新人エンジニア vs ベテランエンジニア:価値観のギャップあるある

こんばんは!IT業界で働くアライグマです!

エンジニアの世界では、新人とベテランの間に価値観のギャップが生まれることがよくあります。技術の進化が速く、トレンドが次々に変化する業界だからこそ、経験の違いが考え方や仕事の進め方に大きく影響します。

「コードはできるだけ綺麗に書くべき」 vs 「動くコードが最優先」「最新技術をどんどん取り入れよう」 vs 「安定した技術の方がリスクが少ない」「設計はしっかり固めるべき」 vs 「柔軟性が大事」 など、新人とベテランの間ではさまざまな価値観の違いが生じます。

このようなギャップは、時に摩擦を生むこともありますが、適切に向き合うことでお互いの成長につながることも少なくありません。本記事では、新人エンジニアとベテランエンジニアの価値観の違いが顕著に現れるポイントを詳しく掘り下げ、それぞれの視点や考え方の背景を解説します。

コードの品質 vs 早さ重視

新人エンジニアの視点

新人エンジニアは、技術書や学習サイトで得た知識を活かしながら、できるだけ綺麗なコードを書こうと強く意識します。可読性の高いコード、適切な設計、設計原則(SOLID原則やDRY原則)の順守など、理論的に正しいコードを書くことを重視します。

また、新人ほどコードレビューで指摘を受けることが多いため、綺麗なコードを書かないと怒られるのでは?とプレッシャーを感じやすくなります。その結果、設計を練りすぎたり、冗長な抽象化をしてしまったりすることもあります。

ベテランエンジニアの視点

一方で、ベテランエンジニアは動くコードを素早く書くことも重要と考えます。特に、納期やビジネス要件が絡むプロジェクトでは、理想のコードを追求するよりも、短時間で確実に動作するコードを書くことを優先する場面が多くなります。

もちろん、ベテランも「コードの品質が重要である」ことは理解しています。しかし、実際の開発現場では、リリーススケジュールやバグ修正の対応など、多くの制約の中で動かなければなりません。そのため、「ある程度の妥協は必要」「後からリファクタリングすればいい」と割り切ることができるのです。

ギャップを埋めるには?

このギャップが生まれると、新人はこんなコードで本当に大丈夫なのか?と不安になり、ベテランはそんな細かいことにこだわっていては納期に間に合わないと考えることがあります。

この違いを埋めるには、「どこまで品質を追求すべきか」のバランスを見極めることが重要です。たとえば、時間があるときはコードの品質を高める努力をし、納期が厳しいときは最低限の品質で素早く動くものを作る など、状況に応じた判断が求められます。

最新技術 vs 安定した技術

新人エンジニアの視点

新人エンジニアは最新の技術を使って開発したいという思いが強く、新しいフレームワークやライブラリを積極的に導入したがります。特に、近年ではオープンソースの技術が急速に進化しており、新しいツールを使うことがエンジニアとしてのスキルアップにつながると考える傾向があります。

例えば、「React ではなく、最近流行りの Solid.js を使ってみませんか?」や「PHP ではなく Go で書いた方がパフォーマンスが良さそうです」といった提案をすることもあります。

ベテランエンジニアの視点

一方で、ベテランエンジニアは安定した技術の方が安心と考えます。特に、実績がある技術を好む傾向が強く、「すでに確立された技術スタックを使った方が安全」と考えることが多いです。

例えば、「React ならすでに多くのノウハウがあるが、Solid.js はまだ情報が少なく、トラブル対応が難しい」「PHP なら運用コストが安いが、Go を導入すると学習コストが発生する」など、技術選定の際に慎重になります。

ギャップを埋めるには?

このギャップを埋めるには、最新技術のメリットとリスクを冷静に分析すること が大切です。

例えば、最新技術を試したい場合でも、いきなり本番環境で採用するのではなく、小規模なプロジェクトで試してみる、開発チーム内で PoC(概念実証)を行う など、段階的に導入する方法もあります。

また、新人が「最新技術を使いたい」と主張する際は、その技術のメリット・デメリットを具体的に説明し、ビジネス的な視点も考慮する ことで、ベテランエンジニアとの合意を取りやすくなります。

まとめ

エンジニアの価値観のギャップは、単なる世代間の違いではなく、経験の差や仕事の進め方の違い から生まれます。

  • 新人は理想を追求しやすく、ベテランは現実的な判断を重視する
  • 最新技術を導入したい新人と、安定した技術を選びたいベテランの間に摩擦が生まれる
  • 設計やドキュメントの考え方にも違いがあり、バランスを取ることが大事

このギャップを埋めるには、お互いの立場を理解し、適切な折衷案を見つけることが重要です。新人はベテランの知恵を学びつつ、ベテランは新人の新しい視点を取り入れることで、より良い開発チームを作ることができるでしょう。

お互いの強みを活かしながら、より良い開発環境を作ることが、最終的にプロジェクトの成功につながります。