
【あるある】チケットに書いた内容、結局口頭で伝えた方が早かった
こんばんは!IT業界で働くアライグマです!
開発チームの多くが、タスク管理に Jira、Trello、Redmine、Asana などのチケット管理ツールを活用しています。これらのツールを使えば、タスクの整理や進捗管理がしやすくなり、チーム全体の作業効率が向上するはずです。
しかし、実際にプロジェクトを進めていると、 「チケットに書いた内容が伝わらず、結局口頭で説明した方が早かった」 という状況に陥ることがよくあります。
- 「チケットにしっかり書いたのに、結局DMで聞かれる…」
- 「読んでくれると思って書いたのに、誰も内容を理解していなかった…」
- 「文章で伝えるのが難しくて、最終的に口頭で説明してしまった…」
このような チケットの限界 を感じたことがあるエンジニアは多いのではないでしょうか?
本記事では、なぜ チケットに書いたのに口頭で伝えた方が早くなるのか を掘り下げ、チケットと口頭の使い分けのコツ を解説します。
チケットに書いたのに伝わらない理由
情報が抽象的すぎる
タスクの概要をチケットに書く際、 「簡潔にまとめよう」 と意識しすぎると、内容が抽象的になりすぎてしまうことがあります。
例えば、次のようなチケットがあったとします。
タスク名: フロントエンドのバグ修正
詳細: ボタンの動作が不安定なため修正
この情報だけでは、 「どのページのボタン?」「どのように不安定?」「再現条件は?」 など、多くの疑問が生じます。結果として、受け取った側は詳細を確認するために 「このタスク、具体的にどういうことですか?」 と口頭で質問することになります。
読み手の前提知識が異なる
エンジニアの 専門分野や経験によって、同じ文章でも解釈が異なる ことがあります。
例えば、バックエンドエンジニアが 「APIのレスポンスを修正」 とチケットに書いた場合、フロントエンドエンジニアがそれをどう利用すればいいのか、詳細が分からないことがあります。
また、新しくチームに参加したメンバーが 過去の経緯を知らずにチケットを読んでも、背景が分からない という問題もあります。
このような場合、文章だけで完結させるのが難しく、結局 口頭で補足説明をする必要 が出てきます。
文章だけでは伝わりにくい
テキストでのコミュニケーションには限界があります。特に、仕様や設計の意図を正確に伝えたいとき、文章だけでは十分でない ことが多いです。
例えば、
- 「パフォーマンスを改善してください」 → どの観点で?速度?メモリ?CPU負荷?
- 「レイアウトを修正してください」 → どこをどう修正する?コンポーネントの影響は?
このように、細かいニュアンスが伝わりにくい ため、最終的に口頭で確認した方が早くなります。
リアルタイムのやり取りができない
チケット管理ツールは基本的に 非同期コミュニケーション のため、やり取りに時間がかかることがあります。
例えば、次のようなケースです。
- チケットにコメントを書いて質問する
- 相手が気づかずに数時間経過
- やっと返信が来たが、追加で確認したいことが出てくる
- 再度質問して、また待つ…
このように、テキストベースのやり取りでは即時対応が難しい ため、最終的に 「直接話した方が早い」 という結論に至ります。
結局、口頭で話した方が早い場面とは?
仕様の不明点をすぐに解決したいとき
仕様の細かい部分に不明点がある場合、コメント欄で何度もやり取りするより、直接話して確認した方がスムーズです。
細かいニュアンスを伝えたいとき
設計や仕様の背景を含めた意図を伝えたい場合、文章だけでは不十分です。図やジェスチャーを交えた説明の方が伝わりやすいです。
チームで意思決定が必要なとき
複数人が関わるタスクの進め方を決める場合、コメント欄で議論するより、ミーティングや対面での話し合いの方がスピーディー です。
チケットと口頭のバランスを取るには?
要点を簡潔にまとめる
チケットには 「背景」「目的」「具体的な作業内容」 を明記し、誰が読んでも理解しやすい形にします。
図やスクリーンショットを活用する
文章だけで伝わらない場合、図やスクリーンショットを添付 すると、伝達効率が格段に上がります。
話し合いの内容をチケットに記録する
口頭で話した内容を チケットに記録 することで、情報の属人化を防ぎます。
まとめ
開発現場では 「チケットに書いたのに、結局口頭で説明した方が早かった」 という状況が頻繁に発生します。これは、文章だけでは伝えきれない情報や、リアルタイムのやり取りが必要な場面があるためです。
しかし、 すべてのやり取りを口頭にすると、記録が残らず情報共有が難しくなる ため、適切なバランスを取ることが重要です。
「チケットは記録を残すもの」「口頭は補助的な手段」 という意識を持ち、チーム全体で効率的なコミュニケーションを心がけましょう。