コーディングより大事!?エンジニアの「おまじない」あれこれ

こんばんは!IT業界で働くアライグマです!

エンジニアの世界には、長年の経験則から生まれた「おまじない」と呼ばれる行動や習慣が数多く存在します。これらは、科学的な根拠があるものもあれば、経験的に「効く」とされているものまでさまざまです。バグが発生したとき、システムが不安定なとき、なぜかうまく動かないとき、多くのエンジニアが自然と試す「定番の手順」があります。

例えば、「とりあえず再起動してみる」「キャッシュを削除する」「ログを大量に出力すると直る」などは、多くのエンジニアにとっておなじみでしょう。また、「金曜日の午後にリリースすると週末が潰れる」「昼に修正したコードは夕方バグる」などの迷信的なルールも、エンジニアの間では暗黙の了解として受け継がれています。

本記事では、こうしたエンジニアならではの「おまじない」を詳しく掘り下げ、その背景や効果を考察します。なぜこれらの行動が「効く」と信じられているのか? どのような状況で試すべきなのか? そして、実際に役立つものなのかを検証していきましょう。

エンジニアの「おまじない」とは?

「おまじない」とは、本来は呪術的な意味を持つ言葉ですが、エンジニアの世界では科学的な証拠はないが、経験則として有効とされる習慣や手順のことを指します。

このような「おまじない」が生まれる背景には、ITシステムが非常に複雑であり、一見すると原因が分からない問題が多発する という事情があります。特に、ソフトウェア開発では「なぜか直る」「何もしなくても解決する」現象が頻繁に発生します。こうした現象を何度も経験するうちに、エンジニアたちは「困ったらまず試すべき手順」として、一定のルールを持つようになりました。

こうした「おまじない」には、実際に効果があるものと、気分的なものの両方が含まれています。しかし、どちらも開発の現場でよく見られるものであり、エンジニア文化の一部として根付いています。

仕事でよく使う「おまじない」

再起動すれば直る

「とりあえず再起動してみてください」 は、ITサポートの定番フレーズであり、エンジニアも頻繁に使います。実際、多くのシステムトラブルが再起動によって解決するのは事実です。

なぜ効くのか?

  • メモリのクリア: 一時的に蓄積されたデータがリセットされる
  • キャッシュのリフレッシュ: 不整合を起こしたキャッシュがクリアされる
  • プロセスの再起動: フリーズしたり暴走したプロセスが正常に戻る

特に、Windowsマシンの挙動がおかしいときは、「再起動したら直りました」 という経験をした人も多いでしょう。

キャッシュをクリアしてみる

「キャッシュをクリアすれば直る」 も、エンジニアがよく口にするフレーズです。

キャッシュが原因のトラブル例

  • CSSやJavaScriptの更新が反映されない
  • APIのレスポンスが古いデータを返す
  • ローカル環境では動くのに、本番環境では動かない

試すべきキャッシュクリア方法

  • ブラウザのキャッシュ削除 (Ctrl + Shift + R でスーパーリロード)
  • ローカルのnode_modules削除&再インストール (rm -rf node_modules && npm install)
  • Laravelなどのフレームワークでキャッシュ削除 (php artisan cache:clear)

キャッシュの影響で問題が発生することは非常に多いため、キャッシュクリアはエンジニアの必須スキル とも言えます。

「ログを増やすと直る」

バグに遭遇した際、ログを大量に仕込むと、なぜか動く という現象を経験したことがあるエンジニアは多いはずです。

なぜログを増やすと直るのか?

  • コードの実行順序が変わる
  • レースコンディションの影響を受けにくくなる
  • オブジェクトの状態が評価され、意図しない動作が解消される

ログを増やしただけでバグが直ったときは、「なぜ?」と思いながらも、そのまま動くならOKとしてしまうことも多いのではないでしょうか。

エンジニアの間で語り継がれる迷信

「昼に修正したコードは夕方バグる」

多くのエンジニアが経験しているのが、昼間に修正したコードが、夕方になってバグる という現象です。

なぜこうなるのか?

  • 昼の作業は急ぎがちで、細かい確認を怠る
  • 午後の疲れが出てくるため、ミスをしやすい
  • レビューが後回しになり、夜になってから気づく

このため、昼に書いたコードは翌朝もう一度確認するのが良いとされています。

「金曜の午後にデプロイすると週末が潰れる」

エンジニアの間では 「金曜の午後にリリースしてはいけない」 というのは鉄則です。

理由

  • バグが発生してもすぐに対応できない
  • 週末に緊急対応が必要になり、休みが潰れる
  • 急ぎの修正でコードレビューが甘くなり、問題を見落としやすい

そのため、多くの企業では「金曜午後のデプロイ禁止」というルールを設けています。

まとめ

エンジニアの「おまじない」は、一見すると迷信のように思えますが、実際に問題解決に役立つものが多い です。

特に、再起動、キャッシュクリア、ログの追加 などは、システムの不具合を解決する実用的な手段です。一方で、「金曜の午後のデプロイ禁止」「昼に修正したコードはバグる」などの迷信も、経験則として十分に納得できるものです。

開発現場では、こうした「おまじない」が代々受け継がれ、エンジニア文化の一部になっています。あなたの職場にも、独自の「おまじない」があるかもしれません。ぜひ、周囲のエンジニアと話し合ってみてください!