
一人情シス、情シスなのに社内FAQの作成もやる羽目に
こんばんは!IT業界で働くアライグマです!
社内のIT環境を支える情シス(情報システム部門)。特に 「一人情シス」 の場合、業務範囲が広く、IT機器の管理からトラブル対応、システム導入まで多岐にわたります。そんな中、「社内FAQの作成」まで担当することになるケースも少なくありません。
「なぜ情シスがFAQを作るのか?」「FAQを作成するメリットは?」など、情シスが抱える実情とともに、効果的なFAQの作り方について解説します。
情シスが社内FAQを作る理由
本来、FAQ作成は情シスの業務ではない はずですが、多くの企業で情シスが担当しています。その背景には、いくつかの理由があります。
問い合わせの負担軽減
情シスには日々、多くの問い合わせが寄せられます。特に 「PCが動かない」「パスワードを忘れた」「ネットが遅い」 などの基本的な質問が多く、対応に追われていると本来の業務に集中できません。
そこで、 「よくある質問」をFAQとしてまとめることで、社員が自己解決できる環境を整える ことが求められます。これにより、問い合わせ件数を減らし、情シスの負担を軽減する効果が期待できます。
情シスの属人化を防ぐ
一人情シスの場合、業務が 「その人しか分からない」 という状態になりがちです。もし担当者が休職や退職をすると、社内のITサポートが機能しなくなる可能性があります。
FAQを作成することで、 ノウハウを可視化し、誰でも情報にアクセスできる環境を整える ことができます。
社員のITリテラシー向上
FAQを活用することで、社員が 「自分で調べる文化」 を持つようになります。これにより、ITトラブルの際にすぐに情シスへ問い合わせるのではなく、自分で解決策を探す習慣が身につきます。
効果的なFAQの作り方
せっかくFAQを作成しても、 読まれなければ意味がありません。ここでは、実際に役立つFAQを作るためのポイントを紹介します。
分かりやすい構成にする
FAQを作る際は、 カテゴリーごとに整理する ことが重要です。例えば、以下のような分類が考えられます。
- PC・ネットワーク関連(ログインできない、Wi-Fi接続が不安定など)
- 社内システム関連(社内ツールの使い方、エラーの対処法など)
- セキュリティ関連(パスワードポリシー、情報漏洩対策など)
このように整理することで、 社員が必要な情報をすぐに見つけられる ようになります。
具体的な手順を記載する
FAQでは、 「結局どうすればいいのか?」 が一目で分かるように記載することが大切です。
例えば、「パスワードを忘れた場合」のFAQなら、次のように書くと分かりやすくなります。
❌ 悪い例
「パスワードを忘れた場合は、システム管理者に連絡してください。」
✅ 良い例
「パスワードを忘れた場合は、以下の手順で再設定できます。
- ログイン画面の『パスワードを忘れた方はこちら』をクリックする
- 登録済みのメールアドレスを入力し、送信ボタンを押す
- 送られてきたメールのリンクを開き、新しいパスワードを設定する」
このように 具体的な手順を箇条書きで記載 すると、問い合わせを減らすことができます。
画像や動画を活用する
文章だけでは伝わりにくい内容は、 スクリーンショットや動画を活用する のが効果的です。例えば、社内システムの設定方法を説明する場合、 画面キャプチャ付きの手順書を作成する と、社員の理解が深まります。
また、短い動画を用意して「この通りに操作すればOK」と示すことで、さらに分かりやすくなります。
定期的に更新する
FAQは 「作ったら終わり」 ではありません。社内システムの変更や、新しい問い合わせの傾向に合わせて 定期的に更新する 必要があります。
- 半年ごとに内容を見直す
- 新しい質問が増えたら追加する
- 使われていないFAQは削除・統合する
このような運用を行うことで、FAQが 常に最新で実用的な状態 を保つことができます。
まとめ
一人情シスとして業務をこなしていると、 「なんでこんなことまでやらないといけないんだ…」 と思う場面が多々あります。その中でも社内FAQの作成は、短期的には負担かもしれませんが、 長期的には業務を効率化し、問い合わせ対応の時間を削減できる 重要な施策です。
FAQを作る際は、
- 問い合わせの多い内容を中心に整理する
- 分かりやすい構成と具体的な手順を記載する
- 画像や動画を活用し、視覚的に伝える
- 定期的に更新して常に最新の状態を保つ
といったポイントを押さえることで、 社員のITリテラシー向上にもつながる ため、結果的に情シスの負担を減らすことができます。
「やることが多すぎて手が回らない!」という場合は、まず 問い合わせが多いものから少しずつ整理し、シンプルなFAQを作ること から始めてみましょう。長い目で見れば、あなたの業務負担を大きく減らす助けになるはずです。