
バグとエラーの違いを理解しないと痛い目に?事例から学ぶトラブルシューティング術
こんばんは!IT業界で働くアライグマです!
システム開発やプログラミングをしていると、必ず遭遇するのが「バグ」や「エラー」です。しかし、これらを同じものとして扱っているエンジニアも少なくありません。
「バグが発生しました!」と言われて調査してみると、実際にはコードの問題ではなく設定ミスや外部サービスのエラーだった…というケースもよくあります。
バグとエラーの違いを正しく理解することは、迅速なトラブルシューティングのカギです。本記事では、実際の事例を交えながら、バグとエラーの違いを解説し、効率的なデバッグの方法を紹介します。
バグとは?エラーとは?
バグとは
「バグ(Bug)」とは、プログラムの設計や実装に起因する予期しない動作のことを指します。
バグの具体例
- 計算ミス → 期待値と異なる計算結果が出る(例:税率計算の誤り)
- 条件分岐のミス → if文のロジックが間違っている
- メモリリーク → 不要なメモリが解放されずに増え続ける
バグはプログラムのロジックに原因があるため、コードを修正することで解決できます。
エラーとは
「エラー(Error)」とは、プログラムが実行時に異常な状態に陥ることを指します。エラーには、プログラムのバグによって発生するものもあれば、外部要因によるものもあります。
エラーの具体例
- 構文エラー(Syntax Error) → 文法ミス(例:Pythonで
print "Hello"
を書く) - 実行時エラー(Runtime Error) → 存在しないファイルを開こうとする
- ネットワークエラー → APIがタイムアウトする
エラーはバグとは異なり、プログラムの外部環境やユーザーの入力によっても発生するため、適切なエラーハンドリングが求められます。
事例から学ぶ!バグとエラーのトラブルシューティング
事例1:なぜか売上データがマイナスに!?
発生した問題
ECサイトの売上レポートを確認したところ、一部の注文金額がマイナスになっている。
原因の調査
- ログを確認すると、クーポン適用時に割引額が「売上」として記録されていた
- データベースの計算式を確認すると、「売上 = 合計金額 – 割引額」 ではなく 「売上 = – 割引額」 になっていた
これはバグ?エラー?
→ バグ(計算ロジックのミス)
解決策
- クーポン適用時の計算処理を修正
- 単体テストを追加し、割引後の売上計算を検証
バグの原因はロジックの誤りであり、コードを修正することで解決できる典型的な例です。
事例2:APIが突然動かなくなった!
発生した問題
ある日、外部APIを利用する機能がエラーを返して動かなくなった。
原因の調査
- エラーメッセージを確認すると、「401 Unauthorized」が発生
- APIキーを確認すると、期限切れになっていた
これはバグ?エラー?
→ エラー(外部APIの認証失敗)
解決策
- APIキーの更新
- 期限切れを事前に検知できるようにログ監視を強化
このケースでは、プログラムのロジックではなく外部環境の影響で発生しているため、エラーハンドリングが重要になります。
効率的なトラブルシューティングの進め方
問題を正確に把握する
- 発生した現象を整理する
- いつから発生したか、特定の環境でのみ起こるかを確認
ログを確認する
- エラーメッセージやログファイルをチェック
- スタックトレース(エラーの発生箇所)を読む
再現性を確認する
- 同じ環境・操作で再現できるかテストする
- ステージング環境などで試してみる
バグかエラーかを見極める
- コードのロジックが誤っている場合はバグ
- 外部環境やユーザーの入力によるものはエラー
適切な修正を行う
- バグの場合 → コードを修正し、テストを実施
- エラーの場合 → エラーハンドリングや監視を強化
まとめ:バグとエラーの違いを理解して、効率的に問題解決を!
バグとエラーを区別せずに「動かない!」と騒いでいては、トラブルシューティングの効率が大幅に落ちてしまいます。 それぞれの違いを理解し、適切に対応することが重要です。
本記事のポイント
✅ バグはプログラムのロジックの誤り、エラーは外部要因も含む異常状態
✅ バグはコード修正で解決、エラーはエラーハンドリングが必要
✅ ログを確認し、問題の本質を見極めることが大切
バグとエラーを適切に区別し、トラブルシューティングのスキルを高めることで、よりスムーズな開発・運用ができるエンジニアを目指しましょう!