
【あるある】チケットに書いた内容、結局誰も見ていない
こんばんは!IT業界で働くアライグマです!
プロジェクト管理ツールやタスク管理システムを活用しているエンジニアにとって、「チケットに書いた内容を誰も見ていない」という経験は一度はあるのではないでしょうか。詳細に要件や経緯を書いたのに、結局チャットで同じ質問をされたり、仕様を理解せずに進められてしまったりすることも珍しくありません。
特にチーム開発では、適切な情報共有がプロジェクトの成功を左右します。しかし、チケットに書いた内容が軽視されると、結果的に手戻りが発生し、無駄な時間を費やすことになりかねません。本記事では、チケットが読まれない原因を掘り下げ、改善策を提案します。
チケットが読まれない理由
文章が長すぎて読む気にならない
エンジニアは技術的な背景や要件を詳細に記述しがちですが、長すぎる文章はかえって読まれません。人は長文を見ると直感的に「読むのが面倒だ」と感じるものです。
特に、チームのメンバーが多忙な場合、チケットの詳細な記述をじっくり読む余裕はありません。そのため、タイトルや概要だけで内容を把握できなければ、結局スルーされてしまうことになります。
タイトルや概要がわかりにくい
「APIのエラー修正」や「バグ対応」といった漠然としたタイトルでは、何を指しているのか一目でわかりません。結果として、チケットが後回しにされるか、読まずに作業を進めてしまうことが増えます。
チケットのタイトルや概要は、簡潔かつ具体的に書くことが重要です。
チケットを確認する文化が根付いていない
チームによっては、「まずチケットを読む」という習慣が根付いていないこともあります。特に、SlackやTeamsなどのチャットツールが頻繁に使われている場合、リアルタイムのコミュニケーションが優先され、チケットの存在が後回しにされることがあります。
この結果、チケットの情報が活用されず、同じ質問が繰り返されたり、認識のずれが発生したりするのです。
情報が古くなっている
更新されないチケットは、信頼できない情報源とみなされるようになります。「どうせ古い情報が載っているだけ」と思われると、誰もチケットを確認しなくなるのです。
プロジェクトが進む中で仕様変更があったにもかかわらず、チケットがそのままだと、情報の不一致が生まれます。そのため、チケットの最新状態を維持することも大切です。
チケットを読んでもらうための工夫
短く、わかりやすく書く
チケットの内容は「簡潔で、要点が伝わる」ことが最も重要です。
長文を書くのではなく、以下のようなフォーマットを意識しましょう。
- タイトル: 何についてのチケットか明確にする(例:「500エラーのログを追加して原因特定をしやすくする」)
- 概要: 3行以内で結論をまとめる
- 詳細: 必要な場合にのみ書く
- アクション: 具体的な指示を明記する
特に、アクションを明確にすることで、チケットの意図が伝わりやすくなります。
重要な情報は冒頭に書く
「結論→理由→詳細」の順に書くと、伝わりやすくなります。
例えば、
✗ 悪い例(冗長な書き方):
昨日APIのレスポンスの処理で問題が発生し、一部のユーザーが500エラーを受け取っていました。その原因を調査したところ、エラーハンドリングが適切に行われていないことがわかりました。そのため、500エラーのログを追加する対応が必要です。
✓ 良い例(簡潔で伝わる書き方):
500エラーのログを追加する必要があります。
- 現状:エラーハンドリングが適切に行われておらず、ユーザーがエラーの原因を把握できない
- 改善策:500エラーのログを記録し、デバッグしやすくする
このように、最初に結論を述べることで、要点がすぐに伝わります。
チケットを確認する文化を作る
チーム全体で「チケットを必ず確認する」という文化を醸成することも重要です。例えば、以下のようなルールを設けると、チケットが読まれるようになります。
- 質問の前にまずチケットを確認する
- チケットを読んだ上で、わからないことを質問する
- 議論が発生したら、チケットを更新する
また、チケットの重要度を明確に示すことも有効です。
- 【緊急】や【要対応】などのタグを活用する
- 必須事項にはチェックボックスをつける
- コメント欄で進捗を共有する
定期的にチケットを見直す
チケットの情報が古くなると、誰も読まなくなります。
そのため、定期的に以下の作業を行うことが推奨されます。
- 不要なチケットをクローズする
- 最新の仕様に合わせてチケットを更新する
- 進捗があればコメントを追加する
まとめ
「チケットに書いた内容を誰も見ていない」という問題は、エンジニアなら一度は経験するものです。しかし、チケットの書き方を工夫し、チームの運用ルールを整えることで、状況は改善できます。
- 短く、わかりやすいチケットを書く
- タイトルや概要を明確にする
- チームでチケットを確認する文化を作る
- 定期的にチケットの内容を見直す
このような取り組みを続けることで、チケットが適切に活用され、スムーズな情報共有が実現できるでしょう。