
一人情シス、情シスなのに社内アンケートの集計もやる羽目に
こんばんは!IT業界で働くアライグマです!
企業のITインフラを支える情シス(情報システム部門)は、本来、社内のシステム管理やセキュリティ対策が主な業務です。しかし、一人情シスとして働いていると、本来の業務とは関係のない仕事までこなさなければならないことが多々あります。
その代表例の一つが、社内アンケートの集計です。なぜ情シスがアンケート業務まで担当することになるのか、その背景や実際の苦労、そして少しでも負担を軽減する方法について紹介します。
なぜ情シスが社内アンケートを集計することになるのか
ITスキルがあるから頼られる
情シスは社内のIT関連の問い合わせ対応をしているため、「Excelやデータ分析に詳しそう」という理由でアンケートの集計業務を任されることがあります。特に、一人情シスの場合は、社内のIT関連業務をすべて担当しているため、自然と頼られがちです。
他部署にデータ処理の知識がない
社内アンケートを実施する部署(人事部や総務部など)は、データ処理に慣れていないことが多く、手作業で時間がかかる集計業務を情シスに頼ることになります。「簡単な集計だから」と依頼されるものの、いざ引き受けてみると意外と面倒な作業が多いことに気づくでしょう。
便利なツールがあるのに使われない
GoogleフォームやSurveyMonkeyなどの便利なアンケートツールがあるにもかかわらず、「社内のルールでExcel集計が必要」などの理由で、非効率な方法が続けられていることもあります。その結果、情シスがデータのクレンジングや分析を手伝う羽目になるのです。
社内アンケート集計の苦労
データの形式がバラバラ
アンケートの回答データが統一されていないことが多く、入力ミスや不適切な書式を修正する作業が発生します。
例えば、
- 「満足度」を1~5の数値で答えるはずが、「とても満足」「まあまあ」「普通」などバラバラの回答になっている
- 必須項目が未入力のまま提出されている
- 回答者が自由に書き込めるため、集計しにくい
このようなデータの整形に多くの時間が取られることになります。
追加の依頼が次々と増える
最初は「集計だけ」と言われていたのに、「分析もお願いします」「グラフを作ってください」といった追加の依頼が増えていくことがよくあります。
さらに、「このデータを〇〇の部署向けに分けてほしい」「特定の項目ごとの傾向を見たい」といった細かいリクエストが後から増えることで、予想以上の負担がかかります。
本業に支障が出る
社内システムの管理やトラブル対応といった本来の情シスの業務は待ったなしです。しかし、アンケート集計作業が思ったより時間を取られると、セキュリティ管理やインフラ整備などの重要な業務が後回しになり、結果として本業に支障をきたすことになります。
少しでも負担を減らすための対策
アンケートツールを活用する
Excelや手作業での集計を避けるために、GoogleフォームやMicrosoft Forms、SurveyMonkeyなどのオンラインツールを導入すると、大幅に手間を減らせます。
- 回答データを自動で整形・エクスポートできる
- グラフ化が簡単にできる
- 必須項目を設定してデータの抜け漏れを防げる
これらの機能を活用すれば、手作業でのデータ整理の手間を削減できます。
他部署にデータ処理スキルを教える
情シスが毎回対応するのではなく、アンケート集計の基本的なスキルを他部署の担当者にレクチャーすることで、負担を減らすことができます。
例えば、
- ピボットテーブルを使ったデータ集計方法を説明する
- Googleスプレッドシートのフィルター機能を活用する方法を教える
- 自動集計マクロを作成して提供する
こうした工夫により、最初は手間でも長期的に見ると業務の負担を軽減できます。
「情シスの業務範囲」を明確にする
情シスが本来やるべき仕事と、それ以外の仕事の線引きを明確にすることも重要です。特に一人情シスの場合、業務範囲を明確にしないと、何でも屋になってしまいがちです。
そのために、
- 会社に「情シスの役割」として文書化し、関係者に共有する
- アンケート作成・集計は各部署で行うべき業務であることを伝える
- 定期的な会議などで情シスの業務負荷を報告し、負担軽減を図る
こうした対応をすることで、余計な業務を引き受けずに済む環境を作れます。
まとめ
一人情シスは本業以外の雑務を抱えがちですが、社内アンケートの集計業務もその一つです。
- ITスキルがあるから頼られがち
- データの形式がバラバラで整形が必要
- 追加の依頼が次々と増えてしまう
- 本業に影響が出る可能性がある
こうした状況を避けるためには、アンケートツールを活用し、他部署にもデータ処理スキルを身につけてもらうことが重要です。また、情シスの業務範囲を明確にし、不要な業務を抱え込まないようにすることが、長期的な負担軽減につながります。
一人情シスの負担を少しでも減らし、本来の業務に集中できる環境を作ることが理想です。