【あるある】チケットに書いた内容が伝わらない、コミュニケーション不足

こんばんは!IT業界で働くアライグマです!

開発現場では、タスク管理ツールを使ってチケットを作成し、作業を進めるのが一般的です。しかし、せっかく書いたチケットの内容が伝わらない、意図が正しく理解されないという問題に直面することはありませんか?

「こういう仕様のつもりで書いたのに、全然違う実装をされてしまった」
「追加の質問が来るたびに説明し直すのが面倒」
「何度も認識違いが発生し、開発の進行が遅れる」

こうした状況は、チケットの書き方やチーム内のコミュニケーション不足が原因で起こることがほとんどです。本記事では、チケットの内容が伝わらない理由と、正しく伝えるための工夫について解説します。

チケットの内容が伝わらない主な原因

書き手と受け手の認識のズレ

チケットを書いた人と、それを読む人の前提知識や理解度は必ずしも一致しません。

  • 書いた人:「これくらいなら伝わるはず」
  • 読んだ人:「前提が分からない」「具体的にどうすればいいの?」

特に、書き手が専門用語や略語を多用したり、「当たり前」と思っていることを省略したりすると、受け手は意図を正しく理解できません

目的や背景が不足している

「何のためにこのタスクが必要なのか」が分からないと、受け手は適切な判断をすることができません。

  • 「修正の理由が書かれていないので、どこまで変更していいのか分からない」
  • 「仕様変更なのかバグ修正なのか判断できず、確認に時間がかかる」

タスクの背景や目的を明確に書くことで、不要なやりとりを減らせます

必要な情報が足りない

チケットには、開発者がスムーズに作業できるように、実装に必要な情報を含めることが重要です。

  • 「どの画面・機能の話なのか分からない」
  • 「再現手順が書かれていないので、バグを確認できない」
  • 「APIの仕様やエラーメッセージが不足している」

こうした情報が不足していると、開発者が手を動かす前に何度も確認が必要になり、作業効率が大幅に低下します

曖昧な表現が多い

「適切に修正する」「使いやすくする」「不要な部分を削除する」など、具体性のない表現は、受け手によって解釈が異なってしまいます

NG例:

  • 「デザインを改善してください」→ どこをどう改善するのか不明
  • 「処理を最適化してください」→ どの観点で最適化すればいいのか不明
  • 「バグを修正してください」→ どんなバグなのか、どのように修正すればいいのか分からない

チケットには、できるだけ具体的な指示を記載しましょう。

コミュニケーション不足

チケットを作成するだけでは、必ずしも正しく意図が伝わるとは限りません。対面やチャットで補足説明をすることで、誤解を防げる場合もあります。

  • 「チケットに書いたけど、開発者が読み取れなかった」
  • 「直接話せば5分で解決するのに、コメントのやり取りで1日かかった」

チケットに書いた内容を補足するためのコミュニケーションも重要です

伝わるチケットを書くためのポイント

タスクの背景・目的を明記する

「なぜこのタスクが必要なのか?」を明確に書くことで、受け手が適切に判断できます。

例:
「ユーザーが商品をカートに入れた際、在庫切れの可能性があるため、エラーメッセージを表示する仕様に変更する」
「エラーメッセージを表示するように変更」(背景が分からない)

背景を記載することで、不要な質問を減らせます。

実装に必要な情報を具体的に記載する

タスクを実施するために必要な情報を、できるだけ網羅しましょう。

  • 対象画面・機能:「○○画面の△△ボタン」
  • 仕様詳細:「エラーメッセージは〇〇と表示する」
  • 再現手順:「A→B→Cの手順でエラーが発生」
  • API情報:「エンドポイント /api/hoge を使用、パラメータはXX」

受け手がすぐに作業を始められるレベルまで細かく書くことが理想です。

曖昧な表現を避ける

「適切に」「できるだけ」「すべて」などの曖昧な表現は避け、具体的に指示をしましょう。

例:
「ログインボタンの背景色を #FF0000 に変更する」
「ログインボタンのデザインを調整する」(どこをどう調整するのか不明)

具体的な数値や例を入れると、認識違いを減らせます。

スクリーンショットや図を活用する

文章だけでは伝わりにくい場合、スクリーンショットや図を活用すると効果的です。

  • バグ報告:「エラー画面のスクショを添付」
  • UI変更:「現在のデザインと変更後のイメージを図示」

視覚的な情報を加えることで、理解しやすくなります。

チケットを作成後、相手に確認する

書いたチケットが正しく伝わるか、関係者に確認してもらうのも有効です。

  • 「この内容で問題なく対応できるか?」
  • 「分かりにくい部分はないか?」

開発者側から質問が出る前に確認することで、認識のズレを減らせます。

まとめ

チケットの内容が伝わらない原因の多くは、情報不足や曖昧な表現、コミュニケーション不足にあります。伝わるチケットを書くためには、以下のポイントを意識しましょう。

  • タスクの背景や目的を明記する
  • 実装に必要な情報を具体的に書く
  • 曖昧な表現を避ける
  • スクリーンショットや図を活用する
  • 事前に関係者に確認し、認識をすり合わせる

チケットの書き方を改善することで、開発のスムーズな進行や、認識違いによる手戻りの削減につながります。チーム全体でコミュニケーションを意識し、より効率的な開発を目指しましょう。