「〇〇のパフォーマンスがボトルネックで…」と答えてくれれば、それに対して自分の経験を交えて「でしたら、私の△△の経験が活かせるかもしれません」と、さらに会話を広げることができます。

逆質問2:「コードレビューの文化や、テストコードに関する方針について教えていただけますか?」

これは、プロジェクトの技術的な健全性を測るための、非常に強力な質問です。「レビューは特にしておらず、各自が自由にマージしています」「テストコードは工数の関係で書けていません」といった答えが返ってきた場合、そのプロジェクトは品質に対する意識が低く、いわゆる「地雷案件」である可能性が高いと判断できます。逆に、明確なレビュー方針やテスト戦略があれば、それは質の高い開発チームである証拠です。

逆質問3:「現在、メンバーの皆さんはどのような働き方をされていますか?(1日の流れ、残業時間、リモートワークの頻度など)」

働き方のミスマッチは、不幸の始まりです。スキルがマッチしていても、労働環境が合わなければ、あなたは疲弊してしまいます。「差し支えなければ」と前置きしつつ、チームのリアルな働き方について質問しましょう。相手の回答の歯切れが悪かったり、曖昧だったりした場合は、注意が必要です。

これらの逆質問は、単なる疑問解消のためだけではありません。あなたが単なる「作業者」ではなく、事業やプロジェクトの成功に貢献したいと考える「ビジネスパートナー」であることを示す、強力なメッセージになります。このような、自身の価値を客観的に捉え、キャリアを戦略的に築く思考法について、より深く学びたい方には、こちらのベストセラー書籍がおすすめです。

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まとめ

SESの現場面談は、一方的に評価される「試験」の場ではありません。あなたとクライアントが、お互いにとって良いパートナーシップを築けるかどうかを確認する「対等な対話」の場です。

前半戦では、スキルシートの裏にある具体的な経験とあなたの思考プロセスを伝え、後半戦では、的確な逆質問によって、あなたの意欲と専門性を示し、同時にプロジェクトの健全性を見極める。この二段構えで臨めば、面談の合格率は格段に上がり、あなた自身が不幸になるミスマッチも防ぐことができます。

もし、SESという働き方そのものについて、より深く知りたい方は、以前に書いた 知らないと損するSESとフリーランスの本質的な違い|契約とキャリアパスをPjMが徹底解説 も、ぜひご一読ください。あなたのキャリア選択の一助となれば幸いです。

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